気がつけば、ほぼ5か月ぶりの新しいネタです。第5回です。

私は沖縄で生まれ育ったために、特に気に留めることもなかったんですが、改めて思ったことがありますので、それをネタにします。

スーパーやコンビニとかでよく売られている紙パックの飲み物についてです。
四角柱な形で、注ぎ口のとこが家の屋根みたいになっている紙パック容器、あれです。
いきなり問題です。あの容器の中身は何ml入っているでしょう。
え、「馬鹿にすんな、500mlか1000mlかだろうが」だって?。そうですね、はい、正解です。でも、別の人に尋ねるとこんな答えが返ってきました。
「473mlか946mlでしょ」。
なにトチ狂ったこと言ってやがんだ、という人もいるかもしれませんが、実はこの人の言っていることも正しいです。嘘じゃありません、証拠に下の図を見てもらいましょう。これは500ml(のはず)の紙パックです。

見づらいかもしれませんね。拡大してみましょう。

はい、どうでしょうか。確認できましたか。これは合成でもなんでもないです。ちゃんと473mlで売られている商品です。
最初に「私は沖縄で生まれ育ったために、特に気に留めることもなかった」と書きましたが、沖縄では紙パックがほぼこの容量で売られています。1000mlのはずの容量はきちんと473mlの2倍、946mlで売られています。

そんな細かい容量、どうやって入れるんだ?と思う人もいるかもかもしれませんね。じゃなかったら「へえー、そうなんだ」で終わることもあるでしょう。しかし、それをもう少し掘り下げていくのが、この小ネタページのコンセプトです。
で、なぜこの数字なのか考えてみました。するとすぐに答えが出ました。細かい容量に見えていても、この数字、実は丁度いい数字を表していました。

アメリカでよく使われている、石油の容量なんかを表すのにつかう単位に「ガロン」というものがあります。4リットル弱(3.785リットル)が1ガロンに相当します。
※イギリスの1ガロンとアメリカの1ガロンではリットル換算するとイギリスの方が多い(1イギリスガロン=4.546リットル)ですが、論旨からズレるので、この点は無視します。

で、1アメリカガロンのリットル値を8分の1倍してください(ちなみに8分の1ガロンは1パイントという単位になります)。
どうでしょうか。0.473125という数字がでましたね。これをミリリットルに換算して1ml以下を切り捨てるとどうなるでしょうか。473mlになったと思います。

結論。
紙パックの容量が473mlなのは、アメリカの単位が使われていた時代、つまり沖縄がアメリカの統治下におかれていた頃の名残りなのです。
ある側面だけでものを見ると不可解に思えるような事は、視点を変えれば疑問が解決する、といういい教訓でした(そんなに大袈裟なことでもないか)。
というわけで、今回はこれにておわり。

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