*** 子育ち12章 ***
 

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「第 72-09 章」


『子育ちは 屈託もなく 真っ直ぐに』


■子育ち12熟語■

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『子育ち第9熟語』

【闊達自在?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第72版では,「子育ち」が獲得しなければならない必須の項目を,漢字表現に託してみます。同じことを違った表現をすると,視点が動くことによって,隠れていた面が明らかになります。乱暴な子は元気な子,内気な子は考え深い子,落ち着かない子は好奇心旺盛な子,と表現すると違って見えてきます。どこまで視点を動かすことができるか分かりませんが,挑戦することが大事です。新たな12の指標盤を楽しんでください。

《闊達自在?》
 車を運転して信号待ちをしているときです。対向車線を1台の車が向かってきます。そのとき丁度バックミラー越しに,子どもが対向車線側に出ていこうとして,近づいてくる車に気付いて止まるのが見えました。よかったと思った直後,もう一人の子どもが陰から飛び出していました。危ない! 斜め後ろの死角になっているところに対向車が止まっていました。幸い事故にはならないで済みました。小学生低学年の子どもでも,早く渡りたいという一心で周りの安全を確認する余裕がまだ育っていません。

 子どもはのびのびしているようにと,大人は願っています。それは,何も考えないということではありません。自分の身の安全を優先した上で,したいことにのびのびと向かっていくことです。自分の行動が周りに及ぼす効果を想定できる配慮の大きさ,自分の思い通りにいかないといった些細なことを我慢できる度量の広さ,手間暇が掛かってしまうという面倒なことを受容できる余裕の深さ,自分を周りとあるがままに関わらせていく柔軟性が,生きていくことを楽しくする能力です。

 親として,子どもが闊達自在に生きていけるように育つためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。もう一人の子どもが自分の生きる姿勢の在り方を見い出すことができるように,大人がきちんとした生き様をみせてやることです。生きることにはあれこれ壁があるものです。壁に頑張って穴を開けるか,回り込んで別の道を見つけ出すか,いずれにしても,日々,真っ直ぐに歩むしかありません。自分にできることを弁えて,少しの努力をする,そう思い定めると,生きる道が緩やかに見えてきます。



 金足農高が話題になっています。高校生の直向きな姿が,青春の輝きを見せてくれます。ところで,高校での部活には指導者がいます。総体の場での首をかしげる姿が報道されています。身の回りの世話と思えることを部員にさせます。喉が渇けば何も言わず,部員の方に手だけ向ける。部員はペットボトルを渡す。御礼の言葉はない。別の指導者が言います。「お前が一番みっともない負け方をしたんだからな」。大会の主役は誰かということも弁えないで指導者とは,恥ずかしいことです。あなたの子どもの指導者は?

★落書き★

 ゲーム脳という言葉があります。スマホなどでゲームに馴染んでいると,麻薬中毒者の脳と同じ症状に至るそうです。感情の抑制を司る部位が壊されてしまうということです。あおり運転とか,悪質なクレーマーなどから,ムカついて誰彼なく危害を加える事件まで,ちょっとしたことで爆発する事例が増えたと感じますが,生活信条の不良化が起こっているのでしょうか? 耽溺することはほどほどにという抑制を失うと,あらゆることに対して暴走することになります。一事が万事です。今,治さないと,成人して怖いことに?


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