食べ物・・・飯・料理・うどん、そば・他
魚介・野菜・果物
酒・飲み物・・・酒・ビール・ワイン・茶
たばこ・菓子
飲食業・・・料亭・飲み屋
米 めし 昼めし 夕飯 朝めし 赤飯 握りめし 豆ごはん 麦飯 粥 おも湯 茶漬 餅 柏餅 料理 メニュー 鍋料理 即席料理(インスタント) 洋食 味 美食 自然食 木の芽和え 胡瓜もみ 一汁一菜 うどん そば ラーメン てんぷら すし 弁当 駅弁 サンドイッチ 漬物 生姜 お好み焼き たこ焼き 鉄板焼き ブタマン 焼きいも ふかしいも たまご 豆腐 冷ややっこ ハム ふぐ 鮎 蟹 さんま 目刺し 海老 冷凍魚 大根 キャベツ 豆 果物 西瓜 メロン みかん マスカット もも リンゴ バナナ レモン さくらんぼ グミ その他 酒 祝い酒 悲しい酒 コップ酒 酒と罪 父の酒 地酒 特級酒 酔えぬ酒 ひとり酒 下戸 盃 銚子 グラス 紙コップ 晩酌 酌 酔う 二日酔い 飲み仲間 はしご酒 割り勘 ビール 生ビール ジョッキ 洋酒 ボトル ワイン 梅酒 茶 茶柱 コーヒー レモンティー ラムネ 牛乳 氷 水 たばこ 甘党 菓子 飴細工 パン ガム 酢 料亭 食堂 縄のれん 飲み屋 酒場 バー キャバレー 喫茶店 屋台店 女将 マダム 芸者 舞妓 仲居 やとな ホステス サービス チップ マネキン |
米の値は知らずご飯の味をいう 親と子で価値感違う米を炊く 押せば出る米櫃がありなまけ癖 明日もまた生きる証の米をとぐ ありあまるお米難民にはやれず 明日の米研いで自分の時とする 古古米を作る種蒔きかも知れず やはり米パンで力士がつとまるか 戦争の記憶も遠く余る米 膝の子の頭のうえでめしがすみ 雲泥の差とは銀めし恋うたころ 猿蟹の頃からうまい握りめし 銀めしの謂れを知らぬ電気釜 手伝いに来たのや食べに来たのやら リーダーがふっくらと炊く山のめし 軍歴があり飯粒を残さない 軍隊の経験があり早いめし こげめしでみんな育って親思い レジスターが教えてくれたご飯粒 腹立てたことが空しい飯を食う 鎌振れば鎌が答えて昼にする 居てよいか悪いかお昼出しそうな 叱られた子がいて夕餉早くすみ いつからか素顔で朝のめしをつぎ 赤飯の主は無心によくねむり 握りめし一番あとで指を食べ 豆ごはん季節の中にいる夫婦 麦飯の方が贅沢かも知れぬ 藷の粥雲の重さの下で煮る 真心をこぼさぬように粥を煮る 小豆粥母が多弁になってくる 七分粥もう神様を忘れかけ 何万も食べものあるにおも湯だけ 鯛茶漬ビルの地階の紙障子 ホステスの悩み聞いてる鯛茶漬 人を射る言葉は持たず海苔茶漬 帯解いて女が蘇生する茶漬 泣き言はいうまい茶漬さらさらと 民宿に何か祝いの餠がつき 鏡餠へこわごわみかん乗っている 鏡餠家具の谷間でかしこまり 柏餠子離れをせぬ母がいる ぬれぶきん置いて料理にこつがあり 贅ついに極まりうまいものがなし 目で食べる日本料理にする九谷 男性の料理へ主婦はあこがれる まだ母の料理がうまい子供達 切り取って置いた料理はそれっきり 妻を困らす何でもよいという料理 栄養のないのも作る栄養士 台所へ聞こえるように味をほめ フライパン武器は執らない男たち すっぽんのスープに男試される 序破急のリズム見事なお献立 皿のオムレツとメニューのオムレツと ささやかな恐怖は時価とあるメニュー またしてもメニューに紙が粘ってある 鍋料理夫婦の顔をとりもどす 