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「第 67-03 章」 |
『子育ちは 親に守られ のびのびと』
■子育ち12次元■
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『子育ち第3次元』
【私は安心できる場所で育つ】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第67版では,子どもの育ちが目指していくべき12の次元について,短い文章にまとめたものをお伝えします。それぞれのお子さんに合わせて,応用して頂ければ幸いです。なお,マガジン最後にあるメール宛に感想などお寄せください。
《私は安心できる場所で育つ?》
子育ちの第3次元は,何処で育っているかという指標です。
生まれも育ちも葛飾柴又,寅さんはふるさとで育まれました。
もう一人の子どもが育つ胎盤とは,安心できる居場所です。
迷子になった子どもが,泣きじゃくりながら必死に親を捜します。
転んだ子どもが,走り寄る足音を呼び寄せるように泣いています。
親の姿が見えないと,もう一人の子どもは自分を忘れます。
いけない隠し事をしている子どもはソワソワと落ち着きません。
悪いことはしていないのに疑われてふてくされることもあります。
大好きな人と気持ちがすれ違うと,もう一人の子どもは縮こまります。
そんな子はうちの子ではありませんと怒鳴られて,真っ白になります。
あなたなんか産まなければよかったとつぶやかれて,震え上がります。
もう一人の子どもが自分を嫌いになれば,自棄になるしかありません。
誰かとつながっているという確信がなければ,人は不安になります。
子どもにとっては家族というつながりが最初の安心の場所です。
用がなくてもお母さんと呼んでみるのは確かめようとしているのです。
食べさせておけばいいという雑な関わりは,心のつながりが不足します。
いざというときは親がかばってくれると子どもに信じさせていますか?
叱って突き放すよりほめて支えてやる方が,子どもに力を与えます。
前号で「怪しい人とは」ということを書きました。千葉の3年生リンさんの悲劇は「まさか会長が」という顛末になり,その心配の現実化に驚いています。不審者であるどころか,信頼されている人であるということが起きてしまいました。お子さんを見守ってくれている「あの方は?」。そんな不信感を抱かされます。見かけるという確認ではなく,直接にあいさつを交わし話してみるという確認が大切です。子どもの安全に配慮できるのは親なのですから。
★落書き★
時間や空間の隔たりが少ないことを,チカイといいます。語源は,チ(手)+カ(所)+い(形容詞化)で,手の届くところの意です。別に,チを「小」と見て,小さい道のりの所を語源とする見方もあります。「近」の字は,シンニュウが「道」で,「斤」を加えて「斧によって小さくされた道」すなわち「小さい距離・時間」を表しています。「手近に」と言うときには,手がダブっていることになりますね。どうしますか?
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