製作途中の写真からノウハウを得よう!


以下は、オーナーに寄せられた製作途中または材料等の写真です。それぞれに考え方や拘りがあって大変興味をそそると同時に参考になります。
GU-84B/50MHz Power Amplifire Making by Mr.Y


GU-84Bで50MHzのアンプを製作中のローカルY氏から製作状況を伝える写真が届いた。左はプレート出力回路で、GU-84BとプレートRFC、タンクコイルやプレートVCとロードVC、DCブロッキングコン等の配置に氏の考えが良く出ていて、保守性を考慮した無理の無い配置が行われている。共振周波数や整合状況は未確認らしいが、ガラス球と異なり出力キャパやチムニィのストレーキャパが効いてくるかも…多分コイルはやや大目、RFルートもやや長目かも…。また右は組み込み前の各ブロックの様子で、高圧整流平滑ブロック、リレーシーケンスブロック、ファイナルボックスが確認できる。

Y氏が製作中のご自慢のアンプ。元々4CX1000Aが搭載されていたが、ケースとシャシのみを生かし他は全部作り変えている。19インチラックサイズで、パネルの厚さや高さは並みの大きさではない・・・バカが付くほどに大きい。また取り付けてあるメーターやパイロットランプブラケット群が古臭くバラバラなのも逆に雰囲気があって面白い。

Hand Made Vari-L & Gear Motor for PA Tune by JA1HOU


アンプ作りの究極はなんと行ってもオートチューンかプリセットチューン。その駆動源はギアモーター。それに同調デバイスはVari-L(バリアブルインダクター)。写真はJA1HOU/渡邊氏が製作したVari-Lとギアモーターです。ギアモーターは回すだけでなく角度センシングが行われ制御系に返すように作られています。ここまで来ると並みの技術力では到底及ばず、自作は電子から電機、直流から高周波、機械に材料と言った「総合技術力」である事が分かりますね。渡邊氏はこれをHFハイバンドのアンプに組み込むそうです。これを一体何と組み合わせるのでしょうか?・・・完成が楽しみです。


Zn Net for RF Shielding by JA1VKV


JA1VKV/田中氏から寄せられた写真情報です。ファイナルボックスでエアの吸入口や排出口はどうしても穴をあけなければいけません。そのシールドや綿屑などの対策に写真の様なネットは如何でしょう。ミソはハサミを入れてもバラバラにならないと言う事です。イギリス製でピッチは4mmだそうです。オーナーはダイアプレスや丸穴のパンチ板・ステンレスネットを目的に応じて使用して来ましたが、知らせを聞き仲間に加える事にしました。Zn(亜鉛)のドブ浸けメッキですので錆びの心配も無く、塗料の食い付きも良いと思います。こうした部分の材料に拘るのは自作の楽しみで、製作者の考えがモロに出る面でもあります。写真右は既に実装済みのネットです・・・田中OM全貌を見せてください!。


GU-74B HF Power Ampllifier by JA2TNY



JA2TNY/高須氏の製作例。TAKACHIのアルミダイキャストケースにGU-74Bを取り付け、底から風を送る。スケールファン1個では力不足なため、実装時は吸出しファンを設ける。HF用であるが氏は内部に銅板を敷き詰め、ファン穴も銅製のネットで覆い、低圧電源は貫通コンデンサーで供給するなど力が入っている。


GU-74B HF Power Ampllifier by DF8DT


DF8DT/Hansの製作例。自作のGU-74Bに自作のチムニィを被せた写真を送ってきた。薄型のシロッコファンが取り付けてある。チムニィは写真の旋盤で加工したそうで、材料は一般にはテフロンと呼ばれているPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)です。このPTFEは融点は327℃、常用260℃で連続、短時間なら300℃まで使用可能です。この素材の詳細はPTFEのサイトをご覧下さい。


GU-74B HF Power Ampllifier by DL2MDU


DL2MDU/Christianが製作中のマルチバンダー。GU-74Bを横に寝かせているのが興味深い。オーナーの私見としては、横に寝かせた事で長くなったグランドリターン回路の影響が気になる。サブフレームでしっかりとグランド回路を構成するのが望ましいと思う。Yaesuのアンプが50MHzに改修し難い理由の第一はそこにあると思っている。なおもう少し詳しい写真はDL2MDUのサイトで見る事が出来ます。使用している部品がJAで入手できる物と違うのも興味を引きます。


GU-74B 144MHz Power Ampllifier by VK4KDD


写真はVK4KDD/Ronが製作中の144MHzアンプ。オーナー製作のVari-Lによるλ/4同調機構に興味をもたれた様でほぼ同じ造りになっている。数回のメールのやり取りの後製作を開始し写真を送ってきた。GU-74Bの右にある真空リレーの使途に興味がある・・・これでプレート電源を制御するのだろうか?まさか・・・。ブロアーは写真では見難いが34W/0.15Aと記されている。Ronの作品はこのWebの"Homebrew Amplifires 1"にもあるので参考にして頂きたい。



その1週間後Ronより写真の様にコメントを振った写真が2枚送られてきた。余ほど物作りが好きと見えてやる事が早い。特にブラス板は硬いのでシャシに使うなんてJAでは余りやらないのではないかと思う。出力の取り出しを直下のシャシに下ろし出力リレーに入れる模様である。同軸をファイナルボックス内で引き回すよりはこの方がベターであろう。プレート同調部分には「tuning circuit design JH2CLV」とオーナーに気を使ってくれている。GU-74B横の真空リレーはやはり高圧を切り替えるようだ・・・これってスタンバイ用だろうか?Sgもカットオフはどうするのだろうか?。さてどのような結果が出るか楽しみである。