私のWebページ初(?)の、断定されない物事を扱う内容です。
都市伝説の紹介と、それに対する私のツッコミを載せるページです。

なお、ここで言う都市伝説とは、「真偽のほどは定かではないが、現代社会において噂として出回っている、少し(?)いい加減気味な話」の事を意味します。都市の伝説だからといって、大都市に変な剣が眠っているとか、変な精霊が見えないところで世界を統治している、とかの非日常的SFな話のことを指すわけでは別にないのでご了承願います。

で、今回は私が就職活動の時に手に入れた話の紹介と、そのツッコミをしましょう。

就職活動をしてた時に(私はネット上でしか見聞きしなかったが)、よく、こんな話が流布していました。


この不況下での就職活動シーズン、私の知人もご多分にもれずいろんな会社を廻っていた。お菓子会社の森永の面接の時、いろいろと質問に受け答えした最後に「では当社の社歌を歌って下さい」と質問された。この質問を受けた彼は、あろうことか、次のように歌い出したのである。
「チョッコレイト、チョッコレイト、チョコレートは…」
ここまで歌って初めて、同業他社(ライバル企業)のものだと気づいたが、もうどうすることもできない。彼は仕方なく無理やり、
「〜チョコレートは、…森永っ!」
と歌い切ってしまった。
彼は案の定内定が取れなかった、という話である。


この話、落ちの部分が変わって内定を取れた、という話も聞いたことがある。とにかく「真偽のほどは定かではない」という点から都市伝説として取り上げさせてもらうことにしました。

私はこの話を「非常に良くできたでっち上げ」と判断します。

まず、内定ももらっていない人間に社歌を歌ってくれ、と催促する事はしないだろうと思うからです。企業の社歌というのは普通、入社するか内定するかした人間が知るものではないだろうか。社歌が存在しない企業もあるはず。とにかく、入社試験の面接でこう問われること自体、ほとんど無いでしょう。あったとしても、答える側は「知りません」と言えば済むはずです。前提によっぽどの理由がない限り、部外者が自社の社歌を知ってたら気持ち悪いと思う。
もう1つ。「社歌」と言ってこの歌を歌った人物も不自然です。この人物は、明治の面接で同様に「社歌を歌ってくれ」と言われたら、嬉々として「チョッコレイト〜」と歌うのだろうか。ちょっと考えれば思い付くだろうが、あの曲は社歌ではなくCMソングのはずだ。確かにあれが社歌だったら実に親しみやすい。でも、明治はチョコレートだけ作ってる会社ではないだろうし、あんなにサクっと終わる社歌は無いだろう、という邪推が働くはず。

一方、事実という前提で好意的に解釈するとそれぞれ次のようなことが言える。
面接の時に面接官が社歌を歌ってくれ、と催促した点について。面接官が、質問した人の対応を分析するためにこの質問を用意した、という説。
次に、社歌を歌ってくれといわれてCMソングを歌ったという点。面接試験を受けた人が、面接の時に緊張して「CMソング≠社歌」という事にまで考えが及ばなかった、という説。(事実を重んじる技術職の採用だったら、明治の面接でもハッタリでこの歌を歌った奴を、確実に落とすだろうな)

結局、この話は2つほど釈然としない点がある、と分析できます。

一流企業が、しかも入社試験の面接という場で、こんな不自然なやりとりはいくらなんでもしないだろう、という私の(勝手な)見解により、この話はでっちあげ、と推定します。
少なくとも私は。


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