*****《ある町の社会教育委員の活動》*****

【第24章 平成21年度の提言】

 社会教育委員の会では,毎年度,教育委員会との合同会議を開催しています。例年は12月の開催ですが,21年度は委員の出席可能日の調整上,1月の開催にずれ込みました。この会議は,隔年で教育委員と社会教育委員がテーマを設定して,意見交換をする場にしています。この機会は,社会教育委員にとって,提言をすることのできる場でもあります。諮問を受けて答申をする場合もありますが,諮問のない時には,提言をすることもあります。教育委員会に出席して意見を述べることができるという社会教育法の委員の役割を,合同会議という形で肩代わりしていることになります。
 21年度は,2つの提言をしました。「生涯学習に関する住民の意識調査」については,行政組織上は町長をトップとする「生涯学習推進本部」の事業ですが,過去の調査の実施については,社会教育委員が推進役を果たしたという経緯があったことから,言い出し役の提言としました。
 「社会教育のホームページ」については,社会教育及び生涯学習に関する情報の提供が印刷物に限られ,広く周知を図ることが困難であったことの反省として,チャネルを増やすという意味で提言することにしました。そのために社会教育委員が準備した試案も提示しておきました。

 以下に,提言書の全文を載録しておきます。

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平成22年1月28日
粕屋町教育委員会
 教育長  □□ □□ 様
粕屋町社会教育委員の会
 会長 □□ □□

『平成21年度 提言書』


 平成21年度の社会教育委員の会において協議の結果,別紙の通り,提言いたします。ご検討の上,その実現を図っていただきますようにお願い申し上げます。


    1.生涯学習に関する住民意識調査について

    2.粕屋町ホームページへの「社会教育」の掲載について



1.生涯学習に関する住民意識調査

 粕屋町では,平成3年に生涯学習推進の動きをはじめ,その基本データを得るために町民の意識調査を行い,平成5年3月にその報告書が出されました。
 その8年後,2回目の調査がなされ,13年3月に報告書が出されました。調査は継続することで意味を持ちます。平成21年は,前回の調査間隔の8年に当たっていましたが,機を逃しています。平成22年度には,調査を実現しなければならないと考えます。
 この調査は,本来,生涯学習推進本部が企画する事業です。その機を逸することは生涯学習の推進にとって望ましいことではなく,社会教育委員の会は,是非とも本部にて企画がなされることを期待して,提言をいたします。
 なお,以下に,過去2回の調査の概要を示します。

 【平成5年3月調査】
 1.調査の目的
   この調査は、町民の「生涯学習」の実態や行政への意見,要望を統計的に把握し,
  粕屋町生涯学習推進の基礎資料を得るために実施した。

 2.調査項目
   (1) 標本(対象者)の特性
   (2) 自由時間とその過ごし方
   (3) 生涯学習の認知度
   (4) 生涯学習への要求と参加意識
   (5) 社会教育・公民館活動への参加状況
   (6) 中央公民館図書室の利用状況
   (7) コミュニティ意識
   (8) 青少年の健全育成に対する要望
   (9) 粕屋町の将来像

 3.調査方法
   ・対象者:町内居住の18歳から79歳までの男女
   ・サンプル数:1500サンプル
   ・抽出方法:無作為抽出
   ・実査方法:地区公民分館により配布し,回収は郵送法
   ・実査期間:平成4年12月7日(月)〜12月25日(金)
   ・回収数(率):817サンプル(54.5%)
   ・調査の企画と実施  企画 粕屋町生涯学習推進本部
              実施 西日本新聞社情報開発センター調査室
   ・調査結果の分析   中西 吉則(久留米大学文学部助教授)

 【平成13年3月調査】
 1.調査の目的
   本町では,平成4年に「生涯学習に関する住民意識調査」を実施したが、
  その後8年を経過し,人々の価値観や生活様式の多様化,少子・高齢化の
  進行など社会経済環境は大きく変化していることから,生涯学習に関する
  町民の意識と実態を把握し,町民の要望を踏まえた今後の生涯学習事業を
  推進するための基礎資料を得ることを目的として本調査を実施した。

 2.調査項目
   (1) 標本(対象者)の特性
   (2) 自由時間とその過ごし方について
   (3) 生涯学習への参加と要望について
   (4) 社会教育・公民館活動について
   (5) 粕屋フォーラム(図書館・歴史資料館)とかすやドームについて

 3.調査方法
   ・対象者:町内居住の満18歳以上の男女
   ・サンプル数:2000サンプル
   ・抽出方法:住民基本台帳による無作為抽出
   ・調査方法:郵送法
   ・調査期間:平成12年6月14日(水)〜6月30日(金)
   ・回収数(率):980サンプル(49.0%)
   ・調査の企画と実施  企画 粕屋町生涯学習推進本部
              実施 西日本新聞社メディア開発局調査部
   ・調査結果の分析   中西 吉則(久留米大学文学部助教授)


2.粕屋町ホームページへの「社会教育」の掲載

 粕屋町では,平成14年5月にホームページを開設し,町民のみならず広く関係する人々に向けた情報公開の一端を実現しています。
 生涯学習や社会教育の推進には,町民と共に行う活動が不可欠であり,そのためには,行政や町民からの情報を共有することが大事となります。ホームページは,誰でもどこからでもアクセスできる情報媒体であり,今後益々充実が期待されます。
 ところが,現状では,生涯学習及び社会教育に関する情報のホームページ上での発信がほとんどなされておりません。
 社会教育委員の会では,現在のホームページの枠組みの中で可能な情報の提供を検討して,「社会教育」関係のページを追加する試案を作り上げました。早急に掲載ができますようにお力添えをお願いいたします。

 ホームページ:教育の試案:

 ホームページ:社会教育の試案:


 粕屋町HP「社会教育」ページの構成を以下に示します。

【HP教育】→【社会教育】→ (→はリンクを表します)

 ○「社会教育行事一覧」
   ・→《21年度社会教育関係行事予定一覧PDF(計画書)》
   ・21年度行事予定  (→20年度,19年度)

 ○「社会教育施設・事業」
   ・サンレイク・ドーム・フォーラム・グラウンド利用案内
       (グラウンド以外は,HP内にリンク)
   ・人材派遣事業(→《指導内容PDF》)

 ○「社会教育計画書」
   ・計画書のテーマ,重点目標
   ・→《21年度社会教育計画書の全文PDF》(名簿削除)

 ○「社会教育委員の会」
   ・社会教育委員の会 (→21年度委員活動→20年度,19年度)
   ・かすや発見
   ・12基礎力
   ・→《12基礎力の提言書PDF,パンフレットPDF》
   ・生涯学習研修会の説明
   ・→《生涯学習研修会の年次推移表PDF》

 ○「社会教育関係団体」

 ○「体育指導委員会」

 ○「自治公民館活動一覧」
   ・自治公民館の説明と住所電話一覧表
    (→20年度,19年度活動実績PDF)
   ・→《20年度公民館人権研修一覧PDF(演題・講師)》
   ・自治公民館伝統・恒例事業

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 ホームページは,予定の情報提出が完了していないので未完の状態ですが,揃い次第アップロードする予定です。一方,生涯学習調査の方は,調査に関わる費用が承認される必要があるので,行政・議会の決定待ちですが,提案予算としての承認は得られたそうで,22年度に具体的な作業が必要になりそうです。


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