鍋料理ばかり二月の老夫婦 大東京の中に江戸ありどじょう鍋 ふるさとで元十両のちゃんこ鍋 鍋のもの何か煮えてる船世帯 女ひとり味噌汁の粉に湯をそそぐ インスタントみそ汁にある孤独感 包丁をインスタントがあざ嗤う インスタント食べ愛情に飢えてゆく カップヌードルご先祖様の知らぬ味 残り物お皿に盛ってオードブル 皿を手に持ってカレーを食べるくせ 注文のお子様ランチ待ち遠し ローストチキン足に銀紙巻いて出る ああ蟻が群がる如きバイキング 出るものはみんな戴くフルコース 味わえばほのかな味の白湯すする 歓楽のきわみで知った水の味 新妻にいちいち味をたずねられ 美味求真極まるところ塩の味 飽食の中の美食に味がない 胡麻を炒る姑の好みに合わす味 五平餠都会へ出てはならぬ味 一流の味も知らずに喉仏 煮こごりの親しき味も遠いひと ご先祖にすまぬ美食に慣れた日々 ビフテキと刺身仲よく向かい合い 丸干しでいいと美食の私生活 山菜を美食にあきた口がほめ 風雪に堪えた故郷の自然食 自然食ですと一言そえて出し 木の芽和え人の情けはうたがわぬ 箸枕好きな人待つ木の芽和え 一流の味より母の木の芽和え 母さんを思い出させる胡瓜もみ 一汁一菜こころの虹を失わず 自家用で来て素うどんがいっち好き 短冊の天地さかさに肉うどん 純喫茶きつねうどんが奥に消え うどん屋が三日休めばのぞかれる 立ち食いのうどん噛む人噛まぬ人 うどん屋で別れていつかまた逢おう あげ底のまだざるそばにおよばない 宿直の名人戦にそばが着き バイパスでうまいそば屋に巡り合い そばを食うその早業を通と言う ラーメンの常連と知るまねき猫 ラーメンの湯気食卓に鍵を置き てんぷらのエリート半紙敷いて来る 入れられた順でてんぷら浮いてくる ビニールの葉蘭すし屋の腕も落ち 柿の葉を添えて鯖ずし酒前酒後 勘定が気になり出したうまい寿司 営業停止僅か三日のちらしずし 巻きずしは一世にたよるフードバザー 清潔を信じてたべるにぎりずし ふるさとの海青く澄む鯖のすし 愛妻弁当いいえ子供のついでです 松花堂春が溢れるお弁当 汽車弁を開けば隣目をつむり 駅弁を買ってこれから過去を追う 箸折れたまま駅弁を食べ終わり 駅弁を二つ重ねて旅楽し 駅弁の日付け冷や飯にはあらず 目には青葉サンドイッチにのるパセリ 子ら遠く二人に余る梅漬ける 娘の便り梅もらっきょも漬けました 茄子漬の紺あざやかにいい日だな 瓜辛く漬けて絆を断ち難し プラスチックの桶悲しかろわさび漬け ベッタラになる大根の器量よし 漬物もそろそろうまい霜柱 よき母でありたし茄子の一夜漬 漬物の味は重石の艶にある 貴婦人のような千枚漬の肌 本当をいえば沢庵だけうまし うれしい日生姜の赤の消えぬ指 紅生姜母の指から春がくる 交際はお好み焼きの程度なり 葉桜の城にたこ焼きよく売れる たこ焼きのぬくみも入れて市場籠 たこ焼きの真ん中たこの疣一つ たこ焼きを土産に酔うた父帰る あなたとの距離に鉄板焼き匂う ブタマンの包み夜学へ遅刻する 自分でも高いと思う焼きいも屋 焼きいもの熱さ右の手左の手 久しぶり石焼きいもの値にあきれ ふかしいももはやいくさの匂いなし 価値観が変わり贅沢でない玉子 地玉子に熨斗人情のあった頃 いさかえば朝の卵が掌をすべる 今日生きる豆腐半丁てのひらに 良妻というほどでなし冷ややっこ 母に似ず娘はハムを薄く切り ふぐの味逢うてならない人が待つ 皿の絵を透かしふぐさし花のごと 