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【生きる羅針盤の提案(60):非常識6】
人権宣言等から導き出した「人権羅針盤」は,人権という言葉が目指すものに言い換えると人が穏やかに生きるための羅針盤と考えなければなりません。だからこそ,先に示した子どもの育ちを考える羅針盤としても有効になることができたのです。ここでは,「生きる羅針盤」としての様子を描き出しておくことにします。ふと立ち止まって,「生きるとは?」という疑問に出会った際に,その思考のお手伝いができたら幸いです。
「私が生きる羅針盤」を考える第60版です。常識がない人は実際にどのような特徴や行動がよく見られるのかを詳しく紹介している記事が目にとまりましたので,生きる羅針盤に参照してみました。
※参照先の「常識がない人に共通する特徴6つ…モラル意識が低い人とどう付き合う?」は
こちらです。
【E感情をコントロールできない】
《説明》些細なことで怒ったり,不機嫌になったりと,感情のコントロールが苦手な人がいます。このタイプの人はストレス耐性が低いため,少しでも嫌なことがあるとすぐに感情が爆発してしまいます。その原因として,自分の感情を理解したり表現したりするスキルが不足していることが挙げられます。その結果,他人からは扱いにくい人と思われ,コミュニケーションを避けられるようになります。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,もう一人の自分が自分の感情爆発を抑制する身体活動を促すことです。高揚した感情に対してゆっくり腹式呼吸をするなど,身体的な受け止めをします。少し落ち着いたところで,感情を刺激している原因に向き合うようにすれば,普通の対応が出来ていくはずです。そのスキルはふだんの振る舞いの中で繰り返すことで身についていきます。自己管理ができること,それが自分を尊重することでもあるのです。《WHO》
【B周囲の空気を読まずに行動する】
《説明》空気が読めないということは,場の雰囲気や相手の気持ちを察する能力が欠けているということです。場違いなタイミングで発言したり,他人が不快に感じる話題を選んでしまったりするため,周囲とのコミュニケーションがスムーズにいきません。なぜ空気が読めないかというと,他人の表情や仕草から感情を推測する能力が低いからです。このため,相手がどんな感情を抱いているかを理解できず,場違いな発言や行動を繰り返してしまいます。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,自分がいる場を意識して,もう一人の自分が周りの人を注意して見届けることです。自分は周りの人とつながっており,そのつながりを気持ちよく維持することが常識であると思うことです。他人の表情や仕草の意味を読み取らなければ,自分の振る舞いを適切にすることができません。自分を大事にすることは,他者を大事にできることで意識できるようになります。《WHERE》
【A敬語や正しい日本語が使えない】
《説明》常識がない人は,敬語の使い方や適切な日本語を意識していないことがあります。特に初対面の相手や目上の人に対して馴れ馴れしい言葉遣いをするため,相手に不快感を与えやすくなります。背景には,敬語を使う理由や必要性を理解していないことがあります。言葉遣いは人間関係を円滑に進めるための重要なスキルですが,それを軽視すると社会で孤立してしまう可能性があります。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,敬語を含めて丁寧な言葉遣いをするように気をつけることです。その背景には,自分の言葉が真っ直ぐに相手に伝わるように配慮をしなければなりません。言葉は伝えるのではなく,伝わるように表現を整えなければ,役に立ちません。自分の思いだけが詰まった捨て台詞は,受け取ってもらえません。それは相手のせいではなく自分の不手際なのです。《WHEN》
【C公共ルールを無視する行動をとる】
《説明》公共のルールを守れない人は,自分の行動が他人にどんな影響を与えるかを深く考えません。電車内でのマナー違反,ポイ捨て,列への割り込みなどがその典型です。こうした人は,自分がルールを破っても誰も直接的に被害を受けないと思い込んでいる傾向があります。しかし実際には,多くの人が不快感を感じたりストレスを受けたりします。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,私的な空間と公的な空間の区別をきちんとすることです。公的な空間はみんなの空間だから,自分の空間でもあるので勝手にしてもいいという訳の分からない理屈を持ち出す愚かさに,出会うことがあります。普通には育ちが悪いということで失笑ものですが,迷惑なものです。お互い様という人としての素養は,きちんと身につけていなくてはなりません。《WHAT》
【D約束や時間を守れない】
《説明》約束や時間を守れない人は,他人との信頼関係を簡単に壊してしまいます。その理由は,時間や約束を軽く考えているか,自分のスケジュール管理が苦手だからです。こうした人は,約束を守れなかったことを深刻に考えず,「仕方がない」と簡単に考える傾向があります。そのため,同じ失敗を何度も繰り返し,人間関係に深刻な影響を与えることがあります。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,ふだんははっきりとは認識してはいないでしょうが,人にとって時間の概念が重要であるということです。人は時間の流れに縛られて生きています。その時間軸を他者とすれ違わせて共有できなければ,共生することができません。時間にルーズでは,他者は付き合いきれないでしょう。予定といった,明日につながっていく関係を周りの人と結ぶことはできません。《WHY》
【@謝らない,感謝を伝えない】
《説明》常識がない人は自分のミスを素直に認めることが苦手です。なぜなら,自分のプライドが傷つくのを恐れているからです。謝罪することは負けを認めることだと感じているため,相手に謝ることが難しくなります。また,「ありがとう」などの感謝の言葉もあまり使いません。これは他人が自分のために何かしてくれるのを当然だと感じ,感謝の必要性を感じないからです。こうした態度が続くと,人間関係は次第に悪化してしまいます。
※私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,人は完全ではないため,できないことやミスをすることもあります。自分の至らなさを認めない自惚れは,成長の妨げになルだけではなく,他者とのつながりも失っていきます。プライドは自分の至らなさを認めた上で,少しでも向上しようという意欲に依るものです。自分の実情から目を背けるようなもう一人の自分なら,自分を成長させることなど思いも及ばないでしょう。目が覚めてほしいものです。《HOW》
○以上,私たちが常識のない振る舞いをしないようにするポイントは,普通に人としての振る舞いをすればいいのです。自分を大事にすることが常識から外れてしまうのは,自分と同じように周りの人も大事にしようという気配りが出来ていないからです。自分一人で生きているのではなく,共に生きているもの同士,支え合って生きていくことが幸せであると思うようにすればいいのです。
非常識な振る舞い6つを「生きる羅針盤」に対応させてもらいました。これまでの対応事例と同じように,あまり違和感もなく整理をすることができているはずです。それぞれの想定している世界観における具体的な表現は違っていても,人が思い至る幸せに生きる境地は本質的に同じ構造になっているようです。それぞれを別個にしておかずに,まとめていく作業から,人の生き方について深い理解が得られるのではないかと期待しています。
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社会に真剣に向き合って生きていくことは,人として誰もが願っていることです。ただ人には本能から派生する弱さもあります。その弱さを押し込めていく意思が必要になります。そしてその意思は目標を必要とします。それが羅針盤なのです。
人としてすべきことから外れないようにすることは大事であり,それは誰にとってもできることであり,気持ちの良いものです。しあわせは誰かだけにあるのではなく,皆に同時にあるものです。権利を守る,言葉は堅く響きますが,人として生きていく自然な姿であればいいのです。
(2026年03月29日)
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