『もう1人のマリオネット』
・萩野七生は、バレエが大好きな高校二年生。できることなら、東京のバレエ学校に行きたいと望んでいた。発表会の彼女の役はマリオネット。それ観て、東京行きを許してくれるなら、菫の花束を渡して欲しい。もしもダメなら花束はいらない。他には何も望まないと父親に告げる。発表会当日、アクシデントをアドリブでクリアした彼女は、観客を気持ちを掴むことに成功する。が、父親は菫の花束を探す事に奔走して、ロビーで倒れ、帰らぬ人となる。彼女の舞台を観て感動した劇団演出家の神真之は、七生の中に演劇的才能を見出して、なんとか自分の劇団にいれようと、強引に上京させるが・・・・。
『円舞曲は白いドレスで』小学館文庫全4巻
・16歳の活発な少女青樹湖都は、『始めての舞踏会は自分の作った白いドレスで舞踏会に出席し、始めてのワルツを踊る相手は運命の人』という夢を持っていた。そん中、彼女に婚約話が持ちあがる。相手は鬼堂院男爵の次男、将臣。始めての舞踏会、思いがけない成り行きで、英印ハーフの美青年、サジットとワルツを踊った。一目で恋におちる2人・・。しかし、サジットは、インド総督の愛人の息子でありイギリス海軍少将と、インド独立革命にかかわるスパイという2つの顔を持っていた・・・。太平洋戦争前夜を背景に、激しい恋の幕が開いた。