河豚曰く提灯などにしてくれな ふぐ提灯逃がしてやれば泳ぎそう 鮎料理部屋を緑の風がぬけ まぎれなく生きて小鮎の腹を食う 民芸の皿へレンジで焼いた鮎 骨抜きにしてあげますと鮎のこと イメージダウン養殖鮎の肥満体 蟹の身をつつき日本へ来て二年 聞くだけは聞こうと蟹の身をつつき 十指みな動いて蟹の味をほめ さんま焼くここの軒にも長い過去 この海の青さいつまで目刺し干す 昼をひとり目刺しを好きなように焼く 億のつく挙式眺めて目刺し焼く コルセット脱がせるように海老をむき 海老の皮指輪を外すようにとれ ややあって泳ぐ姿の冷凍魚 炊事場の寒さ大根じっと耐え おろし大根たっぷり母の処方箋 常連へ足らぬキャベツは手でちぎり 人の子と同じキャベツの出来不出来 キャベツ一つ買うて政治に持つ不信 よく見れば豆の中にも器量よし 妥協案ねる枝豆をたべ飽きる ことことと豆煮る音に母がいる 果物の肌に艶あり御見舞い 農業を知らない頃の丸かじり 冷蔵庫不法占拠という西瓜 西瓜切る母へ正座の子沢山 果物屋メロンへ貴賓席があり 西瓜から見ればメロンのけちくさし 入院の妻に初めて買うメロン みかんみかんみかんの皮の三箇日 青蜜柑の匂い新婚と乗り合わす 選別機みかんにもある落ちこぼれ 不確かな愛に転がる夏みかん マスカット人をあなどる舌にのり 買うてまで買べぬ見舞いのマスカット 無農薬の頃は童話を生んだ桃 水蜜桃故郷の味覚うらやませ 泣くまいと堅いリンゴを歯にあてる そこにあるから文鎮にするバナナ 愛される妻でありたいレモン切る さくらんぼ処女はいつまで処女たもつ 気は心ところてんにもさくらんぼ あなたもう還らずグミの実が熟れる たまねぎの小屋たまねぎの中に建ち 宿命の村に残ってわらび干す 世に出ても牛蒡がすきな土の色 松茸をかざる八百屋の貴賓席 人参も好きにならねば母となる くには雪杜氏百日を酒つくる 詩人詩を忘る今宵の酒の色 手に職があって寝酒は二本つけ 骨抜きになって会議は酒にする ひれ酒に金のもつれはもういわず みな下戸のような顔して利く新酒 よい企画たてろとタカが飲むはなし 思い出のところどころに酒がある たった一つの不満は飲めぬ娘むこ 昔から隠語はあった般若湯 乾杯の音頭一枚落ちた役 社の酒豪土肥薩長と頼もしい 酒豪には酒豪としてのマイペース 末席は主催者側が注ぎまわり 誘い水みたいな酒で終わる宴 凡人になりきる酒が胃に沁みる ひからびた詩嚢を酒があたためる 真実を言えず今夜も酔っている 手に数珠をはなさぬ僧と酒を酌み 燃えつきた男が酒のなかにいる いろいろと含みある酒飲まされる みずからを裁いて秋の酒を断つ 酒は嫌いさ正直者にもどるから 置き場所がすでに洋酒と日本酒と 飲みすぎに注意と酒に書いてない 心足るときも足らないときも飲み 真実を言えない酒を注ぎにゆく 酒飲まぬ相手と聞いてやりにくし 飲めぬ酒くめば敗北あるばかり 聞き合わせ酒にうらみのある家系 河岸変えて酌む企みを知りながら 教養の格差を埋める酒となり 呑んだくれだから乗れないいい話 降格の番付いつか酒の量 運一つつかみそこねて酒といる 尾を振らぬ一日だったうまい酒 死ぬ時は一緒といやな奴が注ぐ 耳うちでがらり変わった酒の味 愚痴をきく筈でなかった酒となる 主なき人へ酔えとか秋の酒 雪国の人は飲まない雪見酒 息抜きのもって行き場が酒になり 火の酒の妖しいまでの透明度 凡人のしあわせ思う酒の燗 