灌園
宋 陸游
少攜一劍行天下,
晩落空村學灌園。
交舊凋零身老病,
輪
肝膽與誰論。
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灌園
少くして 一劍を 攜
(たづさ)
へ 天下を 行き,
晩に 空村に 落ちて 灌園を 學ぶ。
交舊 凋零して 身は 老病,
輪
たる 肝膽 誰と 與にか 論ぜん。
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◎ 私感訳註:
※灌園:畑に水をやる。転じて、農業に従事する。
※少攜一劍行天下:若い頃は、一振の剣を攜え、武を以て、世の中を渡ろう(と思った)。 ・少:年が若い。 ・攜:携える。身に持っている。 ・一劍:一振の剣。武。・攜一劍:武を以て。 ・行天下:世の中を渡る。
※晩落空村學灌園:晩年は、さびれた村で、農業をならい始めることになった。 ・灌園:畠に水をやる。転じて、農事に従事する。農業をする。 ・晩:晩年。晩節。 ・落:(…の結果に)なる。 ・空村:人気のない村。さびれた村。・學灌園:農業を始める。 ・灌園:畠に水をやる。転じて、農事に従事する。農業をする。
※交舊凋零身老病:古い友人は、死んでしまって、自分自身は老いから来る病になった。 ・交舊:古い友人。 ・凋零:花がしぼんで散る。転じて、死ぬ。
「應歎
舊交
遊
,
凋零
日如此。」「昔年
親友
半
凋零
」「甘陵
舊黨
凋零
盡,」「
親故
凋零
四面空」という風に、「凋零」と「舊友」とは、よく共に使われる。 ・身:自分自身。 ・老病:老いから来る病。老いと病。持病。第一の義。
※輪
肝膽與誰論:この屈折した心を誰と共に論じようか。 ・輪
:〔りんきん;lun2qun1〕屈曲したさま。高大なさま。ここは、前者の意。=輪箘。 ・肝膽:きも。こころ。 ・與誰論:誰と共に論じようか。
◎ 構成について
韻式は「AA」。韻脚は「園論」で、平水韻上平十三元 。次の平仄はこの作品のもの。
「論」は両韻。
●○●●○○●,
●●○○●●○。(韻)
○●○○○●●,
○○○●●○○。(韻)
2003.10.23
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