モデルア−ト別冊の作例に刺激されて、ぼくも紫雲のフロ−トの仕組みを当て推量してみました。

作例ではアクチュエ−タの終端をスライドさせるという方法でスマ−トに解決していましたが、ぼくはあの手の物にスライドする部品は使わないような気がするので、その方向で考えてみます。

決してモデルア−トの作例が間違いというのではなく、決定的資料がない以上、あれこれ考えてみて、「こういう行き方もあるカモ」という参考として見てください。あの作例がなければ、こんな飛行機の機構を考えてみることもなかったろうし。オリジナルの設計図とかが出てくればいちばんいいのですけどね。可動する作例は、頼もしいし、うれしいので雑誌にはこれからもどんどんやってほしいものです。

さて、図中、水色で示されたフロ−ト支柱は、板状の構造をしていて、フロ−ト収容時は主翼底面外販を兼ねる構造です。この支柱下側にはレ−ルが設けられていて、図中緑色で示されたアクチュエ−タ下側ア−ムに固定された赤色で示したピンとかみ合っています。

アクチュエ−タ上側ア−ム(図中茶色)が外翼側に畳まれ始まると、緑色の下側ア−ムがいったんフロ−トと支柱を外翼側に押しやります。これがダウンロックを外す運動のようです。このとき、、支柱から見て、アクチュエ−タ下側ア−ムのピン(赤)が、支柱のレ−ルを上に滑り始めます。同時に、フロ−トはアクチュエ−タに引っ張られて外翼側に回転を始めます。

支柱の外翼側への回転運動は、フロ−ト底面が完全に外を向いてしまうまで続きますが、フロ−トが回転を終えると下側アクチュエ−タの上部が支柱と重なり、上側アクチュエ−タはさっきと同じ方向に回転しているにもかかわらず、下側アクチュエ−タを引っ張る形になります。あとはそのまま最後までフロ−ト支柱を引き込みます。フロ−ト上部のズック袋は、このアクチュエ−タの力で押し縮められるのです。

また、アクチュエ−タの関節から支柱へ向けて、アクチュエ−タの動きを確実に誘導するためと思われるもう一つの作動ア−ムがでています。

で、この方式はテコの原理で見ても、かなりムリヤリなところがあるので、うまく引っ込まないのもむべなるかな。結局引っ込んだフロ−トが主翼の効率を下げるから、位置もよくない。カタリナみたいな方法にしとけばよかったのにね。偵察機ならロ−ル率とかも関係ないだろうし。

この説は後日ひっくり返る可能性がスゲエかなりあります。ぼくもかなり自信がありません。でも、かなりトホホっぽいとこは帝国海軍らしいとおもいます。

飛行機の脚 カタリナのフロ−ト 当て推量な冒険 表紙へ