酒つげば酒こぼす師の老い給い もう酒はよせとつれない心電図 会場を変えて気兼ねのいらぬ酒 落ち目だといわれる酒の量が減り 息子はんにまかせなはれと酒を注ぎ 幻の翁と語り酒徒冴える 大切なものを捨てるに酒がいる 注ぎ惜しみするわけでない巫女の酒 百楽の長かなるほど効いてきた うちで飲む酒にかぎると分かりかけ 熱燗がいい断絶のない父子 弱虫が飲めば胃の腑にしみる酒 酒樽に溺れて逝った果報者 生きている内に供えて欲しい酒 老いらくの幸ほどほどに飲める酒 味方だと信じた酒も敵になる 弱点は一つだらしのないお酒 ただの酒飲むと腹から濁りだす 腹に据え兼ねて一升瓶が減る その気持ちわかるわかると酒をつぎ みみっちい飲みっぷりでは口説けない 引退の感想これからうまい酒 骨抜きにされるお酒が運ばれる 飲めば寝る酒は男の子守り唄 どこででも花見が出来るワンカップ 胸の鬼追い出せぬ夜の酒あふる 胸襟を開く酒なら付き合おう 朝酒がすみ口述の立志伝 杯洗の水も知ってる裏ばなし 反省という名の会に酒がいり 反省会まず酒が出てそれっきり 毒匂う酒も少しは飲んでみる 招待は自慢の菊の菊見酒 祝い酒大工車を置いて去に 前祝い妻も濡れ手で酌を受け 廊下では酒が待ってる式次第 祝い酒冷やは断るマイペ|ス 祝辞謝辞酒に近づく式次第 祝盃をかかげ味方を確かめる 他人そしる心貧しき酒に酔う 傷口を埋める酒量がまだ足りず やけ酒で呑まれる酒の不仕合わせ 身の上が似てる哀しい酒となり 腹立てて飲めば哀しい酒になる つかまえて淋しい酒が放さない 充電のように朝からコップ酒 コップ酒こころに風の鳴る日なり エプロンに小銭女もコップ酒 妻の振るタクトへ背くコップ酒 負け犬の気炎をあげるコップ酒 市場籠提げた男のコップ酒 青い鳥さがしあぐねてコップ酒 酒のうえかと寛容な日本人 酒に罪きせて夫をまだ庇う 悪者にされたら酒がかわいそう 酒に罪きせて男の無責任 父ちゃんのバカ貧乏に負ける酒 母さんは美人だったと父の酒 シベリアは忘れて欲しい父の酒 残業の父待つ燗の湯がたぎり 五線譜に乗らない歌で地酒酌む 民芸品ならべ地酒のうまい店 胸襟を開く地酒がしみてくる ナポレオンよりも炉端の濁り酒 特級酒あるがあんたは一級酒 特級と言われて呑めば特級酒 酔って言うつもりの酒に酔えずいる 酒苦く忘れることのむずかしさ 肚の中読んで酔えない酒と座す ネクタイをはずせぬ酒に味がない ひとり酒蒸発したい夜を耐え 独り酒ぼくの活字はぼくが組む 鈴虫に耳あそばせて独り酌む 言い勝ったあとをさみしい独り酒 ばんざいでひとまず下戸を追い払い お隣も下戸で安心してすわり 返盃をこらえてつかあさいと逃げ 盃のなげきうすれてゆく季感 盃をコップに替えた日の深傷 盃受ける手つきでわかる酒の量 盃に嘘と真実絡ませる 盃をさされたわいもなく妥協 盃を置くと本音の顔になる 返杯にまだ言いたりぬ不満もつ お銚子の空をこどもがとりに来る 男も女も二兎を追う夜のグラス 忘れたい思い出グラスの中に浮き ときめきはワイングラスの指が知り たよりない男にも似て紙コップ 乾杯のこころもとない紙コップ 晩酌はやります無形文化財 銚子一本タワーにも似て夜の膳 晩酌で胃カメラの道洗っとく 妻に言い勝って晩酌まずくなり 晩酌の燗が割り込むコンセント 晩酌をやめると妻も淋しがり 疲れたと言わせぬ先に燗をつけ 三浦布美子のお酌でなくてすみません