IC-PW1でAC入力と共に電源をONにする方法(Nov 30. 2018)
はじめに
IC-PW1をリモートで使用する場合、AC入力を投入しただけでは電源が入らない。AC電源が接続された状態でコントロールパネルの電源SWを押さない限り電源投入出来ない。
リモートシャックでIC-PW1を使う場合、常時商用電源が配電されている場合でも、停電が発生すると復電しても電源投入が出来ない。リモートをやる場合、実はこれ非常に不便。さりとて、IC-PW1は設計が古く、外部コマンドで電源投入する機能はない。
旧式リニアアンプでは全く無用の話だが、IC-PW1はコントロールパネルのフェザータッチSWで本体リレーを制御しているが、電源が落ちると初期状態に戻ってしまうのだ。
拙作マウンテンリモートシャックは、商用電源が無く発電機運用のため、更に条件が厳しい。
それで、AC電源の到着と同時に電源投入される改修をIC-PW1で行った。これによりマウンテンリモートシャックでは、発電機の発電誘起と共にIC-PW1に電源が投入される。併せてアンテナリレーがアンテナを接続する動作を行う。
以下改修の概要を紹介する。
電源SW保持回路を強制ONする
下図のS9がフェザータッチの電源SW。IC9/TC4S584F(シュミット)で波形成形後D-FFで状態保持してQ31/DTC144EE及びQ32/2SB1132を駆動する。図はアイコムサポートから届いた資料の抜粋。R48/1kΩのQ31側を接地することでQ32を強制的にON状態にし、電源SWに依存しないで電源投入を可能にしている。
写真左はコントロールボックスのジャンパーの様子、写真下はコントロールボックス背面全景。
なおこの方式は、電源をOFFにするときは、商用入力を切るしか方法が無いのでチト厄介。S9周辺に回路(C18の増量と放電R)を付加すれば目的を果たせそうだが、なにしろ部品が小さくてジャンパー線をハンダ付けするのがやっとだった。