アメリカ通信業界投資週報

 No. 585

2012年3月26日ー4月2日

      (本週報は毎週月曜日更新)   

 


 

1.今週の焦点 

 

アメリカ経済 景気回復
連邦準備理事会 金融引き締め緩和、ゼロ金利へ 3月13日のFOMCは、現行のゼロ金利の継続と少なくとも2014年終盤まで金融緩和を継続することを確認。▲11月1−2日のFOMCは現行金利を引き続き維持することを決定。▲6月21-22日のFOMCは、現行金利を引き続き維持。但し金融緩和政策は終わりに。▲4月36−27日のFOMCは、引き続き現行の金利を維持。▲1月25-26日開催のFOMCは、現行のゼロ金利政策と量的緩和の維持を決定。▲8月10日のFOMCは現行金利政策の据置きを決定。▲6月22−23のFOMCは、現行金利の据置きを決定。▲4月27−28日にFOMCの政策決定会議。現行の金利政策を継続へ。▲3月16日のFOMCは、現行金利維持を決定。▲2月17日に、FRBが公定歩合の0.25%引き上げを発表。FF金利は引き続き据置きのまま。▲1月26−27日のFOMCは、現行金利の継続を発表。201 1年のFOMC開催予定は、1月25−26日、3月15日、4月26−27日、6月21-22日、8月9日、9月20日、11月1−2日、12月13日の計8回。
東京外為相場終値(金曜日) 3/30-82.16,  3/23-82.78,  3/16-83.53, 3/9-81.63, 3/2-81.06, 2/24-80.56, 2/10-77.68, 2011 11/25-77.35, 11/4-78.04, 6/24-80.57,  6/17-80.48, 6/10-80.08, 5/20-81.61, 5/13-80.51, 5/6-80.40, 4/22-81.98, 2/15-81.82, 2/18-83. 28,2/10-82.61, 2/4-81.59, 1/28-82.64, 1/21-82.77,  2011 1/7-83.47,

(注記:青字は先週までの記述)

2.NYSE/NASDAQハイテク株価動向

今週の動き< 月曜日>NYSE、ナスダックは共に大きく上昇。<火曜日>NYSEは下落、ナスダック も若干の下落。<水曜日>NYSE, ナスダック共に下落。<木曜日>NYSEは小幅な上昇、ナスダック は小幅な下落。 <金曜日NYSEは 上昇、 ナスダックは小幅な下落

 
市場名 3/30終値 前週末比 3/23終値 前週末比 3/16終値 前週末比 2/24終値 前月末比 1/27終値
NYSE 13,212.04 13,080.73 13,222.62 12,982.95 12,660.46
NASDAQ 3,091.57 3,067.92 3,055.26 2,963.75 2,816.55

 

通信関係株価動向
(この上の文字をクリックする)

 1) 通信サービス関連,   2)通信・ネットワーク機器ベンダー

 3)無線機器・ソフトベンダー,   4)通信・ネット系半導体メーカー

5)インターネット関連,

 

3.主要通信関連企業動向

 

通信・ネットワークサービス関連

 

1)Frontier Communicationsがイリノイ州でインフラ更新に75.5百万ドルを投資 

Frontier Communicationsは、昨年イリノイ州における同社のインフラをアップグレードするために約75.5百万ドルを支出したと述べている。新しいROADM技術並びにブロードバンドのサービス範囲を拡張することを含むネットワークアップグレードは、ブロードバンド、デジタル電話、衛星ビデオ、VOIP、Frontier Secureサービスを通じてWebのセキュリティとデータバックアップによる顧客先宅内機器(データと音声システム、商用ビジネスのサポートとE911アプリケーション)のようなFrontierのサービスをサポートすることを支援することになる。「我々の第一で最大の投資の一つは、我々の既存と新しい高速顧客のために800 Gigabitネットワークへと我々の容量を約80倍の増やしたFrontierのバックボーンファイバーネットワークをROADM技術でアップグレードすることであった。ROADMの柔軟な光ネットワーク機能は、ネットワーク容量が成長し続けており、Frontierのより高い容量の居住世帯とビジネスブロードバンドサービスに対する需要が増加するので、重要である。FrontierのROADMネットワークプラットフォームは、今後2年間に我々のイリノイ州のサービス地域におけるブロードバンドの提供を劇的に拡大することを可能にすることになる」とFrontierのイリノイ州の事業の幹部が述べた。(Lightwave 3/27, ROADMs, broadband big ticket items for Frontier Communications in Illinois)

