*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 80-09 章」


『子育ちは 満を持して 一歩ずつ』


■子育ち12進路■

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第9進路』

【認めれば,待てる子どもに育ちます!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第80版では,子どもたちが育ちに向っていく上でより望ましい向きに育ちの歩みを踏み出す契機について考えてみます。ただ闇雲に育てばいいのではなく,育つべき道に沿って育っていくことができるように,親が子どもを12の指標に向かう出発点に導いてやることができるはずです。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけています。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他にしておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《認めてやる!》
 嫌だけどしなければならないこと,嫌だけどすればいいことがあるようなこと,嫌だけどすれば喜んでもらえること,嫌だけどすればできたと思えること,いろんな良い結果につながることがあります。嫌だけどという壁を乗り越えることができれば,その先に育ちの道が拓けています。親がしてやるべきことは,嫌だという壁を低くしてやることです。子育ちの道にある障害を一切取り除くのではなく,子どもの力に合わせて低くしてやります。自分の力で乗り越えたという自信を子どもに持たせるためです。

 嫌だという気持ちを和らげてやれば,やってみようかなという気持ちに切り替わります。気持ちですから,気の持ちようという手が使えますし,ママに聞いてもらって認めてもらえれば,気が楽になるという効果もあります。嫌なのねと受け止めてやることは,その気持ちから逃げずに一緒に向き合うことになります。ママと一緒に向き合えば,やがて「嫌だけど」という気持ちが頭をもたげてきます。子どもを認めるというのは,育ちの胎動を待つための時を過ごすことなのです。

《待つことができる!》
 子どもと歩いていると,「ちょっと待ちなさい」と言わねばならないことが度々あります。「待ってどうするの?」。そのことを理解することが育ちです。情報をつかむコツは,待ち状態を創り出しておくことです。「これだ!」というチェックが入ることが大切です。求めていないと,選べないのです。学習の面でも,予習をしておけば,分からないところが自覚できます。授業の中で「そこだ」というチャンスをきちんとつかむことができて,理解が完成します。どこを聞けばいいのか分からない状態では,授業の効果はありません。

 待つといえば,消極的な印象が強いことでしょう。漫然と待つのであれば,確かにそうなります。でも,きちんとした目当てのある待ちであれば,積極的です。チャンスが来るまで待つというパターンです。我慢する場合も同じです。今は我慢するとき,チャンスがあれば行動を起こす,それまで待っておこうと思えばいいのです。子育てにおいては,そのチャンスは必ずやってくると信じ込ませることが大切です。明日を信じることが育ちの意欲そのものだからです。


 ずいぶん前のことというと,過ぎ去った過去のことです。この後でというと,未来のことです。それでは,前向きに生きるというと,未来に向かうことですね。子どもには前途洋々とした未来があります。未来は前ですか後ろですか? 手足といいますが,足手まといともいいます。犬猫病院,猫犬病院,どちらですか? 左右(さゆう),右左(みぎひだり)。そんなことをどうしてなのか不思議に思うことはありませんか? 国によって違うようです。

★落書き★

 責任を次々に人に押しつけることをたらい回しといいます。江戸時代からある曲芸に,仰向けに寝転んで足でたらいをくるくると回すものがあります。たらいは直径1mほどの浅い大きな桶ですが,足を止めると落下します。休まずに続けなければなりません。さらに,次の人に回しながらたらいを足で渡していきます。渡すとお役御免になります。責任を次に渡していくことになるということを言い表すようになりました。子育て環境はたらい回しにしてはなりません。


「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第80-08章に戻ります
「子育ち12章」:第80-10章に進みます