戦争
平和





























題へ

一覧へ
戦争




戦争の記憶









敗戦



原子爆弾









反戦




平和












戦争もいや無防備もまた不安
旧約の聖地に響く銃の音
月は丸く今日も戦う国がある
アニメーションいくさきれいなものにする
戦うは男戦わすは女
枡酒の隅から軍歌出はじめる
生き残り満州という国ありき
戦争のはなしへ父の瞳が生きる
時効などないぞ戦争後遺症
昔むかし赤紙という人さらい
英霊という紙一枚が舞い戻り
空襲の火が黙祷のなかにある
戦禍なお生き証人のアコーデオン
まだ人に甘える白衣手風琴
遺骨収拾消ゆることない傷をもつ
忘れたし忘れたくなし敗戦記
八月十五日の朝一枚のパンを焼く
戦争に負けて美談が入れ替わり
敗戦を知らぬ世代の米ばなれ
恐ろしき天よみがえるドーム跡
原爆が作った名所とは哀し
原爆のドーム語らずして語る
被爆者の記憶に時効などはない
折りに火を噴くまなうらの被爆ネガ
生きていてよかったろうか爆心地
釣書には書かぬ被爆の血をおそれ
核を抱く空母に霧が深すぎる
ご油断を召さるな核が往き来する
ひとはやがて滅びゆく核保有量
戦争のこわさこの子にどう話す
人民のひとりわたしの反戦歌
なぜ軍備もう戦争は懲りた筈
武器売った手を清潔に見せたとて
母の願い銃を持たせてなるものか
我が家の平和タクトは妻が振る
八月十五日知らぬ平和な世に育ち
平和とはいいな焼き芋屋の笛よ
戦争を知らぬ男の化粧瓶
日々好日気づけば妻の二重顎
平和で平和で貞操帯も要る程の
ああ平和武運を祈ることはなし
もう平和などとは言えぬ鳩の数
衣も食もゆたか八月十五日
手の中は見せぬ怖さのある平和
男が皿を洗う平和にふと怯え
使い捨てこれも平和のうちかしら
国憂う心をタカと呼ぶ平和
人はもう消耗品でない平和
平和だね街にペットの医者が増え
堀江覚朗
阿部九七七
柴田午朗
明石フミ子
西野光陽
中島敏子
岸本吟一
黒川清光
芋生和恵
矢部あき子
矢部あき子
吉田秀哉
矢板花澄
平井青踏
本田南柳
藤本巌
森中恵美子
鈴木貴弘
平田満芳
尾花白風
海士天樹
北原晴夫
甲斐博美
勝田鯉千之
柴原米子
林利久
軸見呑舟
別所鮎郎
住田三鈷
中村よしこ   
浦山雅世
石田常念
鶴田タツヲ
坂下久子
吉田半平
前田辰男
伊佐豊子
井上婦由湖
森本医昌
大下六辰
鎌田京史
長谷川柾木
矢部あき子
吉田涼子
園田恵美子
高屋知充子
芳野村雨
土居哲秋
松本秋酔