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「第 98-13 章」 |
『子育ちは 生きる喜び 共育ち』

■子育ち12宝語■
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『子育ち第13宝語』
【生】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第98版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,状況を特徴付けるキーワードとなる語を選んで育ちを展望していきます。今現在それぞれの育ちの度合いに違いがあってもそれは個性になり,達成度の評価ができるなら,幸せに育っていると考えることができます。子どもの育ちは見えにくいものですが,羅針盤としての全方位を見届けることができることを再確認していただけたら幸いであると思います。
《生とは?》
生という漢字は,土から出た草木の芽が伸びた形から来ているそうです。生きるとは育っていくことになります。大人になったから育ち終わったというのでは,生きていないことになるかもしれません。親になれば,子育てという苦労を味わいながら,親としての育ちを生きていくことになります。社会的な役割を担うようになると,役割にふさわしい育ちが求められ,否応なく生かされていくことになります。生きている実感,それは自分が育っていることを意識できるときに味わうことができます。
田んぼに水が入ると,カエルが目覚めたように鳴き始めます。あぜ道を子どもたちが手に容器を持って行き交います。オタマジャクシやヤゴを捕まえています。虫たちが生きている世界に関わりたくなる本能のままです。手の中に乗せたものを見せながら,「おじちゃんこれ何?」と尋ねてきます。ヤゴだよ教えてやると,満足したようにうなずき,トンボになるんだから帰してやろうと,田んぼに放しています。生きているもの同士の共感を体験して,育っていく自分の命に気がついています。
地域関連の報道で,子どもの声が騒音,幼稚園の建設反対というものに出会うことがあります。少子化で学校が消えるとき,その地域の将来も消えていると感じられますが,その思いは今風ではないのでしょうか。子どもの声が忌避すべきものであるとする考え方には,生きていることの意味が欠落していると思われてなりません。子どもが好きでないからということも少子化の要因の一つになっています。自分が子どもであったことを後悔しているのでしょうか? 生きている命を喜ぶ育ちをしてこなかったのでしょうか?
毎年のことですが,6月から7月にかけて,全国の小中学生全員に法務局から「SOSミニレター」という文書が学校経由で手渡されるはずです。もしも受け取れていないとしたら,学校が配布をしていないことになります。SOSミニレターは便せんと封書が作れるようになっており,相談を書いてポストに投函すれば,切手不要で地元の県法務局に届くようになっており,人権擁護委員が秘密厳守で必ず1週間以内に返信をしてくれます。子どもの安心のために相談を見守ってやってください。
今号で子育て羅針盤第98版が終わります。次号から第99版に入りますが,少し趣を変えてお届けします。育ちの道の選択肢として,美しい道と醜い道を交互にしたセットにします。道を間違えないためには,醜い道も見えていなければ避けることができません。こっちの道は良くないよ,そういう話を取り込んでみようと思っています。そこで,12章の流れは,私の育ちの項では美しい選択を,私たちの育ちの項では醜い育ちを考えることにします。
★落書き★
準備体操にラジオ体操を使うことがあります。今では少ないかもしれませんが,夏休みの朝にはラジオ体操がみんな集まってされていました。100年前,アメリカで保険会社が加入者を増やすために,ラジオ体操を始めました。ピアノ伴奏を放送し,体操の図解は生命保険会社が配布しました。数週間で人口の20%の人がラジオ体操をするようになりました。現実に,加入者の死亡率が下がっていったそうです。日本では,1928年8月に,官主導で,放送はNHK,体操の図解は生命保険会社協会を窓口にして配られました。
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