 

通信・ネットワーク機器関連      

 

Oclaro, Opnextが合併OclaroとOpnextは、全株式の無課税の取引において合併することに合意した。Opnextの株主は、Opnextの普通株式のすべての株式に対してOclaroの普通株式を0.42の固定した割合で受け取ることになる。その結果、Oclaroの株主は、合併した会社の58%を所有することになる。Oclaroの経営幹部はまた、合併された経営組織を支配することになる。Oclaroの会長兼CEOのAlain Couderが合併後の会社でも同じタイトルを保持することになる。「OpnextとOclaroの合体は、我々が見出すことが可能である最も自然に成長する組み合わせであるということは我々にとって非常に明白である。我々は、合併を今行うのは、我々がそのことを深く議論してきたからであり、統合が可能なものであることを我々が確信していたからである。我々は、Bookham/Avanexの合併を成功裡に行ったが、同じ種類の統合だからである。そして私は、そのような合併がより単純な業界に向かう非常に重要なステップであるというまさにそのような状況に業界があると考えている」とCouderは説明した。

)オーストラリアの政府がオーストラリアのNBN機器の入札にHuaweiの参加を禁止オーストラリア政府は、中国の機器メーカーであるHuaweiにNational Broadband Network(NBN)に対するどのような機器の契約にかかわる入札を認めなくなる。Australian Financial Reviewにおいて報道されたように、政府の決定は、中国からの可能性のあるサイバー攻撃から同国を守ることを促進することであった。オーストラリアの首相は、どのような機器の入札にもHuaweiを応札させないというその決定が慎重なものであったと述べた。オーストラリアは、勿論、中国の機器メーカーが政府の反対に直面した唯一の国ではない。アメリカにおいて、国家安全上の関心がSprint Nextelの数百万ドルのネットワーク近代化の契約を獲得するHuaweiの入札を脱線させた。

 

4.今週の注目

 

オーストラリアのNBNが光ファイバー導入の3年計画を発表オーストラリアのNational Broadband Network(NBN)の導入に責任をもつ組織であるNBN Co.は、同社のファイバー導入計画の最初の段階を発表した。Stage 1は、オーストラリアにおける各々の州と地域における1500のコミュニティの中の3.5百万の建物を含む地域において工事中であるか、或いは完了したファイバーの導入を必要とすることになり、これは全国の世帯とビジネスの3分の1に相当する。組織は、どこでネットワークが敷設され、工事されているかのリストを提供するか、或いは「Communities in the rollout」のWebpage上で3年間の導入を開始するスケジュール明らかにした。導入計画は、NBNが地下のダクトと交換機を含むTelstraの既存のインフラへアクセスをもつことになることを通じてNBNと全国通信サービス事業者のTelstraの間の合意から利益を受けることになる。建設プロジェクト全体は、完了までに約10年かかると予想されており、93%の建物がファイバーを通じてブロードバンドを受け、固定無線を通じて4%、残りの3%が衛星となる。

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通信関連週刊市場分析(有料)

ーアメリカ光通信市場分析(N0.471)ー2012 3/26〜4/2ー

アメリカの光通信機器市場分野の動向を毎週報告。加えて通信サービス事業者、FCC等の動向も踏まえてアメリカの通信政策、景況の動向を追跡するもの。対象とする分野としては、@アメリカの光通信機器・部品業界の動向、A欧州を含めたアメリカの主要通信サービス事業者の動向、BFCC等をふくめた連邦政府の通信政策、C通信サービス事業者を含めた通信業界全体の景況、D主要通信系調査会社の調査報告の紹介、Eアメリカ通信機器ベンダーの中国進出状況、F通信業界団体のハイテク分野に関する動向、G光通信機器関連業界の株価情報、H通信標準化団体の光通信に関する決定等

3.アメリカ光通信市場分析

1.OclaroとOpnextがスケールを追求

 

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 アメリカ通信業界投資週報

  編集人  有限会社アメリカ情報通信リサーチ

  2012年4月2日