36.聖霊とあなた

●聖書箇所 [各段落ごとに表示]

 聖霊というと、精霊(しょうりょう=死者の霊魂)、死霊、生霊(しりょう、いきりょう=怨念を抱いてたたる霊で前者は死んで、後者は生きている)などの親戚というふうにお考えになるかも知れません。聖書ではあなたの中に住まわれる(三位一体の第3位格の)神さまのことを指しています。
 ところであなたの中に住んで何をなさるのでしょうか。どんな人にも変身願望、今の自分からこんな自分になれたらいいなあ・・・というものがあります。心配は要りません。あなたの希望はかなえられます。あなたは新しくされます。
 聖霊の具体的働きとはまことのただ一人の神さまのすばらしいご性質をあなたの中に移すというものです。それはあなたに与えられた永遠の命の働きでもあります。この恵みを生まれながらに持っている者は誰ひとりいません。ですからこのことは大変な驚きです。どのように聖霊はあなたを変えていってくださるのでしょうか。

罪を示す[ヨハネの福音書16章8節]

 人が人に罪を宣告することは2つの意味で厳密には不可能です。1つはそのようなことをすることがはたして許されるか、もう1つは正しく事実を認識できるかです。冤罪の発生は私たち人間の社会においてはいつもあり得ます。更には他人から罪を指摘されると感情的に受け入れがたいということもあります。
 この世界で聖霊の神だけが人に罪を認めさせる力をお持ちです。「私はあの人を妬んでいた。憎んでいた。ウソをついた」などという罪を自覚させます。しかしあなたを責めるためにではなく、その罪から解放するために教えてくださいます。ですから同時にイエスさまの十字架のあがないが理解できます。
 ペンテコステの出来事(今から2000年前のこと)以来、聖霊のお働きは一般的になりました。それまでは一部の人々に、一時的に働きかけがあるだけでした。その代表例は旧約聖書に登場する預言者たちで、聖霊の働きかけにより、神のことばを人々に独占的に語りました。ペテロはこの一般化の最初の恩恵に預かりました。説教をすると3000人が罪を認め、悔い改めました。人々は新しい自分をそのとき発見しました。これを新生(あるいは再生)の恵みと言います。

満足感を与える[ヨハネの福音書4章14節]

 ここでいう水とは聖霊のことです。聖霊は泉のように湧き上がって決して尽きることがありません。あなたの心を常に100パーセント満足させます。単なる気分転換などとは違います。具体的には罪に対する勝利を指します。聖霊のお働きによってイエスさまを信じると、過去・現在・未来のすべての罪が瞬時に赦され、そればかりでなく、以降祈りによって、新たに罪を犯すことが抑制され、それがあなたを喜ばせます。
 人はどうして空しいのでしょうか。神さまとの関係がないから、あるいは希薄であるからです。これを罪の状態にあると言います。聖霊に対抗して働く霊的力また存在を悪魔もしくはサタンと言いますが、彼は私たちが罪の中にあるとき大変喜んでいます。なぜなら放っておけば人は自らが犯した罪のゆえに地獄に行き、彼の仲間がどんどん増えるからです。サタンはこのようなことに気がつかないでいる、すなわち私たちが霊的に盲目であることを歓迎しています。
 ところで人は空しさには耐えられないので、悪い習慣などに染まって気を紛らせたり、良心をマヒさせる作戦を採ります。これに気付かせ、克服させることが聖霊の働きです。あなたは今どのような心の状態、生活の状態でしょうか。聖霊の働きかけを感じないでしょうか。

人格を魅力的なものにする[ガラテヤ人への手紙5章22、23節]

 あなたにはどのような夢がありますか。将来についてどのような計画を持っていらっしゃいますか。もしかすると失望やらあきらめがあなたを支配していませんか。あるいはあの人のせいでウマク行きそうもないと憤慨しておられますか。
 聖霊があなたに与えてくださる計画は実に魅力的なものです。それが実現すると文字通りだれもが喜び、歓迎します。そうでしょう。あなただけが喜ぶような計画など悲しいものではありませんか。
 実は聖霊のお働きには人格的なものまで含まれています。あなたに約束されているすばらしい人格特性(御霊の実、御霊と聖霊とは言い方が異なるだけで内容は同じです)がこの節には紹介されてありますね。このような実を持ったあなたを想像してみてください。あなたはそのような人に変身します。

すべての真理へ導き入れる[ヨハネの福音書16章13,14,26節、8章32節]

 ここにはいくつかのことが書いてあります。

  • 第1は、やがて起ころうとしていることが聖霊によって示されるということ。

 あなたは未来に関心がありますか。「明日の私はどのようになるのだろうか」当然関心がお有りでしょう。あなたに聖霊が教えます。みことばを学んでください。たとえば「イエスさまは雲に乗って来られ、罪に満ちたこの泥沼のような世界を作り直してくださる。罪と罪を愛する者とは罰を受けます」など。そうなのです。あなたに悪を行った人が何のおとがめもなく、のうのうと暮らしていていいわけがありません。またあなたがなさった良いことがきちんと神さまの帳面には記されていて報いを受けます。記帳漏れとかは決してあり得ません。あなたの苦労は正確に報われます。あなたはあのとき、人を愛しました。人のために犠牲を払いました。神さまは覚えておられます。このようなことがあなたにははっきりと分かってくるようになります。聖霊があなたの心に語りかけておられます。

第2に、イエス・キリストのことばを人に理解させることができます。

 みことばは聖霊が働いてこそみことばとしてその威力を発揮します。つまりおいしいケーキは食べてみてはじめてその味が分かるということです。もしあなたがイエスさま(真理そのもの)を人に紹介なさるとき、聖霊が働いてくださるならその人はさっと理解できるでしょう。

第3に、直感によってあなたを真理へと導きます。

 聖書を読んで下さい。「これこそ神さまが私に下さったおことばだ!」と分かることがあります。ときには聖書のおことばそのものではなく、ということもあります、自然界あるいは友人を通してとか。すべては神さまの御手の中です。真理はあなたを自由にします(ヨハネ8:32)。真理はしたがって真実の幸せへとあなたを導きます。

具体的な導きを与える[使徒の働き13章2ー4節]

 聖霊が新たな教会建設のゴーサインを発された場面です。あなたにも人生上の導きが必要でしょう。みことば(あるいは全体として聖書が教える考え)が与えられることと平安とがそのしるしです。与えられたときには大胆に進んで下さい。成功します。


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