*** 子育ち12章 ***
 

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「第 84-07 章」


『子育ちは し続けるから 確実に』


■子育て12確認式■

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『子育て第7確認式』

【能力=可能性×努力!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第84版では,子どもたちの育ちがどのようにあればいいのか,確認をするポイントを総括します。育ちには多様な属性が結びついて一体化する設計図とも言える様式があります。順序が違ったり,逆につながったりすると,本来の属性が機能せずに,育ちに不都合が織り込まれてしまうこともあります。
 人として心豊かに育ってほしいという親の願いが,子どもの育ちに寄り添った支援になるためには,日々の子育てを確認することが必至です。子育ての全体を見渡したポイントになる12の指標毎に属性のつながりを確認してみましょう。

《解説》
 やればできる。やろうとしなければできるようにはなりません。やろうとしても無理なことは無理です。できそうなこと,可能性のあることを努力すれば,能力を引き出すことができます。初めてのことをいきなり満点とはいきません。はじめは30点,繰り返して35,40,50,75,88点と伸ばしていく努力,それが能力の育ちとなります。子どもの努力を支えるのが親からの激励です。満点でなければ意味がないという誤った評価を止めましょう。それは努力を認めていないからです。

《事例:繰り返し》
 すればいい,できればいいというものではありません。同じことをしても上手と下手とあります。いちおうできる,ちゃんとできるという段階があります。人によって得手不得手ということもあります。大人だからといって,何でも完璧にできるわけではありません。一つ二つのことが任せておいてといえる腕前でしょう。繰り返ししていることが,いつの間にか得手になります。いくつかのことを根気よく繰り返してみましょう。それが身を助ける能力になります。

《事例:制作権》
 人の暮らしは,何かを作ることが基本です。食事を作ることはもちろん,整理整頓も住みやすい環境を作ることであり,楽しい会話も家庭の団らんや気の置けない仲間集団を作ることになります。生きていくこと,生活に参画する中でこそ,子どもは能力を伸ばしていくことができます。楽器を弾く指の器用さは,小さい頃からの美しい箸使いによって鍛えられます。生活の中で使う能力は自然に日々繰り返すことになります。必要なものを創るために能力を発揮する,それが努力を継続することになります。

《事例:対処法》
 生きていくことは,あれやこれやに対応していくことです。こんな時はこうするという対応を覚えて実践できることが能力の基本形になります。ママが「頭が痛い…割れそう…うぅぅ…」と苦しんでいると、4歳の息子はママの顔を覗き込んで、「母さん、大丈夫? 割れたらテープではってあげるね」と心配してくれました。かわいい発想にうれしくなっちゃいました。割れたものはテープで補修することができるという体験からの学びが生かされようとしています。ちょっと違ってはいますが。

《事例:実行》
 できる能力を使わないと,衰えていきます。最近の生活は動くことを忌避しているようで,動くことで鍛えられる能力を失っています。いつも口だけで行動がともなわない3歳の娘。注意すると、「はい」と元気よく返事だけはする。「口だけだもんね」と父親が指摘すると、「はい」といっしょに必ず手も挙げる。そういう意味ではないんだけど…。言葉は行動が伴ってこそ意味が整います。空言葉は話し手の信用を損ないます。できることをしない怠け者は,仲間にしてもらえないのが世間です。

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※自分の可能性を拓くためには,もう一人の自分が努力しようという指令を発する必要があります。もしも,もう一人の自分が努力などしない,するつもりなどないと決めると,可能性は蓋をされてしまいます。できるようになりたいという思いを,もう一人の子どもが持つように誘っていくことが,親による支援になります。練習に励むことを強いるということも必要な場合もありますが,もう一人の子どもの自発的な思いに点火するように手加減をして下さい。



 どうして学校に行かなければならないの? そんな問があります。学校に行くことの理由など探さないことです。学校は,知恵や能力を身につけるための手段にすぎません。人は仕合わせになる権利があり,しあわせになることを目的に生きています。そのしあわせとはどんな要素からできているのか,その要素である価値を実現する能力が求められます。さらに,価値観の多様化といわれていますが,お互いに了解し合える範囲の中になければなりません。しあわせになるための価値,それは子どもも大人も同じです。

★落書き★

 虫の声を電話で家族や友人に聞かせようとしても,相手は「何も聞こえない」というはずです。虫の声は電話では伝わらないのです。固定電話や携帯電話で伝えられる音の周波数は,人の声に対応しているため,300〜3500ヘルツに設定されています。虫の声の周波数は,コオロギが5000ヘルツ以上,鈴虫が4000ヘルツ以上,キリギリスが8000ヘルツ以上です。電話で伝わる音域を上回っているのです。


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