スリッパをなおした手から酌を受け 真実を言えず今夜も酔っている 酔うほどに怪しくなってきた正義 君はよしまだ酔うて逢う人がある 一合の酒に酔う日と酔わぬ日と 葬式には来てくれるかと酔うている 建て前が本音に移る酔い心地 運転手ガイドのほかはみんな酔い 二日酔いなのとBG遅刻する 青空に雲一つない二日酔い がま口の中味が似てる飲み仲間 男同士で注ぐ楽しさを妻知るや 友ありてこそ昼の酒よるの酒 酒友録僕の現在過去未来 リモコンが欲しい夫のはしご酒 フロンティア精神というはしご酒 はしご酒の借りを返したはしご酒 そのたびに幹事がかわるはしご酒 梯子酒わかりきってて後につき 割り勘で飲んで心に借りがなし 男と女で割り勘のつきあいで 合格はわたしビールは父が飲む 落ちついて飲みたいビールすぐ注がれ 叱る気がビールの泡と共に消え 栓抜きのノックでビール目がさめる せっかちがビールの栓をみんな抜き 泡沫の人生ビールで乾杯す 生ビール不快指数を消す夕べ 歳にふれくらしにふれて生ビール 豪快に女暑さを飲むジョッキ トリスを持参してサントリーを出され ナポレオン封は切らずにホームバー ジョニ黒をみんな持たせるパスポート 子育てが終わるおんなのブランデー 両の掌にじっと孤独のブランデー 水割りの氷をかんだ挫折感 酒徒列伝ほどにボトルの名が並び 唄好きな酒が収めてあるボトル スナックにボトルが残る失恋記 甘すぎるワインと嫁も下戸でなし 夢すこし妻のグラスへ注ぎわける とっておきのワインあなたの誕生日 若夫婦上手に梅酒漬けていた お茶ぐらいならといくらか好きになり 粗茶ですが日本は粗茶の多い国 負けられぬ闘いが待つ朝のお茶 ポットから無手勝流のお茶をたて 野に下りのんびり朝の茶が香る 子が覗くから休戦のお茶にする ひと昔切区る話へお茶を入れる むずかしく考えすぎた茶をよばれ お茶だけの仲をうるさい社の雀 茶柱が今日の出足を軽くする コーヒーの冷え商談がまとまらず コーヒーに落とすミルクの抽象画 コーヒーの味をポケットベルが消す おしぼりも水もコーヒー代のうち コーヒーへ誘う小さな下心 コーヒーで少し左傾の政治論 コーヒーを飲めば心が旅に出る レモンティー無口にすぎて愛きよし 待ちぼうけ紅茶のレモン浮いたまま レモンティーやがて別れの時は来る 朝からの迷いが晴れるレモンティー 接点をさぐり合ってるレモンティー 肩身せまくせまく冷蔵庫のラムネ 物思う夜の牛乳は沸かし過ぎ 乳房なら感づく熱を哺乳ビン 牛乳とパンへ番茶もいる日本 フラッペと気取ってみてもかき氷 帰港して飲む日本の水の味 ともすれば濁った水を飲みたがり この水のうまさを故郷だと思い 疑いもせず水差しの水を飲む 水道の水もうちのが口にあい 事ここに至りたばこの輪も静か たばこ吸わぬのが灰皿を吟味する これが青春だかくれてたばこ吸う 決心の反復たばこの灰長し 言うことはあるが煙草で聞きとろう 煙草すう女になって帰るくに 職安でふかす煙草は輪にならぬ 青春無頼くわえたばこで人を轢く 節煙のすすめの中でまた新種 春風やくわえたばこを火の味に 子にバイバイさせてたばこ買いに行き 多数決だれか煙草をもみ消した 座を抜ける術甘党は心得る 女とて甘党だとは限らない 菓子好きの殿様がいた菓子どころ なんとなく銘菓買いたき知らぬ町 銘菓にも郷土の自慢ちらつかせ 駄菓子とて季節があったものなのに 飴細工結局たべるほかはなし 