*** 子育ち12章 ***
 

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「第 51-02 章」


『子育ちは 共に生きてく 友がいて』


■子育ち12因子■

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『子育ち第2因子』

【社会的共存】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。2つの領域にそれぞれ6つの視点を重ねると,12の論点が生じます。
 第1の誰が育つのかという問には,鏡に映っている自分を見ているもう一人の自分が育つと考えます。しっかりしろと自分を励ましているもう一人の自分が育たなければならないのです。これまでの子育て羅針盤の形式に添って,奇数章では,もう一人の自分の育ちを考えていきますので,この版では特別に分かりやすいように「主体的」という言葉を冠します。偶数章では,人は社会生活が必至なので,自分は他者と対等な関係を持つことができるように育つと考えて,「社会的」という言葉を冠します。他の5つの視点についても,同様とします。

《共存》
 子どもは人との関係を持つのが上手ではありません。大人でも大変ですから,当然です。母親は依存する対象ですから,自分の一部と感じて,他人とは思っていません。父親は,子どもと母親との仲を争う恋敵の関係になり,初めて自分にとって邪魔物になる他人という存在を認知します。他人は邪魔な存在という出会いが刷り込まれます。これでは仲良くという共存には向かいません。その思い込みを薄めていき,他人は善い人であると上書きしなければなりません。先ずは,父親は大事な仲間であると思い換えをさせましょう。

○お子さんは,映画やドラマの登場人物の気持ちが分かっていますか?

 物心ついたということは,もう一人の子どもが生まれてきたということです。そのもう一人の子どもは,自分と他者を第三者の立場で見ることができます。第三者は冷静な立場です。映画やドラマの中の登場人物を他者とみなして,自分と同じ思いを持っている存在だと知ることができます。主人公に自分を重ねても何の違和感もないという体験を,自然に受け入れてしまいます。同じ人であると思えば,一緒に生きていきたいと思うものです。同級,同窓,同郷と,どこか同じという接点が,人をつないでくれます。

○お子さんは,何事も相手の立場に立って考えるようにしていますか?

 もう一人の子どもは,相手の立場に自分を置いて,「自分だったらどうするか,どう思うか?」と考えることができます。どんな子どもに育ってほしいかという問に,思いやりのある子に,という答が多くあります。その思いやりとは,相手の思いを知ることが前提です。思いやりの前に,相手の思いを受けとめる「思いとり」が先です。人付き合いが上手く行かない理由の一つは,「我先に」という自分を優先する態度です。先ずは相手のことを思ってみる,そういう努力をするように仕向けましょう。

○お子さんは,人と一緒に,自分の長所・短所について話していますか?

 人との仲は浅いものから深いものまであります。あいさつを交わす程度の人,ただの遊び仲間,義理の付き合い,一緒にいたい人,愛する人と,段階があります。一方で,共存できる人とは信頼できる人であり,子どもにとっては親友と呼べる人です。お互いの長所と短所を知り合って,お互いをかばい補い合えるようになったら,親友です。自分のいいところを見せようとしている相手は,単なる友達づきあいに止まります。すべてではなくても,ちょっとは弱みを見せるようにした方が,よい友達ができやすいでしょう。



 保護者として学校に出かけることがあります。その際に,必ず徒歩でお出かけをするようにしましょう。間違っても,車は止めにしましょう。一年生がランドセルをしょって,雨の日も歩いて通っている学校です。大の大人が車でということは恥ずかしいことです。また,子どもと同じ行き帰りをすることで,子どもがどのような風景の中で育っているかを体感できます。車は途中の道筋の体感を奪います。また,歩きながら同じクラスの親ともお話しができるので,教室でおしゃべりしなくて済みます。

★落書き★

 キョウチクトウは身近の公園や街路樹に植えられています。この木は枝を折ると,白色の乳液が出てきます。この液は,昔は強心剤や利尿剤として使われていました。ということは,量が多ければ毒になるということです。植物毒の中では強力な部類に入る猛毒です。蛇や毒虫を寄せ付けない効果があるということで,公園などに植えられています。樹液に触れないように,また触れたらよく洗うようにするということは知っておいて下さい。


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