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「第 60-09 章」 |
『子育ちは 希望目指して ひたむきに』
■子育ち12明暗■
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『子育ち第9明暗』
【希望】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第60版では,私の育ちの項では良い選択を,私たちの育ちの項では悪い選択を考えてみます。
《希望とは?》
希望とは,「自分がこうなりたい,人にこうしてもらいたいとよりよい状態を期待し,その実現を願うこと。また,その事柄」とあります。現状に飽き足らない,まずいことがある,間違いがあるなど,なんとかしたいという事情があるということです。なんとなくいいことがないかなといった曖昧なものとは区別しておきます。流れ星に願い事を託すというまじないにさっと応じられるほど普段から意識されているものを希望と名付けることがお勧めです。
人にこうしてもらいたいという期待を希望とすることは,ほどほどにしないと人間関係を損ないます。人には人の事情があって,こちらの期待に添いかねることが普通です。その期待外れを「○○してくれない」と恨みに思うようになることがあるとよくありません。自分に向けた希望,こうなりたいという目的として,実現に努力することが,自分を育てることになります。大人にとっては生きがいになります。希望がなくなると,絶望ということになり,生きる力が萎えていきます。小さな希望を日々に見つけましょう。
子どもたちに希望の持ち方をちゃんと教えてやってください。望みは簡単には叶わないから希望ということ,そして望みは必ず叶うから希望ということ,だから,すぐに叶わないからと諦めることもなく,なかなか叶わないからと投げ出してしまうことなく,こつこつと努力することだけが確かな道と信じることです。今日できることを重ねていく,明日に先送りはしない,その平凡な取り組み姿勢が,手軽さに慣れ親しんでいる子どもたちに見えなくなっているようです。なんとかなるというひたむきさを希望します。
ネットいじめ。それは陰に隠れた不意打ちであり,卑怯な恥ずべき行為です。卑怯という気持を失った人間は,精神の堕落をしています。こそこそしないで,堂々とした気持を持つように育ててやらないと,生きる世界を狭くします。特殊詐欺をする若者は,一片の罪悪感も感じないそうです。人を騙して苦境に追い込んでいるという想像もできない愚か者を育ててきたことを反省しなければなりません。子どもを育てているのは,誰でもない親なのです。
★落書き★
同情するなら金をくれ。お金は大事です。お金であるお札や硬貨を印刷・製造しているのは財務省印刷局です。発行している日本銀行は,印刷局から仕入れているのです。その仕入れ価格はどれほどなのでしょう。「引き渡し価格」は,一万円札と五千円札が1枚約20円,千円札は約15円ということです。高いか安いか分かりませんが,精巧に作られるお札でも,利益を乗せなければ,その程度でできるということです。新札の初年度はデザイン料や製版料が請求されるそうです。
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