268 エリコ攻略
聖書箇所〔ヨシュア記6章1−21節〕
今回はこの有名な事件から学びましょう。イスラエル人は(神が与える)約束の地に入ろうとしました。しかし大きな問題が彼らの前に立ちはだかります。あなたにも同じようなことがありますか?新しいことを始めようとした、突然予想もしないことが起きたなどなど。イスラエル人はヨルダン川を渡ろうとしています。その向こうには約束の地カナン(パレスチナ)があります。たちはだかったのがエリコという手ごわい城壁の町でした。さて彼らは結局この難局を乗り切りますが、もちろん神さまが助けてくださったのです。このときの知恵を学びましょう。
不思議な方法
新しくパソコンを買ったとしましょう。きっとあなたは説明書を読むでしょう。それは十二分に使いこなすためには必要と分かっているからです。メーカーこそ十分な知識や情報を提供できるはずです。神はこの世界とすべての人間とをお造りになりました。ゆえに私たちは神から正しい知識や情報をいただくことができます。結果的にはカナン(ちょうど四国を90度回転したような土地)征服のためにはエリコとアイを攻略し(6章と7章)、これは入り口を確保する意味があり、このまま前進し(中央突破)、南を攻め(9章と10章)、その後に北に転じその半分を攻略して行きました(11章と12章)。エリコはまさに天下分け目の戦いでした。負けられない戦いでした。神の不思議な方法は3節から5節において見ることができます。一言で言って城壁の周りを回るのですが、なんとも不思議なやり方ではありませんか。私たちも問題にぶち当たったときに神のやり方を採用することができます。
神のやり方には二種類あります。
1)常識
彼らイスラエル人は戦士として武器を持っています。これはまったく常識的なことです。クリスチャンになって非常識になってはいけません。(一般的な言い方をしていますが)常識は教会の中でも外でも、クリスチャンであってもノンクリスチャンであっても同じものです。人に初めて会えば「はじめまして」と言い、親切にしていただいたら「ありがとう!」と言います。問題を解決する場合にも常識的に考えてみる必要があります。もしかすると単純な自分のミスのゆえに問題が生じたのかも知れません。チェックしてみましょう。
2)聖なるひらめき
神から直接来るインスピレーション。「これだ!」と思わず叫んでしまうようなもの。城壁の周囲を回って角笛を吹くなどというのはこの種のものです。私たちはこの手のものには戸惑いを覚えやすいのですが、なぜでしょうか。答えは簡単。頭が悪いから。人間には神のなさることなんてわかろうはずがありません。でもこれを活用できるなんてなんとクリスチャン生活はダイナミックなのでしょう!
神さまからの電話
先日、バーベスト・タイムに、次のようなあかしのEメールが届きました。すばらしい話ですので、ご紹介します。「全能の神の幕屋」という名の教会を牧会しているある牧師が、このような体験をしました。ある土曜の夜、その牧師は仕事で遅くなったので、帰宅する前に、奥さんに電話をしておこうと思い、ダイヤルしました。しかし、長い間電話を鳴らしたにもかかわらず、奥さんは出てきません。そのとき、時計は10時を指していました。牧師は何か変だと思い、数分後にもう一度電話をしてみました。すると今度は、すぐに奥さんが出てきました。どうしてさっきは出なかったのかと聞くと、電話は鳴らなかったという返事が返ってきました。ふたりは何かのまちがいだろうと思い、それ以上深くは追求しませんでした。翌朝、教会にいた牧師に男の声で電話がかかってきました。その声の主は、昨夜なぜ自分のところに電話してきたのかと聞きました。牧師は、前の夜に奥さんにかかけた最初の電話が、まちがい電話であったことに気づきました。そこで彼に、迷惑をかけたことを詫びました。ところが彼は、こう言いました。「その電話がかえって良かったのです。実は私は、昨夜、自殺しかけていたのです。そして、実行する前に祈ったのです。『神さま、もしあなたがいらっしゃって、私が自殺してはいけないと思われるのでしたら、どうかしるしを見せてください』と。ちょうどそのとき、電話が鳴ったのです。だれからかかってきた電話なのかを表示板で確かめると、『全能の神』とありました。それで、恐ろしくなって、電話に出られなかったのです。」まちがい電話が、彼のいのちを救いました。全能の神が、摂理的方法で働かれました。(『クレイ』2001.12月号)
