ブロッキングコンの両端でスパーク
プレート電圧が4KV以上になると受電電圧の上昇等ででスパークが発生することが稀にある。自作の5T31/450THアンプで稀に発生していたスパークの場所が特定できたので紹介する。
写真左でプレートVCとプレートRFC間を結合する1000PF/5KVのブロッキングコン(HEC HH58)の周辺で発生したスパークを説明する。RFCからは真鍮板をL字に曲げていて、VC側はアルミのLアングル・・・この間にドアノブコンがネジ止めされているが全体に黒っぽい。良く見ると真鍮板の角部分には黒っぽい中に斑点状にピカピカな点がある。またアルミ側は溶けたような跡がある。製作当初から電源を入れただけで発生したスパークの積み重ねの跡である。見通しでなく又DCだけなのに、こんな距離を本当にスパークするのかと一瞬たじろぐ。
写真右はその対策のため、アルミアングル側を深く削り落とし間隔を13mmまで広げ突起部分を丸く処理した様子。従来の間隔は約8mm程度でかつコンデンサの絶縁部が間に入っていた。5KVDCのドアノブコンは何ともないのに、わざわざ距離のある金属表面を伝わり空間に円弧を描いて飛んでいく電子の気まぐれと高電圧回路の不思議を感じないだろうか。
実はこの現象、製作当初から稀に発生していたもので、今回ようやく場所が特定でき解決できる運びとなった。プレート側がスパークするとIpメーター等に重大な損害を与えたり、電源リターンラインが一瞬高圧になる等の危険があるので注意が必要である。
この処理については、当Web上のMakingGoods>5T31/450TH_PowerAmpMakingにも追記しました。