*** 子育ち12章 ***
 

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「第 79-08 章」


『子育ちは 生きる道筋 価値に沿い』


■子育ち12覚悟■

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『子育ち第8覚悟』

【価値を確かめ尊重しよう!】

《まえがき》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な針路構成となります。
 この第79版では,子どもたちが育ちに向っていく上で持ってほしい覚悟について考えてみます。育ちたいという心積もりをどのような形で実践していけばいいのか,12の指標に整理をすることで,子どもたちの育ちの全体像を描いていきます。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけてきます。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他に言っておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《価値を確かめる!》
 人として生きていく上で拠り所にすべきものとして,真善美という価値があります。それをいきなり子どもに託しても無理です。まずは大事にしなければならないことがあるという状況を受け入れる準備をすべきです。たとえば,自分のものと他人のものという区分けを納得することです。所有権という善の価値意識の誕生です。もう一人の自分が自分のものを護り,他者のものを譲ることを意識できて,その方が仲良くすることにつながると理解できていけば,価値という認識を持つことができるようになります。

《価値を尊重する!》
 世間には,医師や看護師,教師や弁護士など人を助ける職業がありますが,きょうだい関係で見ると,長子である方が多いそうです。次子を見守る立場で育っていることが影響しているようです。他者のことを気にかける行動を選ぶことができる,思いやりという価値を備えています。もう一人の自分がこうすべきであると無理矢理実行するのではなく,当たり前のこととして実践できるようになること,価値の尊重が生きやすさになり,喜びに変わるように導いてやる必要があります。

《親としての関わりは?》
 子どもが「価値を確かめ尊重しよう」という覚悟を持ち続けられるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。子どもに持たせておくべき大事な価値は,自尊価値です。もう一人の自分が自分を大事な存在と納得していないと,生きていく拠り所が持てません。あなたは家族にとって大切な存在であることを基盤として接しましょう。誰も自分のことを気にしていないと思った時,人は自分の価値を無にして絶望します。ここで生きている価値があるという確信を与え続けてやりましょう。


 自粛する状況の中で,賭け麻雀という汚れた遊びにふけった大人がいました。自分に対する価値の尊重をしていない愚かさは呆れるしかありません。情報の入手という理由が添えられるとしても,人の立場にはそれなりの価値が付与され期待されています。立場に相応しい振る舞いが求められ,それを実現する自分の価値への意識が責任の持ちようです。公になって言い訳のできない状況を招いてしまったのは,自分の存在価値を見誤った結果です。自分を大切にしていない見本として記憶されてしまいます。

★落書き★

 よく似せて作ってあるものをまがい物と言います。貝の偽物か,禍々しいものかと思ったりするかもしれませんが,違います。ま=目,かい=交,ものです。目で見て,交うは入り乱れて区別がつかぬこと,それがまがうの語源になります。したがって,本物に似せて作ってあるもの,区別がつかぬ偽物のことをまがい物と言います。人は見かけによらぬと言いますが,偉いと思っていたら化けの皮がはげたり,目立たない人が意外に素敵な人であったり,人の価値の見極めは難しいものです。当たり外れは少なくしたいですね。


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