FL-2100Bロシア球(GU-74B)改修機のファンとチムニィについて(Jun 9. 2011)
ファンとチムニーについて・・・。過去ACファンは単位時間当たりの風量の多さでSUNONのMA1092-HVLを使っていたが、その過程でIKURAのN3951Wも試していた。 前者は電力が僅か3.6Wで後者は10Wもある。そして前者は樹脂ファンでプロペラが軽く回転時の慣性力が無い。しかし後者は金属ファンで相当な力で回り当然慣性力が高く、電源を落としても長時間回り続ける。負荷をかけない時の風量は前者が後者を遙かにしのぐ。これを実際にセラミック管+チムニー+ダクトに実装する場合、どのような違いがあるのか考えてみた。 ファンに見合った負荷はどうあるべきか、あるいは負荷状況に見合ったファンはどの様な選択が適当かと言う課題を考え以下整理した。
@円錐チムニーで先端とプレート間にクリアランス無し
風量より制圧が求められる。プレートフィンのみをエアが通過する。ファンから見て負荷が重い。写真左(FL-2100Z)・・・ファン:N3951W。
A円推チムニーで先端とプレート間にクリアランスある。
風量と制圧が適度にバランスしている。プレート外側もエアが通過する。写真左下(FL-2100B)・・・ファン:N3951W。
B円筒(ストレート)チムニーで先端とプレート間に広いクリアランスある。
静圧より風量が求められる。吹き上げる風洞にプレートをかざす形。ファンから見て負荷が軽い。写真下(FL-2100B)・・・ファン:MA1092-HVL。
C装置の排気口まで完全チムニィ化
クリアランスの有無に関係なくこの方式がベストと思われる。ただし周辺部品への対流は要一考。

と言う事で手持ちのファンやチムニィ材料との兼ね合いで色々な選択肢がある。
最終的にはプレートトップの温度をレーザー温度計等で非接触測定して効果を判断し規格温度以下である事を確認する。
もとより静圧の高いシロッコファンでなきゃとする向きにはこれら選択肢は無用かも知れないが、小型化を目指すプアマンHamには参考になるに違いない。



写真左・・・92mmx92mmx25mmサイズのスケールファンの例。
左:IKURA N3951W・・・AirFlow:35CFM、StaticPressure:6mm/H2O
右:SUNON MA1092-HVL・・・AirFlow:54CFM、StaticPressure:0.14mm/H2O
風量と静圧の関係が逆転しているのが面白い

左下図・・・風量と静圧の変換表
写真下・・・MA1092-HVLを実装した様子。シャシ間にスポンジゴムパッドを挟み込み、4角をビス締めしている。













GU-74B/4CX800Aの風量と静圧の関係。
スケールファンだと静圧が足らずPdフルレート連続では辛いが、Pd=500W程度かフルレートでも間欠運用なら使えそうだ。
どうも我々アマチュアは風量の方を気にする傾向があるが、殆どのスケールファンは風量は十分だが静圧が足らない事の方が多い。