リモートシャック発電機インバータノイズ(May 29, 2018)
はじめに
マウンテンリモートシャックの発電機(EG-2600)を更新したらインバータのスイッチングノイズが気になる様になった。初期の発電機はこの様なレベルにはなく無視出来るものであったが、その後供給される発電機は皆同じ傾向だ。
20KHzおきにノイズが発生し、シングルトーンではなく一定の帯域幅をもっている。3.5や7MHzバンドではこのノイズレベルがS9超に達し深刻な問題となっている。メーカーへはディーラーを通して状況とバンドスコープ写真を送るなどして改善を求めている。当初の発電機はインバータ基板が完全密閉のアルミダイキャストケースに収められていたが、その後部品が変更になった模様で基板面がオープンでケースに収められている。
以下は2018年5月29日、各バンドのアンテナを接続した状態でIC-7300のバンドスコープをキャプチャした映像。アンテナは1.9〜7MHz:80m長Windom、10MHz:HB9CV、14〜28MHz:HexBeram、50MHz:HB9CV。
メーカーの対応は早急には期待できないため、このノイズについては以下の段どりで別途調査して対策を施す予定でいる。なお当初より、無線機収容箱の発電機受けにはLPF処理をノーマル系及びコモン系で行っている。
@アンテナ端子終端状態での変化(侵入経路の特定、電源orアンテナ)。
A発電機のシールド処理(侵入経路がアンテナ経由の場合)。
B発電機の隔離(Aが効かない場合近傍の小屋へ設置)。
各バンドで「現用アンテナ」「IC-7300入力終端」「アンテナ選択ダミーロード」におけるバンドスコープ波形を記録。
IC-7300の設定はモードCW/1.2KHz、プリアンプ2(最大)とした。Windom Antは1.9〜7MHz各バンドでATUチューン実施。 その結果…
@アンテナを接続すると20KHz間隔のインバータノイズが、各バンドで混入する(発電機を停止すれば不感となる)。
AIC-7300のアンテナ入力を50Ωで終端した場合、インバータノイズは各バンドで劇的に軽減される。
B但しアンテナセレクタでダミーロードを選択すると、本来はAと同等にならなければならないが、インバータノイズ及び外部からの侵入波を感じる。これは想定外だった。なおバンド毎で大小の違いがある。
Cここまでの調査で、インバータノイズは電源系から侵入している可能性は低い。多くはアンテナ・給電線・アンテナ切替機・アース回路が侵入源と思われる。
DIC-7300から見た接続状況を小規模から拡大し変化を見るなどして、原因の特定を行う予定。
1.90MHz:Windom Ant
1.90MHz:IC-7300 Ant終端
1.90MHz:Ant Select Dummy
3.60MHz:Windom Ant
3.60MHz:IC-7300 Ant終端
3.60MHz:Ant Select Dummy
7.10MHz:Windom Ant
7.10MHz:IC-7300 Ant終端
7.10MHz:Ant Select Dummy
10.10MHz:HB9CV Ant
10.10MHz:IC-7300 Ant終端
10.10MHz:Ant Select Dummy
14.10MHz:Hex Beam Ant
14.10MHz:IC-7300 Ant終端
14.10MHz:Ant Select Dummy
18.10MHz:Hex Beam Ant
18.10MHz:IC-7300 Ant終端
18.10MHz:Ant Select Dummy
21.10MHz:Hex Beam Ant
21.10MHz:IC-7300 Ant終端
21.10MHz:Ant Select Dummy
25.00MHz:Hex Beam Ant
25.00MHz:IC-7300 Ant終端
25.00MHz:Ant Select Dummy
29.00MHz:Hex Beam Ant
29.00MHz:IC-7300 Ant終端
29.00MHz:Ant Select Dummy
51.00MHz:HB9CV Ant
51.00MHz:IC-7300 Ant終端
51.00MHz:Ant Select Dummy