神さまは不思議なやり方をなさるのですね。あなたも信じてください。不思議なことがなされると信じる、そしてそれを経験する、これが信仰の醍醐味です。
勇気
聖書には「恐れてはならない」(たとえばヨシュア1章7節)とたびたび出て来ます。なぜ?私たちが容易に恐れの気持ちを持つからです。そして恐れが失敗を招きやすいのは事実です。私はテニスが好きですが、自信を持ってサーブしたときと自信なくしたときとでは明らかに結果が異なります。「どうせ失敗するだろうな」なんて思っていると実際に失敗しやすいのです。ゆえに問題解決を図ろうとするなら、勇気が必要です。あなたの中の勇気はあなたに向かって「必ず成功する、かならず問題を克服できる」と言ってくれます。それには聖霊充満。聖霊は人格ある神であり、それゆえにあなたの人格に圧倒的な影響を与えます。あなたのできないことを可能にしてくれさえします。この文章を読んでいるあなたはきっと大変な努力家なのでしょう。でも努力家ほど自分の力や知恵の限界を知っている人はいません。ゆえに聖霊のお力を活用することをお勧めします。
御霊によって生きる
1990年代のことです。ワシントン在住の多くの子どもたちが、教育の一環として禁煙運動に参加させられました。この運動は8年間も続きました。しかし、結果ははかばかしくありませんでした。その禁煙運動に参加した子どもたちの成人してからの喫煙率は25.4パーセントにも達しました。禁煙運動に参加しなかった子どもの現在の喫煙率が25.7パーセントであることを考えると、教育的に考えられたプ□グラムではほとんど効果が上がらないことがわかります。私たちは、社会的、文化的問題の解決は教育によって達成されると信じています。中にはそういう問題もあるかもしれませんが、多くのものはそうではありません。態度や行動を正し、誘惑に打ち勝つために必要なのは、新しい考えや新しい方法ではなく、私たちのうちに働く力、つまり、御霊の力です。私たちは、御霊によって自制する力を得ます(ガラテヤ5:22)。また、御霊に従って生きるときに、いのちと平安を得るのです(ローマ8:6)。(『クレイ』2002.1月号)
聖霊(御霊)の働きですが、灯台元暮らしとでも言いましょうか。意外に多くのクリスチャンが気づいていません。したがって活用できていません。
バージニア州ロアノウクに住んでいたタミー・ハリスは、21歳になったときに自分の本当の母を捜し始めました。しかし、1年たっても母の居所はわかりませんでした。タミーは知らなかったのですが、実は、彼女の母ジョイス・シュルツも娘の所在を20年間捜していたのです。そして、もう一⊃彼女が知らなかったことがあったと、最近のAP通信の記事が伝えています。その記事によると、ふたりは同じコンビニエンス・ストアで働く従業員だったというのです。ある日、タミーが他の同僚に母親を捜していると話しているのをジョイスがたまたま耳にし、ふたりはすぐに出生証明書を照らし合わせました。お互いが実の母娘とわかったとき、ふたりはいつまでも抱き合ったといいます。タミーは、「その日は人生の最良の日だった。」と語っています。私たちにも、お互いのことをほとんど知らないで、日ころ何気なく肩を触れ合っている人たちがいます。‥‥‥(『クレイ』2002.1月号)
そのとおりです。聖霊はあなたの中に住み、働き、あなたを確実に助けます。罪を悔い改めて聖い生活をしてください。常に聖霊の働きを招くことができます。あなたにはいつも勇気が伴うようになります。
讃美
角笛が讃美に用いられています。讃美の中を主は前進なさいます。讃美の中に主はお住まいです。詩篇47章5−7節をお読みください。讃美は決して暇つぶしではありません。以前キリスト教会で悪い習慣が多くの人々の無意識のうちに流行っていたことがありました。集会に遅刻する人が相次いだ場合に「讃美でもして待っていましょうか」という言い方。讃美の中で私たちは希望を持てるようになります。希望がなければ失望。これを私たちは持つことを避けねばなりません。
悪魔の〃特別セール“哲学から学ふこと
私は友人のひとりから、次のような教訓に満ちた話を聞いたことがある。
