その後の後の後 -MONOBIT workshop(e) が始まるまで-
4/21〜5/6 の期間限定オープンの最初に、「作家の交流会」をした。 前に紹介した久保田さんのメールにもあるように、久保田さんはここを「作家達の交流の場としたい」とおっしゃっていた。せっかく久保田さんが声をかけて集めた作家達。このままMONOBITが終わってしまうと、みんな顔も知らないままになってしまう。せっかくの機会だから、と、みんなに声をかけた。最初は、久保田さんを偲ぶ会にするつもりだったが、みんなでしんみりしたって久保田さんは喜ばないナアと思い、お酒やスナックを出して、楽しくやろう!ということになった。どんな人たちが集まるんだろう・・・強烈な人がたくさんきたらどうしよう・・・などど不安だったが、ほとんどの作家さんが来てくださり、皆さんとてもいい雰囲気で話をすることができた。(その様子は「その後の後(ゴールデンウィーク)」でご覧ください)その中で、「もったいないからなんとかならないかなあ」「1人1万円出して、30人集まれば家賃は払えるよ」という話があがり、それぞれ話を持ち帰って考えるということになった。その頃、IKMOは、ゴールデンウィークの営業だけでくたくたになっていて、もうこれで十分だよ、とも思っていた。この店は、久保田さんの夢でもあるし、私たちの内装処女作でもあって、我が子のようにかわいい。それをこんなにすぐに潰してしまうのは、とてもつらいことだったけど、ここの家賃は私たちに払える額ではないし、みんなで集まってするっていうのは賛成だけど、30人もまとめるのも無理だと思っていた。
それから2週間。お店に来るお客さんの中からも「もったいないから残して欲しい」という声はたくさん聞こえた。残したい気持は、きっと私たちが一番強い。でも、うちが30人もまとめるのは無理だ。結論の出ないまま、なんとか理由をみつけてやめようと思った。「久保田さんのお姉さんがだめだって言ったらやめよう!」と決めて、お姉さんに相談。お姉さんは喜んで承諾してくださった。ゴールデンウィークの間、IKMOは1日だけお休みをいただいて、おばあさんの白寿のお祝いで、神戸へ行ってきた。「親戚に相談して、「やめたほうがいい」と言ったらやめよう!」と決めて行ってきたのだが、「是非やってみたら」「きっとあんたはやるで」と言われた。・・・ここまで来たらやるか・・・。
期間限定オープンの最終日、再び作家の皆さんに集まってもらって、今後の事を話し合うことになった。どんな話をしたかはあまり覚えていないけど、とりあえず1ヶ月、6月いっぱいまでやろう!ということになった。その後続けるか、他の場所に移るか、やめるか、は、その1ヶ月で考えよう。メンバー募集を急いで始めることになった。光熱費など考えると、当初予定していた30人(1口1万円で30口)では難しく、55口は集めなきゃいけないということがわかった。それからは、さらに忙しい日々となった。募集のフライヤーやポスターの製作、5/19.20のデザインフェスタでメンバー募集をかけるための準備、HPのリニューアル、イベントの企画、中の展示替え・・・でも、なんとかなるものなんだなあ。きっと久保田さんが見守っていてくれているんだろう。なんとか、新しいMONOBITが再びオープンした。
さて、このネーミングだが、MONOBITという名前は残したい、でも新しく生まれ変わるということで、名前を模索していた。いろいろな意見が出た中で、なかつさんから「workshop」という案が出た。今までの久保田さんのお店とは少し違う、クリエイター自らが運営し、新しい仲間を見つけたり、何かを作ったり、交流を深める場、というニュアンス。場所の名前と言うよりは、グループというか、集まり自身の名前として、この場がなくなってからも続くように。そして、rootsさんから、「WorkshopにeをつけてWorkshop(e)としたら?」「Workshop:つくる場所とWorks Hope:Worksは作品という意味の複数形、又はWorksで工場という意味。Hopeは希望です。二つ合わしてつくる場所、人の希望というんでしょうか」というメール。やろうとしていることにぴったり、ということで、MONOBIT workshop(e)に決まったのだった。
結局、この場所では、1ヶ月しか延長できないが、新しい仲間も加わり、MONOBITはさらに成長していくと思う。たくさんのクリエイターに出会えて、とてもよかったと思っているし、これからもMONOBITを通して、もっとたくさんのクリエイターに出会い、IKMO自身も成長していきたいと思う。 今のMONOBITのこの風景を久保田さんは見ているのだろうか・・・。
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