ガストーチGaz206をチェックする
金属加工の必須グッズとしてガストーチ(バーナー)がある。一体何に使うの?と思われる向きは、未だ金属工作の経験が浅い方だろう。金属加工でビスが使えなかったり、リベットがどうしても打てない場所が発生する。またビスやリベットを使うよりロウ付け(ハンダや銀ロウ)した方が加工し易かったり目的に合う場合が結構ある。そこでロウ付けにガストーチが必要になってくる。母材を暖めておきロウを流し、ロウにより金属同士をつなぐ訳だ。ハンダは取り扱いが容易だが、母材の容積が大きくなるとハンダゴテでは熱量不足で綺麗な工作が難しくなる。そこでガストーチの出馬となる。またハンダでは融けてしまうような高温の場所には銀ロウを使う。高出力リニアアンプの出力タンクコイルやプレート金具などは、銀ロウで処理しておくと耐熱・強度共に安心できる。口で言うのは簡単だが実はコツを掴むまで時間が要る。
写真は70年台から愛用しているフランスGaz社のガストーチ(Soudgaz206)。殆どの方が何処かで目にしているのではと思う。最近はホームセンターで様々なガストーチを見るが、当時はこのGaz社のモノが大変ポピュラーだった。部材の大きさに合わせノズルを3本用意している。現在取り付けてあるノズルが最も細い。ガストーチは金属加工以外に、木工で焦げ目を付けたり、エンビパイプを柔らかくして曲げたりつなげたりと様々な用途があるので1台用意しておくと楽しい。写真は、エンビパイプの加工用に出してきたもの。ついでに各ノズルを点火して焼き込み状態をチェックしたが、全て合格だった。