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[2026/06/08]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第1340号)
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★子育ち12懸念
【第10懸念:お子さんの意欲の弱さが気になりませんか?】
《V103:WHY-02》
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《子育ちは 常に0から プラス向き》
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《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という5W1Hの問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の視座が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第103版では,親が育ちに寄り添っているときに,親子関係の状況を判断するキーワードとなる12の自問を選んで検討していくことにします。その構成は,奇数号では「子どもの私の育ち」を,偶数号では「親子の私たちの育ち」という配置をします。私の育ちだけに意識が向くと,私たちという社会性に基づく仕合わせな育ちが疎かになります。あちらこちらで人のつながりに欠陥が見られる現状は,私たちによる育ちから得られる「私たち」という意識が未熟だからです。そのことに注目して,羅針盤を手元に設定していただくようにお願いいたします。
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《「子の意欲の弱さ」ということについて説明が必要ですね!》
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○しつけで治す?
ある保育園に自閉症の子が入園しました。先生はあれこれ熱心に世話をし,お陰で卒園を迎えたときにはすっかりよくなっていました。先生は保育者,教育者としての自信を得て,教育に生きがいを感じていました。
次の年に,今度は全盲の子が入園してきました。その熱心な先生は世話をしている内に迷っていきました。自閉症の子を治すことが教育だと思っていましたが,それなら目の見えない子の目を見えるようにするのが教育ということになると気がついたのです。でも,それは無理なのです。
教育とは,目が見えないままで幸せにしてあげること,幸せになれるように育ててあげることです。教育で人が変わると言われます。しかしそれは人の弱さを治すことではありません。病気を治す病院とは違います。教育やしつけでできることは,弱いままでどうすれば幸福になれるかをみんなで考えていくことです。
もちろん子どもの幸せを願って親はしつけをします。しつけの基本は今の弱い状態の子どもを否定することではありません。弱さを認めてやった上で,何ができるかを見つけてあげることなのです。
・・・子どもの弱さは治すべき病気ではありません。
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○いつまでもできない?
スポーツや遊びの技能は,はじめてしばらくは練習すればするほど目に見えて上手になります。ところがある程度のところまでいくと,いくら練習してもそれ以上上達しなくなります。成長の階段には踊り場があります。
手足を動かすためには指令の神経プログラムが働かなければなりません。上手になるということは,複雑で精密な指令ネットワークを構築することです。簡単な手料理ならすぐにでもできますが,美味しいものを作ろうと思ったらいろんな下準備やたくさんの手間暇がかかります。作るための見えない作業には無駄とも思える時間が必要なのです。
子どもの成長についても同じことが言えます。当初はみるみる育っていきますが,やがて何度やってもうまくできない壁に突き当たります。この子は不器用なんだからとか,どうして教えたとおりにできないのとか,終いにはまだやってるの,できもしないくせにとか・・・。
そんなとき,子どもは成長の踊り場にさしかかっているのです。いくら前に進んでも上には行きません。同じところを堂々巡りをしているように見えますが,実は次の登り階段に一歩ずつ近づいています。何度やってもダメな状態を繰り返すことで,次の育ちをする助走をしています。
・・・育ちの踊り場が意欲の弱さに見えてしまうことがあります。
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○引っ込み思案?
しゃれた装いをして目立ちたいと思う反面,おかしな服装で目立ちたくないと思いますね。見た目の評価が気になるものです。乗り物で社会的な弱者に席を譲るのも,妙に目立ってしまいそうでためらわれます。誰もがした方がいいと思うはずのことでもついつい引っ込み思案になるのは,人目を気にしているからです。
誰でも人によく思われたいものです。そのときに思案することは人の思惑ですが,実のところこれが意外と当てになりません。ほとんどが本人の気にしすぎです。鏡の前であれこれ居ずまいを正しますが,そのときもう一人の自分が他人の目になって自分を鵜の目鷹の目であら探しをしています。その厳しいチェックをパスすると,これで大丈夫とやっと安心します。
子どもはあらゆる面で未熟です。もう一人の自分が自分はちゃんとできると思えることはめったにありません。自分の厳しいチェックの目で太鼓判を押せない以上,人に笑われるという目立ち方を招きかねません。それを恐れる思案がブレーキをかけて,自分を引っ込ませてしまいます。
・・・意欲の弱さは当たり前という開き直りが育ちのスイッチです。
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《意欲の弱さは,決して不幸のタネではありません。》
○世界中の船舶電波の送信は毎時15分〜18分,45分〜48分の間だけ中止されます。通信室の時計の文字盤はこの6分間が赤く塗ってあります。電波が沈黙している理由は,この間にどこかから発信されているかもしれない弱いSOS信号を受信するためです。沈黙の時間をもつのは,弱い人の声に耳を傾ける優しさなのです。ちょっとだけでいいですから,ママは黙って弱い子どもからのSOS信号を聞く姿勢をとってください。
【懸念10:お子さんの意欲の弱さが気になりませんか?】
●答は?・・・もちろん「イイエ」ですよね!?
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☆次号予告☆
【子育ち第11懸念:お子さんの中途半端さが気になりませんか?】
どうぞお楽しみに!
曽野綾子さんが足し算の幸福として,こんなことを書いています。「私の出発点はいつもゼロから出発する。ゼロから見ればわずかな救いもないよりは遥かにましである。私のは足し算の幸福であり,いつも自分の不幸を嘆いている人がいるとすれば,それは引き算の不幸のように私は思う。どちらがいいとかわるいとかいうことではないが」。弱さをマイナスとは考えないようにしませんか? 生きることはゼロからプラスしかないのですから。
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★落書き★
平成23年のゆるキャラグランプリで優勝した、熊本県の公式ゆるキャラは「くまモン」です。ところで,熊本県での野生のクマの存在ですが,昭和32年(1957年)に大分・宮崎の県境で死体が見つかったツキノワグマが,九州最後のクマだったそうです。熊本でも九州でも,野生のクマは絶滅しているのです。因みに,県名の熊本ですが,かつての地名が「隅本」だったことに由来しています。
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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear
「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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