『子育ちは 次の一歩に 期待して』
■子育ち12幸育■
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『子育ち第6幸育』
【幸福も不幸もその時の考え方次第である】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第92版では,こどもが幸せに育つとはどういうことかを考えておきます。こどもには幸せであってほしいと願いますし,幸せになるために育ってほしいものです。何となく育っているのではなく,育つ喜びを発揮して欲しいのです。これまでの羅針盤がどこを目指しているのか、それは幸せであるということを確認しておきたいと思います。
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《幸福であるために》
思考は言葉がなければ成立しません。思考は言葉によって可能になります。ただし,単語使いでは思考は停止します。文章を理解すること,それは言葉と言葉の連携であり,したがって思考の積み上げとなるのです。出来事を相応しい言葉で文章として表現すると,行動の設計図が描けます。ところが,設計図があっても,実現できないことがあります。作業工程が用意されていない場合です。物事の処理する順序を間違うと,行き詰まることになります。同じように思考の流れが滞ることがないということが大事なのです。
子どもや若者は,文章を読んで理解する力が弱くなっています。教科書を読んで理解できるようになれば,自学することができます。読解力を十分に育てることを途中で放棄し,子どもたちは,教えてもらおうという気持ちの方になびいていきます。自分で分かるように努めようという気迫がありません。作文が苦手とか,文章題が解けないといった弱点を,半ばあきらめのように口にします。文章が順序よくつながっていけば,物事を理解するという思考はさらさらと流れていくはずです。国語力が問われるのです。
《幸福になるために》
不幸にあるときの思考は,堂々巡りや行き詰まりになっています。幸せにあるときの思考は,末広がりに展開していきます。思考が流れる,先に進むということは,論理的な展開があるということであり,こうだからこうなるという因果関係が基本です。ところが,その因果関係の使い道が悪い方に向かうとき,不幸に向かいます。こうしなければひどい目に会うという使い方です。こうすればこんないいことがある,そういう使い道が幸福に向かう思考の流れです。
子どもの作文は,そして,そしての連続です。読んでいると,言い方を変えているだけで,同じところから抜け出せていません。言葉が横並びになっています。言葉の連想が縦並びに積み上がっていないからです。本来子どもの発想は大人は思いつかない,とんでもない飛躍ができるものです。その飛躍を埋め合わせる言葉を獲得することが,学びのはずです。例えば,読書をすれば,文章の順を追った展開を会得することができます。さらに,子ども向けの本はほとんどメデタシで終わっていることが幸せに向かうには大事なのです。
子どもたちは,いろいろなつながりで,地域の大人たちと知り合いになっています。親の知らない地域での学びの世界があります。その子どもの世界が親がつながっている世界と重なっていればいいのですが,重なっていないと,子どもは何かしら落ち着かない状態になります。自分の世界のことを話そうと思っても,通じないからです。犬を連れたご婦人を「レオのおばちゃん」と呼んで慣れ親しんでいますが,大人同士は知らない人というのでは,さみしいですね。
★落書き★
料理に欠かせない昆布だし。昆布は海の中でダシを出しているんでしょうか? 結論は,海の中にある昆布からはダシとなる旨味成分は出てはいません。生きている昆布からはダシは出ないのです。旨味成分は重要なタンパク質になるので,けっして体外へは排出されません。しかし,死んでいる昆布であれば,海の中でも冷水であろうとダシを取ることができます。昆布は乾燥させると,旨味成分の一つであるアミノ酸が昆布の中で濃縮されて、より美味しいダシを取ることができます。
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