米余る国に農家の朝のパン 食パンの厚さで人を手なずける 市場籠フランスパンをもて余し 正月にパン屋が開いてパンが売れ パン二枚焼く朝々のセレモニー 給食パン捨てて危機感更になし 感傷という金網でパンを焼く 一枚のパンあり朝の日が昇る 都合よく飼いならされて朝のパン アンパンが好きな男で敵がない パンの耳捨てて戦後が遠くなる 右寄りの時評聞いてるパンの耳 中流のあかしかパンの耳を切る パンの耳捨てる平和がこわくなる 自衛隊は皇軍でないガムを噛む ポケットに禁煙中のガムがある ガム踏んで惨めな顔になってくる ガムを噛む人をふやして人づくり 編み笠を取れば踊り子ガムを噛む 仏の日こまめな妻の酢が匂い 名刹も食えず苦肉の普茶料理 丼物一式城の見える店 午前五時働く人へめし屋の灯 胃は一つ食堂街をみて歩く 食堂のラッシュ団体さまお着き 一徹な主人ではやる縄のれん 歩には歩の哲学がある縄のれん 雑兵が叫びたい日の縄のれん いいですね夫婦でくぐる縄のれん 僕の説聞いてもらえる縄のれん 父の日の父が帰らぬ縄のれん 昭和元禄女もくぐる縄のれん 親展の便り飲み屋のツケが来る まねき猫剥げてる店でよくはやり 酒よりも赤いルージュに酔っている こんな日はおんなのいない店に行く 金だけがもてるでもないバーを出る 同じ記念品持っておんなじバーへ来る 止まり木で治して帰る今日の傷 OLが駄目ならバーがある女 追加せぬビールへ女給一人去り ロンドンへ行くとは喫茶店のこと 妻と行く妻の記憶にある茶房 これ以上逢えば危険な喫茶店 競輪に勝ったろれつの屋台店 革新がリードしている屋台店 強がりもたかが屋台のコップ酒 屋台店朋友やたら相信じ 政治経済文化を斬って屋台酒 帰巣本能逆撫でしてる屋台の灯 月一度参るお墓がある女将 一流の女将と呼ばれ聞き上手 本署まで参考人で来た女将 ホステスがマダムと変わるハガキ来る 私でどうとマダムの助け口 奥さんがうらやましいと言うマダム ご親切さまとマダムのおかんむり マダムから聞いた通りになる人事 ぼや一件雇われマダム歳が知れ 人の波逆にマダムのご出勤 常連もマダムの目にはBクラス いやなこと忘れなさいと注ぐマダム 雰囲気が好きとマダムを喜ばせ だます気とだまされぬ妓の無駄話 忘られぬ面影抱いて名妓老い 湯の町のはずれ毛糸を編む芸者 民謡教えて馬賊芸者の生き残り 招き猫老妓のこぼれ話聞く 元芸者どうし消息絶えたまま ジーパンの素顔舞妓の公休日 一力の前で舞妓を待つカメラ 打ちとけたらしいと仲居注ぎに来る 蟹の足見かねたらしい仲居さん 女客と仲居の話所帯じみ 仲居さんになった妓と逢う法善寺 抵当のように仲居は靴をとり 化粧していてもやとなの所帯じみ 指名料たばこに紅をつけてくれ 指名料帰りに握手してもらい 指名料こんな男と思えども 時計見た隙をホステスからつかれ 花名刺子供ありとは書いてなし ホステスもお客もひとり者という マスターに磨けば光る名をもらい ホステスに地味なのがいて家を持ち ホステスとして皆勤の不仕合わせ ホステスの遅刻は客を連れてくる ホステスの手帳は夜の紳士録 ホステスの耳学問に教えられ ホステスも選ぶ権利があるという ホステスの手帳に鴨の順位あり ホステスが美人メニューへ気が変わり ホステスのふるさと十指にも余る サービスが良すぎて入りにくい店 サービスがよすぎて何故か気を使い 頬を打つ男が家で待つチップ そう言えば四五回注いだ奉仕料 マネキンにしてもあられもないすがた マネキンが脱いでしまえば唯の服 羨望の目にマネキンの疲れ気味 |
