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「第 69-08 章」 |
『子育ちは 真面目に自分 導いて』
■子育ち12姿勢■
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『子育ち第8姿勢』
【真面目に?】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第69版では,「子育ち」が見せてくる姿勢を手がかりにお伝えしようと思っています。目に見える振る舞いや姿はそのシナリオがあるはずです。子どもがどのような事情を受け止めて育とうとしているか,考えてみましょう。正解はなくてそれぞれにあると思いますので,皆さん方も思い巡らしてみてください。
《真面目に?》
社会生活をする上で,人にはその人なりに期待される役割を真面目に果たす責任があります。子どもであっても,約束を守る,お手伝いの仕事をやり抜くという真面目さが家族の一員として求められます。真面目に働くから,社会の一員としての居場所を得ることができます。嘘をついて人を騙したりしないという逆の真面目さも必要です。不真面目であれば,人とのつながりを保つことはできません。信頼できず,裏切られることになるからです。
過ぎたるは及ばざるがごとし,ということもあります。もう一人の自分が真面目すぎると,自分はつらくなることがあります。真面目に事を済ませようとするとき,どこまでするかという限度があります。どこまでも真面目にと,完璧を求めてしまうと,きりがありません。いい加減さは別にして,社会的に了解される限界を受け入れる必要があります。子どもは発達途上であり,大人のような完璧さにはほど遠いということを納得して,失敗しつつ,できる努力をするという真面目さが,育ちを促します。
人との付き合いの中で,真面目さは,面白くないとか,気詰まりであるとか,負のイメージを持たれることがあります。四六時中,自分も人も,真面目であるべきという頑なさは,堅苦しさを醸し出します。ユーモアやウィットのような気持ちを緩やかにするものも大切です。真面目さだけでは疲れるのです。不真面目になるのではなく,真面目ではないこともありということです。暑くも寒くもない季節が居心地がいいのと同じです。
学校では,子どもたちがつかみ合いを始めるやいなや,教師が彼らを引き離しに飛んでくる。しかし引き離された敵同士は,互いににらみ合い,以前より激しく争い合うことになってしまうのだ。トルストイが言っているそうです。十分にけんかをさせたら,子どもたちは「もうこれ以上はまずいかも」と,お互いにどこかで折り合いをつけようとするものであり,周りの子も関わって,関係を修復しようとするように,育っていくものということでしょう。地域や家庭での緩やかな環境が必要です。
★落書き★
健康を害すると薬で治療します。飲み薬と注射という方法があります。飲み薬は小腸で吸収されて血管に入りますが,そのまますぐに化学工場である肝臓に回り,解毒作用によって大部分は効果が薄められたり,あるいは体外に排出されたりします。一方で,注射は血管に入っても,肝臓にすぐ行くルートではない部位なので,有効成分を身体の問題の部位にちゃんと配ることができます。その後に肝臓に回るので,よく効くのです。針が刺さるまでが嫌ですね!
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