壮志は長き虹を貫く
(意気 天を衝く)
五言詩
壮志貫長虹
巍巍青山聳,
崢崢松柏葱。
遺願震人寰,
壮志貫長虹。
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壮志は長き虹を貫く(意気 天をつく)
ぎぎ せいざん そび
巍巍として 青山 聳え,
さうさう しょうはく あを
崢崢として 松柏 葱し。
ゐぐゎん じんくゎん ふる
遺願 人寰を震はし,
さうし ちゃうこう つらぬ
壮志 長虹を貫く。
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私感注釈
※ 巍巍:山の高いさま。
※ 青山:木々の茂った山、の意味の他に、墳墓の地、の意味もある。周恩来の遺骨は中国の山河に撒かれた。
※ 崢崢:山の高く険しいさま。
※ 松柏:論語に「歳寒然後知松柏後彫也」(歳寒にして然る後に松柏の彫むに後るるを知る也。後彫=不彫) 寒い冬なればこそ、葉を落とさない松や柏の木を知ることができる。困難に直面してこそ、真価が分かる。ここでは周恩来の徳を頌えて使っている。
※ 遺願:(現代語)遺志
※ 人寰:(現代語・古語)人の世、人境。
※ 壮志:雄々しいこころざし。
※ 壮志貫長虹:(現代語)「気貫長虹」(成語)からきている。気概が極めて高い形容。
※ 虹の読み方:「こうhong」、「かうjiang:口頭語)」、の二種ある。ここでは「気貫長虹」(qi guan chang hong)という成語からきているため、また(「聳song」腫韻(上声韻))「葱cong」東韻、「虹hong」東韻が韻脚のため、「こうhong」が妥当。
※ 構成について:これが唐詩ならば、一韻到底(この場合、平韻の一韻到底格)なので、当然韻脚は「葱cong」「虹hong」(共に東韻)。五言なので起句は踏み落とし、ということになる。しかし、現代人が、作ったのならば、「聳song」腫韻(上声韻)も韻脚と考えていたかもしれない。
(1999.7.19)
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