植松美代子 柏木とおる 田中喜代志 鈴木ちよの 西村雅柳 狗田幸子 中野砂風呂 前田秀信 松森佐登美 高比良俊彰 大崎三乗 田中南都 飯田尖平 原千里 玉井邦晴 金澤入道 福島郁三 中野いわお 上野山東照 福永清造 斉城史朗 村上長鼓 飯田礼人 村上栄蔵 宮崎御柳 田中南都 岩井三窓 村上愛女 柴田午朗 上堀松美 中野美智子 仙波陽山 岸本水府 村上和楽 石丸尚志 酒井路也 的場幹雄 尾藤まき 杉野睦朗 篠田捨松 佐々木京子 門脇信男 杉山方夫 右近志秋 池田静山 安田関西 松尾ユリ子 古田志津子 松本城南子 斉城史朗 常盤諧介 本田南柳 吉永昭斉 大坪君枝 西村国典 酒井路也 深江勝人 酒井路也 小島田九 近江砂人 宮本時彦 福島郁三 林照子 三仙交二 小野清太郎 秀島千代 崎山千代 栗原黒子 宮島三吉 近藤竜峰 北島醇酔 村上長鼓 梯亀王 佐々木博子 中田たつお 今川芳生 林伯馬 須藤紫水 鈴木ちよの 吉永昭斉 大橋昭城 森中恵美子 水谷ますみ 川合ミツエ 太田茶人 玉村忠三郎 筒井梨生 杉秋子 田向秀史 岡崎麻子 江上紫扇 ハンセン信子 柴田午朗 松下幽迷庵 橋田呂久朗 木下愛日 高井文衛 岩井三窓 岩橋芳朗 石井青馬 山本一途 三仙交二 森北三四郎 尾来絵見 木村驢人 村上長鼓 梅原憲祐 谷岡不可止 石井伸生 竹田桃生 田中南都 畔取一子 山本寿恵広 柴田午朗 新海照弘 大道美乙女 山本晨司 富山祥壺 松尾馬奮 福島政則 岡田恵方 日下部舟可 進藤邦郎 櫛田信子 松下いつ子 柴田午朗 森紫苑荘 小森青桐 宮口捨三 辻文平 森本岳嗣 森恵子 金泉萬楽 松本涼一 藪内千代子 深野吾水 南出陽一 中口正和 増田善信 金川佳鳴 上松爪人 堤日出緒 高橋散二 浦真明 浅野繁 杉本邦雄 岡崎麻子 吉田凡茶 長谷川博子 林照子 滝井竹郎 山本翠公 森本清子 樋渡エイ 石田麻沙吉 高橋散二 橋本言也 杉原一穂 大木俊秀 尾谷清風 立壁閑史 桜井六葉 小林愛穂 福増立王 上田鳴夫 三条芳文 博多成光 市丸方子 二川三語 源田琴波 正木暁 諸富千歳 鶴田タツヲ 松本波郎 山崎文義 藪内千代子 中島マリ子 森中恵美子 井上律子 福田英城 勝盛青章 白井花戦 狗田幸子 伊豆丸竹山 江口東白 中武重晴 貴田金星 澤車楽 和田悠紀子 庄司登美子 勝田鯉千之 大野連山 安田将幸 鳥越藤吉郎 永田暁風 日下部舟可 南野敦子 天根夢草 野口北羊 谷川久仁子 高橋散二 津川紫吻 岸田万彩郎 脇本智司 真島美智子 生島鳥語 寺本島人 上田鳴夫 松尾馬奮 上田鳴夫 竹山逸郎 青木三碧 永田暁風 西村左久良 坂本鋼亭 野口北羊 高牟礼南窓 萩原金之助 赤尾狂一 森紫苑荘 村上孝一 奥原雨人 中田新古 篠原北斗 吉川勇鯉 那津晋介 勝田鯉千之 金築雨学 北原晴夫 盛田飛佐子 浅井副次 細川聖夜 本庄快哉 坂下久子 笹本川太郎 田内文子 池田香珠夫 綱木千舟 西本よしのぶ 高橋千万子 榎本信治 石川寛水 村山守次 佐原慶介 安部光子 柴山省市 浅井副次 内匠民子 矢部あき子 松山龍 村山守次 馬場修治 大畠いちろ 久次米一水 安田蝶の助 奥田松美 原操 木幡雅一 水川竹刀 小林辰夫 安田将幸 高柳久登 橋本斗太朗 山本秀人 元吉昭二 