*** 子育ち12章 ***
 

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「第 85-04 章」


『子育ちは 人と関わり 物心』


■子育ち12親心■

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『子育ち第4親心』

【環境に気配りする親心!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第85版では,子どもたちの育ちに寄り添う親がどのような心であればいいのか,確認をするポイントを総括します。子どもの育ちは周りからの多様な支援と結びついて一体化する設計図とも言える様式があります。順序が違ったり,逆につながったりすると,本来の属性が機能せずに,育ちに不都合が織り込まれてしまうこともあります。
 人間として心豊かに育ってほしいという親の願いが,子どもの育ちに寄り添った支援になるためには,日々の子育てを確認することが必至です。子育ての全体を見渡したポイントになる12の指標毎に親からの支援のつながりを確認してみましょう。

○『なりきりごっこ』が大好きな3歳の息子に,お母さんは少し困っています。先日もスーパーで突然に始まりました。「母ちゃんがしょくぱんマン。僕がカレーパンマン」と言ったかと思うと,「ねー,しょくぱんマン。今日のご飯なんにする?」。レジでも,「しょくぱんマン,お金払ってあげるよ」とか「しょくぱんマン,ハイお釣り」とか。もちろん,お母さんも「カレーパンマン,ここにお釣り入れて」と言わないと怒られます。名前で呼ぼうものなら,「カレ―パンマンでしょ!」。レジのオネ−サンに笑われる日々です。
      
 子どもはごっこの世界で遊んでいます。ごっこというのはまねごとであり,見聞きして覚えたことを試す練習をしています。積もりになることで,もう一人の子どもが自分をカレーパンマンに見立てて,経験を重ねていきます。自分以外の人になってみると,人の気持ちを体験することができます。社会性の学びです。ごっこの世界がマンガであっても,そんなことはどうでもいいのです。自分を他者に見立てることができる,その経験が大切です。

 子育ちでは,したことがないことはできない,といわれます。だからといって,あらゆる経験をし尽くすことはできません。また,する必要もありません。したことはないけど,似たようなことをした経験はある,それで行動を起こすことが可能になります。細かな修正を必要に応じて織り込んでいけば,何とか事を成すことができます。とはいえ,やはり幾分かは,したことがないことをしなければなりません。そこで,せざるを得ない状況に追い込むような環境が,子育てには必要となります。

 きちんと整理整頓が行き届いている家庭では,子どもは自然に片付け上手に育ちます。片付けることがどういうことかを当たり前のように知っているからです。もしも家は整理されているのに子どもが片付けをできないならば,片付けている姿を見せていない,子どもがいないところで片付けているのではないでしょうか。一緒に片付けを手伝わせることです。口だけで直接に子どもに指図するのではなく,一緒にしてみせる人がいるという間接的な環境を与えることが大事です。言われるのではなく,そうするように仕向けられるのです。

 地域という環境が子どものそばから消えた結果として,社会性の育ちが滞っています。そんなはずはない,学校で集団教育を受けているので,社会性は育っているはずと思われているでしょう。学校の集団は同年齢の集まりです。同じ年代ですから,興味や関心,能力など同じで,分かり合える間柄になります。社会性とは自分と違う人とどう折り合いを付けてつきあうかということです。違う人として代表的なものが異年齢の人です。赤ちゃんからお年寄りまで,話ができてつきあいがある,そんな地域という環境でこそ社会性は育ちます。

 もし違った家で生まれ育っていたら,今とは違う自分になっていただろうと思いませんか? 転校の経験があるなら,そのことで自分の何かが変わったと感じるでしょう。子どもはどういう環境で育ったかということで,育ちの形が変わります。よい環境であればよい育ちを,そうでなければそれなりの育ちをします。栄養豊かな食事と偏った食事で子どもの育ちが違ってくるように,環境の豊かさと多様さがもう一人の子どもの育ちの質を左右します。本のある環境であれば,本の好きな子どもに育ちます。

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※環境を整え,間接的に子どもを導くことが重要です。



 人は互いにつながって生きています。そのつながりを媒介しているのが言葉による対話です。コミュニケーション力が未熟であると,つながりも貧しいものになります。子どもは対話によって物事を理解し知恵を記憶していきます。その対話とは言葉を積み重ねることです。ところで,一方通行では対話になりません。誰でも知っていることですが,・・・。

★落書き★

 普段使いの言葉でも,ちゃんとした定義となると曖昧であることに気づかされるのが,子どもからの質問です。顔ってどこまでなのでしょう? 顔と頭の境目は? 髪の毛が生えているところが頭で,生えていないところが顔だと思っていませんか。もし髪の毛が薄くなって後退してくると,頭がなくなっていきます。鼻の付け根から眉毛を通って耳の穴に達する曲線を引いて,その線から上が頭,下が顔となります。おでこは顔ではなく頭となります。


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