スペクトラムアナライザのVideo出力(CompositVideo)のキャプチャに挑戦(Dec 16、2009)

最近のスペアナやオシロにはメモリスロットやFDドライブがあって、描いた波形を画像ファイルとしてキャプチャできる。
ちょっと前のスペアナにはそれが無くスチールカメラによる撮影に依存していた。デジカメ時代になり撮影波形の再生も直ぐ行うことができ便利になった。
それ以前はフィルムカメラで、現像が上がるまでどんな状態で撮れたのか分からず心配でならなかった。 それがポラロイドカメラの登場で随分と楽になったが、それでも現像が終わるまでの状況は同じだった。最初の数枚は試し撮りになり貴重な感光紙を随分と無駄にした思い出がある。
いつ頃かは忘れてしまったがスペアナにVideo出力が付くようになった(R4131A等)。最初はTVモニターに映し出しディスプレイ等に使った。
やがてPCの時代になりスペアナのVideo出力をPCに取り込む事が可能になった。もう10年以上も前の事だ。
しかしその機能はPCのCaptureカードに大きく依存していた。PCの更新の度にカードを移設していたが、老朽・陳腐化し何時しか取り外されていた。
今秋(2009年)スペアナR3265を入手すると背面パネルにしっかりとVideo出力があった。フロントパネルにはメモリスロットもあるが、測定波形をVideo出力からCaptureしたくなり、EzCAPなるUSBのキャプチャを購入した。以下簡単にEzCAP(写真)によるスペアナ映像のキャプチャについて説明する。


付属ソフトShowBizでキャプチャ
ShowBizなるキャプチャソフトがCDで添付されている。CDにはEzCAPのドライバとキャプチャソフトと期間限定の画像処理ソフトが入っている。メニューに従い、まずドライバを組み込む。続いてShowBizを組み込む。ドライバを組み込むとハードウェアが認識される。再スタートしてShowBizを起動し、キャプチャボタンを押す。設定で入力信号でNTSCを選び出力画素数等を設定。これで黄色のRCAコネクタに映像信号(NTSC)を入力すると画面に映像が表示される。 ここまでは順調だった。次に保存するために録音ボタンを押す。ところが「ビデオ信号を検出できません」と怒られてしまう。おかしい、画面には入力映像が表示されているのに何故?。オシロで入力信号を確認すると何とバースト信号がない。これかぁ!と思ったが現状ではなす術がない。何らかの映像プロセッサを通してバース信号を付加する必要がありそうだ。 ちなみにバースト付加された通常のカラー信号を入力するとこの問題なくチャプチャ作業が完了する。 何とか波形映像だけでも取り出したいとShowBizの画面をコピーして作画ソフトで切り出してみた。 左はShowBizの操作画面。下左は作画ソフトで切り出した画像。右は更に白黒反転させた画像。このサイズ(320x240)だと解像度が悪い。カメラ撮影の方が味がるような気もする・・・。



スペアナVideo出力をTVで表示すると
左はスペアナR3265のVideo出力をデジタルテレビ(SHARP_AQUOS/LC-20AX5)のビデオ入力につなぎ表示させた様子。
AQUOS自身はHDテレビであるがアップコンバートされ画面いっぱい綺麗に表示される。写真はフル画面表示しており、元々アスペクト4:3のスペアナ映像が16:9のHDサイズに変換されている。
これをキャプチャーする機能があれば良いのになぁと思ったりする。ネットワークに接続済みのデジタルTVなので、ひょっとしたら隠しコマンドなどがあり、外部のPCから取りに行く事が出来たりして・・・想像すると楽しくなる。
ただ上下が詰まり変換したライン数が適正でな。スケール下方に見える筈の文字も見えない。これもバースト信号が無い事が原因で、正常なカウントやロック関係が作れないのではと想像している。

この画質を見るとかなり良好なので、スペアナ出力を何とか映像プロセスしてバースト信号を付加し、EzCAPの画像キャプチャが正常動作する環境を整えたい。