*** 子育ち12章 ***
 

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「第 91-12 章」


『子育ちは 育つ思いが あればこそ』


■子育ち12反転■

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『子育ち第12反転』

【補助と邪魔】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第91版では,子育てと子育ちが反発してしまう心配をを考えておきます。子どものためを思って良かれと作用をしても,子どもからは良くない関わりになってしまうということです。親はしつけのつもりで関わっていても,子どもからは虐待となっていることがあると言われるようなことです。保護するのが親の務めですが,過ぎると過保護となって,育ちを疎外してしまいます。どんな点に注意をすればいいのか,羅針盤の12の視座から考えてみましょう。

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《補助》
 子どもがチャンとはできないことを,親は補助してやっています。「ごはんですよ」。子どもは,食生活とはただ食べることである,と思い込んでしまいます。そのまま育っていくと,結婚とは好きな人と食卓に向かうことと思うはずです。でも,実際の結婚生活は,台所のゴミの山なのです。食生活とは,買い物から料理,配膳,食事,後片付け,廃棄までの一つながりの過程なのです。一緒に買い物,一緒に調理など,子どもにできることを関わらせてやらなければ,生きることを学ぶ機会を奪っていることになります。
 「宿題は?」。子どもは,勉強とは言われてはじめるものであると覚えていきます。そのまま育っていくと,出題すると言われていない問題はできなくて当たり前と先生に訴えてくるようになります。自分が知りたい,分かりたいということを学ぼうとすることが勉強であるはずです。ここは大事ですよと教えてくれないと,覚えようとしない子どもたちが増えています。自分が分からなかったことはこれだった,そういう出会いをしたことこそが,自分にとって大事なことなのです。

《邪魔》
 子どもは,経験していないことはできません。そこで,さまざまな体験活動が用意されています。季節の行事に絡ませた活動もあります。大方の活動で,子どもは最後の出来上がりの部分を体験します。例えば,餅つき体験では,杵でつく,餅を丸める,餅を食べる,といったことです。準備段階での,餅米はごはんのお米とは違うもの,ごはんは炊くが餅米は蒸す,さらには,臼や杵はどこから持ってくればいいのか,学ぶべき肝心の所がばっさりと抜け落ちています。餅つきを体験したことにはなりません。
 ケータイやゲームという機器が,子どもの暮らしの補助として与えられています。子どもが使う機器はごっこであるべきですが,大人用の本物を与えられているために持て余して,依存症に陥っています。すぐ返事を返さなければどう思われるか分からないと不信感にかられる一方で,すぐ返事が来なければ嫌われているからだと誤認したり,自分も他人も信じることができなくなっているようです。過ぎたるは及ばざるがごとしですが,過ぎた補助器具は,子どもの心を壊しているのです。信頼という力を育ててやりましょう。



 イクジをしないパパはイクジなし(育児をしないパパは意気地なし)。イクメンという言葉も現れて,父親の育児が推奨されています。父親の育児参画に関する要請は今に始まったことではないのですが,少しずつ,浸透してきたのでしょうか? ただし,育児というとき,母親と同じ育児を交代で引き受けるという意味で認識されると,子どもには不都合になります。お母さんが2人いるということになるからです。母親の育児と父親の育児は違うのです。父親でなければできない育児をする,それが父親の役目なのですが?

★落書き★

 おかしな英語がいろいろありますが,ホットドッグもその一つです。「熱い犬」というたべもの? そもそもはソーセージを売っていた屋台が,熱々のソーセージをお客さんに提供したいと考えてパンに挟んで提供しだしたそうです。見た目からパンに挟まれたフランクフルトは胴長のダックスフントに似ていたことから,ダックスフントソーセージと愛称が付けられ,スポーツ観戦しながら手軽に食べられると人気を博し,やがて新聞のスポーツ漫画に,パンに挟まれた熱々の犬の絵に「ホットドッグ」と書かれていたことから,一気に広まったのです。

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