*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 92-04 章」


『子育ちは いつも自分に 向き合って』


■子育ち12幸育■

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第4幸育』

【他人を許すために自分を許すようにする】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第92版では,こどもが幸せに育つとはどういうことかを考えておきます。こどもには幸せであってほしいと願いますし,幸せになるために育ってほしいものです。何となく育っているのではなく,育つ喜びを発揮して欲しいのです。これまでの羅針盤がどこを目指しているのか、それは幸せであるということを確認しておきたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《幸福であるために》
 人のつながりの中で暮らしていると,自分の思い通りにならないことがあります。貧乏くじを引いているのではないかと思うこともあります。くじというのは当たるのは一人と決まっているので,自分だけとなります。しかし,連続して当たることはまず無いので,貧乏くじは順番に引くことになります。貧乏くじに当たって,当たらなかった人をうらやんだりしても,なんの役にも立ちません。今当たっておけば,後は楽勝と受け入れておけばいいのです。自分の不幸を許せば,人の幸運を許すことができて,恨まなくて済みます。
 チームやグループで活動する場合,ミスをして足を引っ張る子どもがいると,その子がいるばっかりにという疎外感と共に,許せないという思いが湧いてくるものです。そのようなことで人を責める気持ちを持つことは,ほめられることではありません。だからといって,その気持ちを持たないように消去することは現実には無理でしょう。できることは,自分も同じミスをすることがあるという自分への洞察です。自分のミスは嫌だけど許さざるを得ません。自分への許しによってのみ,友達のミスを許すことができます。

《幸福になるために》
 思い通りに育ってくれない子どもを許せないと思うと,つい乱暴をしたり,放り出したりしたくなります。子どもは親の思い通りに動くロボットではありません。親自身も,自分の思い通りに生きることができているはずはありません。誰もができない自分に直面し,諦め続けた結果が今の自分でしょう。例えれば,野球で3割バッターといえば優秀選手であり,2割程度が普通なのです。10割を目指しても実績は2,3割,そういう自分を許さなくては,子どもを許せなくなります。
 誰とでも仲良くというプレッシャに押しつぶされて,子どもたちは人とのつながりに臆病になっています。付き合いの場面で,いつもいい顔ばかりはしていられません。疲れて不機嫌なときもあるでしょう。そういう友達の不機嫌さに触れてしまうと,付き合いが拒否されたと思い込んでいきます。付き合いはお互い様ですから,逆の場合もあります。こうして,常に仲良くするということができない自分をダメな自分と考えるようになります。離れていたいときもあるという自分を許せば,離れていようとする友達を許すことができます。



 親子の対話に関する調査をすると,親は十分に対話をしていると思っていますが,子どもは対話をしていると思っていないという結果になります。つまり,親は思いっきり話しているが,子どもは話せていないということです。親は話して聞かせようとして,子どもは聞かされるだけという現状になります。「対話」という言葉から,互いに話すことが対話であると考えられています。相聞という言葉もあることを思い出せば,親子の相聞について調べる必要も出てきます。「対話相聞」という言葉を新しく意識したいですね。

★落書き★

 お茶漬けの素には,必ず小さなアラレ菓子が入っています。その食感がなんとも言えない快感です。でも,あのアラレは食感のためではありません。永谷園が1952年にお茶漬けの素の販売開始をしました。パッケージの中には、乾燥させた具と,粉末状になったダシが入っています。販売当初は現在のように完全に密封されたパッケージを行う技術力がなかったので,中の具材に湿気が含まれてしまいました。その湿気から具材を守るためにアラレが入れられたのです。アラレは乾燥剤だったのです。

「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第92-03章に戻ります
「子育ち12章」:第92-05章に進みます