あるとき、悪魔が自分の仕事から手を引こうと決意し、それまで使っていた商売道具もすべて売りに出すことにした。閉店待別セールの夜、売り場には、悪意や憎悪、嫉妬、羨望、強欲、好色、欺瞞など魅力あふれる品物が陳列された。ところがその横に、くさび形をした、なんの変哲もない道具が置かれていて、よく見ると他の道具よりはるかに使いこまれたような跡がある。そこで誰かが悪魔に質問した。「これはいったいなんですか?ずいぶん高い値札がついていますけれど」「それは"失望"なのだよ」と悪魔は答えた。「でも、そんなものが他の道具より高価だというのは、どういうわけですか」と、見物人がしつこくたずねると、悪魔はそのわけを教えてくれた。「それはな、ほかの道具じゃ歯が立たんときでも、これを使えば人間の心を簡単にこじあけて、その良心のなかにまではいりこめるからさ。いったん失望がはいりこめば、あとはほかの道具を使って思いのままに仕事ができるという寸法なのだ」失望は、人生に対する消極的な姿勢や敗北主義を生む温床だ。‥‥‥(『人生熱く生きなければ価値がない』三笠書房)
希望と健康の関係
ジョン・オートバーグ師は、イリノイ州にあるウィロ一・クリーク・チャーチの牧師、また教師として活躍している。この教会は、近年大きな成長を遂げており、世界中のクリスチャンたちが注目している。オートバーグ師は、『水の上を歩きたければ舟から出よ』という本の中で、次のような話を紹介している。「希望は人を行動に向かわせるだけではありません。実際、希望にはいやしの力があるのです。」オートバーグ師はある医学の研究報告書を引用しています。122人の人が、最初に心臓発作を起こしてから、どのような希望を持ったか、絶望をいだいたかを調査したものです。それによると、一番悲観的であった25人のうち、21人が8年以内に亡くなっています。希望を一番いだいていた25人のうち、亡くなったのは6人だけでした。希望を失うことは死の可能性を300パーセント以上も増加させていたのです。絶望は、血圧や心臓の損傷やコレステロールの増加といった医学的な危険要素よりも、的確に死を予告するものだったのです。オートバーグ師はこの研究報告書にユーモラスなコメントをつけ加えています。「絶望しながら健康食品を食べるより、希望をいだいて好き放題食べるほうがよろしい。」(『クレイ』2002.1月号)
希望をいつも持ち続けるための簡単な方法は讃美することです。しかもあなたの好みのものがお勧めです。演歌でもいいですよ。ゴスペル演歌を聴いたことがありますが、なかなかどうして。
〜〜あなたのためなら死んでもいいわ〜〜
〜〜あなたなしには生きられない〜〜
もちろん「あなた」ってイエスさまのことですよ。だれにも好みがあり、また文化の違いもありますのであなたが一番お分かりでしょう。フィットするメロディーや歌詞を楽しんでください。あなたの心は明るくなり、希望に満ち溢れること請け合い。
単純な服従
イスラエル人はただ黙々と城壁の周りを回り、示されたことをただただ行います。すばらしい!ある人たちはこれを批判するかも知れません。でももう議論をしている余地はありません。行動を起こさねばなりません。有名な伝道者ムーディが言いました。「もし箱舟建設委員会を作っていたとしたら、いっこうに箱舟は完成しなかっただろう」
あなたの心に示されたことを行ってください。小さなことかも知れません。大きいも小さいも関係ありません。ただあなたの良心に示されたことを行えばいいのです。もしあなたのしたことに間違いがあったとしても心配要りません。十字架があります。そこで訂正してくれます。もちろん正しいことであれば万々歳!いずれにしても、ことを起こすべきです。神があなたを愛してすべてを益にしてくださいます。信じてください。
どのようにして救われたか?
教会員になりたい少年がいました。そこで、教会の執事たちがその少年に会って、「君はどのようにして救われたの?」と質問しました。少年は、「神さまは神さまの役割、ぼくはぼくの役割を果たしました。」と答えました。執事たちは、彼の教理には何かおかしい点があると考え、さらに質問を続けると、彼はこう説明しました。「神さまの役割は救うことで、ぼくの役割は罪を犯すことでした。ぼくは、悪い心と反抗的な脚を使って、神さまから全力疾走で逃げました。でも神さまは、ぼくをどこまでも追いかけて来て、遂にぼくを捕まえてしまいました。」教会で聖書を教えていたJ・ヴァーノン・マックジーはそれを聞いて、「君、私もそうして救われたのだよ。」と答えました。(『クレイ』2002.1月号)
人間のすることにはいつも間違いがつきものです。でも神があなたを助けるとき、問題はありません。すべては良い結果へと進みます。あなたの人生に祝福を祈ります。