内匠民子 鈴木貴弘 山田正一 前原淡雪 山田正一 佐伯みどり 原操 武藤伶子 山口竹志 千玉節子 永礼愛介 木村驢人 樋口岩市 十河東蘭 撫尾清明 野里猪突 丹波三千子 深尾吉則 永石珠子 小川義広 平井与三郎 指方重幸 上田千路 黒目大鳥 川田イ明 中野砂風呂 藪内千代子 岩田土筆 高橋あさ子 吾妻政枝 村木碧水 田内文子 遠藤枯葉 田中蛙声 樋口公輔 伊藤久笑 合田桂水 古割舞吉 安田吉甫 仙波陽山 西川豊太 甲斐芙二枝 遠藤枯葉 東元良顕 岡田俗菩薩 米田鉱平 広瀬恭子 大田和たか 勝盛青章 久田ひさし 水無瀬冨久恵 塩田しずお 佐竹君女 佐賀石城 加藤匡介 吉田秀哉 和田如瓢 相良渉 児玉明窓 重村十雨 高橋散二 宮本時彦 大畠いちろ 竹内徳之助 佐々木富美子 大久保松露 寺井吟星 藤森弘子 穴水圭三 西野光陽 八島白龍 奥田松子 橋田呂久朗 塩田しずを 高木鈴の家 山崎貴子 山本翠公 山本嘉行 岡村嵐舟 田中南都 松浦ミツ 塩谷幸子 岸本水府 中田新古 村上栄蔵 奈倉楽甫 小林敬山 柴山省市 稲荷自他楽 古田雅丈 庄司登美子 岩田一笑 畝本真傘 浜田兆歌 大中美風 河野なかば 江口東白 安部やすこ 梶川雄次郎 榎本聰夢 城田よしたか 矢内灯雨 小宮美奈子 萩原金之助 細谷敏雄 青砥アキミ 墨崎洋介 高橋散二 篠原北斗 原田栄太郎 松浦寿々奈 内匠民子 堀口欣一 寺田五柳子 川口みち 馬場修治 平賀紅寿 松宮功天 白井花戦 松田厳 吉田純造 苅谷たかし 西垣美津枝 横山青灯 古川一高 野口卯之助 河崎月光 大和柳子 山本一途 服部三恵 近藤ふくえ 高橋弘吉 山田松太朗 藤原聡明 白水盛雄 井上土柿 小野清太郎 松本涼一 小倉立山 奈倉楽甫 墨崎洋介 武藤龍子 谷みちこ 青木緋紗 小林瑠璃 辻本俊夫 杉久美枝 小野正美 鋳谷京糸 平山里風 山田散水 崎山千代 後藤破舟 田村百合子 寺本つねお 大木俊秀 川崎銀甲 田名部修三 松沢鶴水 定本広文 吉田吟泉 吉本硯水 早藤ふみ 滝本章 伊藤道彦 保利与志凡 山田菊人 山井十文子 吉田秀哉 瀬戸波紋 川原菊酔 山田良行 太田茶人 伊東真純 久田ひめこ 外山瓢人 薦田とめ子 榎本信治 村上栄蔵 日下部舟可 柏原幻四郎 石丸尚志 田中喜代志 郷原麦人 木幡雅一 高橋春子 尾花白風 桂素灯 多田哲朗 佐々木京子 谷克美 近藤ふくえ 山田菊人 中島一二三 横村実 上田鳴夫 松村輝 岸本水府 中島一二三 小島秀子 中西青嵐 岩谷香月 吉田秀哉 高竹道雄 高橋紀代 村山勇太郎 梶川雄次郎 高木久女 西本よしのぶ 安田関西 酒田一末 野呂冬人 西野光陽 近江砂人 松本城南子 尾谷清風 西野光陽 金泉萬楽 杉野睦朗 堀久美子 尾谷鴨野 三条芳文 倉本玉代 古澤蘇雨子 中野義一 河上保 櫟敬介 佐竹君女 浦山雅世 成田たかし 野口北羊 植松鉄幸 山本一途 西山朝二 安部やすを 末次長久 山本一途 松野利昭 霜田安来 幾島惇 永石珠子 岸本吟一 克ひろし 太田竹路 野崎東風郎 今西静子 伊藤千代麿 貴田兼造 宮本時彦 古川佳子 天羽桂三 中山路石 桂枝太郎 前田辰男 三好聖水 橋本天平 川辺梓 石田麻沙吉 石井青馬 富山祥壺 夏秋竜平 奥田白虎 中西青嵐 吉田純造 今川乱魚 尾谷清風 尾谷鴨野 小山悠泉 野瀬喜達 田中とも子 水谷深泉 田中今日太 宮本時彦 斎坂多一郎 野田はつを 中村世志絵 |