子供の科学のラジオ>3石インターホンキット
「HOMERラジオ」で有名な共和製作所の、3石インターホン「INP-301」キットを組んでみました。もしかしたらその昔、中学校の技術科の授業で組んだという方がいらっしゃるかもしれせん。
特徴のみ鉛筆で作画しました。親機と子機があり、増幅回路は親機にあります。親機と子機は2Pコードで接続されています。
電源スイッチがONのときは、子機からの音声が親機のスピーカーから聞こえてきます。親機のTALKボタンを押すと、押している間親機と子機のスピーカーの配線が入れ替わり、親機からの音声が子機のスピーカーから聞こえます。こうして親機の人が会話のイニシアチブをとってボタンを押し、交互に会話ができます。
電源スイッチがOFFのときは、子機のCALLボタンを押すと発信機となり、親機のスピーカーから呼び出し音として発信音(ブザー)が鳴ります。逆に親機のCALLボタンを押すと、同時に親機と子機のスピーカーが入れ替わるため、子機のスピーカーから呼び出し音が鳴ります。
親機・子機は同じケースで、あとで正面に貼るアルミプレートのネームのみ違います。 両機を結ぶ長い2Pコードが入っていますが、長年コードと触れていたケースから可塑剤が染み出し、ケースが一部溶けて周りがべとべとになっていました。 シリコントランジスタ3本のほかに、変成器が3個、抵抗器が5個、コンデンサが5個、バリスタが1個使われています。 |
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インターホン組立説明書のほかに、当時のホーマーのラジオには全部入っていたと思われる「HOMER ラジオシリーズ」の機種別使用方法と商品一覧表が入っています。 記載内容で面白いのは:
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主要回路は親機のプリント基板に組み立てます。 ビニルコードはすべて所定の長さにカット済みで、先端もハンダあげされています。これは楽ちんです。 |
部品を差し込んでハンダ付けするだけですから、1〜2時間の工作です。 「万一動作しない時」として、部品の差し込み違いが6項目(要するに全部の部品…)指摘されていますが、一番多いミスと思われる「ハンダ付け不良」について指摘されていないのが、不思議といえば不思議です。 子機の中身にはスイッチ・スピーカと電解コンデンサが1個しかないので、基板はなく空中配線になっています。説明も1ステップで済んでおり、『〜第4図を見ながら完成させて下さい。必ずできます。』との励ましの言葉が添えられています。 |
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たとえば親機は室内に、子機は玄関の外に取り付けます。親機の電源スイッチは普段OFFです。
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このインターホンは十分実用になりますが、高性能なインターホンが珍しくもない現代において、見知らぬ人を相手にしては使いにくい面もあります。
同じ家の中の1Fと2Fで使うとか、ガレージと居間に設置して家族が通話するなど、内輪の用途なら便利に使えると思います。ただ、現在の中学技術で使われているインターホンの教材は、これよりずっと、はるかに高機能です。