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「第 75-07 章」 |
『子育ちは あれこれしてこそ 力つく』
■子育ち12発心■
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『子育ち第7発心』
【しよう!】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第75版では,第73版,第74版の続編として,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの最中に心から思わず湧き上がってくる言葉に寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという切なる願いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いも子どもにきちんと伝わっていくことでしょう。子どもが自然に発露する宣誓という新たな12の指標盤を楽しんでください。
《しよう!》
しよう,とは簡単すぎて,イメージしにくいかもしれません。準備をしましょう。仕という漢字を,動詞「する」の連用形の借字とすると,仕合,仕上げ,仕入,仕置き,仕納め,仕返し,仕掛かる,仕掛け,仕方,仕来り,仕業,仕切り,仕草,仕組み,仕事,仕込み,仕出し,仕立て,仕付け,仕手,仕出かす,仕留める,仕舞い,仕向け,仕分け,仕業,などとたくさんの言葉になります。人は朝起きてから夜寝るまでの間,何かをしていることになります。今日,何をしよう,それが生きていることにつながっています。
何かすることはないか,何をすればいいのか,どうしようか,考えるだけではなく,今できること,今すべきことをしようとすればいいのです。後悔は決まって「あのときしておけばよかった」という言葉です.後悔しないためには,今しておくことです。国語の時間中は,国語に取り組みます.お手伝いできることがあれば,無駄に考えていないで,しようとしさえすればいいのです。あ〜あ,勉強しなければ,という生活より,よーし,勉強するぞ,の方が健康なのです。しておいてよかった,それが有意義な人生を生みます。
子どもが「しよう」という発心を育ちに組み込んでいけるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。子どもを生活に巻き込んでいくようにします。家族として共に生活するためにすることがあります。家事は親がするものという思い込ませないように,ぼくにもわたしにもすることがあるという家庭生活を教えてやります。しなさいと無理強いするのではなく,しようという気になるように,笑顔で仕事に招き入れてやります。すればいいでしょうではなく,したいとおもってしないとgood jobになりません。
生活現場の5悪人を教わりました。波図田(ハズダ)君,放無し(ハナシ)君,照代(テルヨ)ちゃん,美代(ミヨ)ちゃん,須賀(スガ)ちゃん,です。「問題はないハズダ」と開き直り,「いい加減に聞きっハナシ」で行動に移すことなく,「ちゃんとやっテルヨ」と言っても何もせず,「あなたがやってミヨ」と押しつけて,「やっているはずでスガ」と他人事にしてしまいます。5悪人の中の誰かが,何食わぬ顔をして,あなたの側に紛れ込んでいませんか? 真っ当な育ちをしていないと,大人では手遅れです。
★落書き★
如何の「いか」と様子の「さま」を合わせると「いかさま」という言葉ができます。例えば,お侍が「いかさま」と言えば「どのように」という意味でした。それがやがて転じて,「どう見てもその通りである」という意味に変わっていき,人に本物だと思わせるものを「いかさま」と呼ぶようになったということです。巷では,それらしい会社を騙って人から金を巻き上げようとするいかさま師が横行しています。いかさまをして恥じない精神を持つように育ってしまった者の育ち直しは倍以上の努力が必要になります。
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