52.敵をつぶせ！
●聖書箇所［エペソ人への手紙６章１０−１８節］ 昼夜を分かたず働き続ける者とは誰でしょう。あなたの愛する神さまのほかには悪魔（サタン）がいます。世界に争いが絶えたことがありませんが、彼が背後にいます。家族の危機、夫婦の危機、悪意に満ちたキリスト教への攻撃、道徳の荒廃、麻薬中毒、サラ金禍、政治の腐敗など悪いことのすべてに悪魔が関わっています。
困るのは汚れや争いの渦中にある人々が悪魔について無知だったりすることです。一人の婦人がカウンセラーに助けを求めました。「私は自分の赤ん坊をいじめてしまうのです。ひどい時には自分でも止められずに殴り続けてしまいます」
悪魔は私たちから自由を奪い、その一方で自らは姿を隠し、そのため事情の知らない人々は互いに責任のなすりあいをすることとなります。あなたの真実の敵は目には見えません。この悪魔の目的はあなたの生活と人生とから平安と喜びと幸福とを奪うことです。ですから悪魔に勝つことはたいへん重要な課題と言えます。勝利の秘訣を学んで参りましょう。
神の子として
私たちは神の子として新しく生まれなければなりません。生まれながらの人には悪魔に勝利することができないからです。厳しい修行をしても、仙人のような生活をしても悪魔から遠ざかることはできません。しかしたった一つだけ道があります。イエス・キリストの十字架と復活という道です。イエス・キリストがあなたの罪を引き受けてくださるなら、もはや悪魔にはあなたを告発する理由はありません。というのは悪魔は正当な理由、すなわちあなたの犯した罪を根拠に告発をし、さらには新たな誘惑もするのです。そのために私たちは罪に対する刑罰としての死に恐怖を覚えます（人は自分の犯した罪とそれへの刑罰を直感的に、意識的あるいは無意識的に認識しています。これは良心の働きです。ローマ２：１５）。
イエス・キリストのご復活はもはや死が私たちには何の刑罰でも呪いでも裁きでもないことを示しています。彼は人類の代表として、また初穂としてご復活なさり、これを受け入れて従う者には同じ復活の命をお与えになります。これが永遠の命、悪魔に勝利する命です。イエス・キリストを心に救い主として受け入れましょう。悪魔への勝利があなたに約束されます。
神の武具を
神さまの武具を身に着けましょう（１１）。ある人たちはこのような疑問を持ちます。「悪魔はすでに敗北しているのに、なぜ、まだ働くことができるのでしょうか」決して神さまが彼の働きを歓迎したり、まして無関心でおられるわけではありません。彼の現在の状況はちょうど任期切れ間近の議員のようです。いつまでも力があるように見せかけているだけです。私たちの主イエス・キリストのご復活によって明らかに、死の恐怖の力によって人間を自由に操ろうとした悪魔は敗北したのです。
では神さまの子であるあなたはどのように約束されている勝利とその力とを使うことができるを考えて見ましょう。これは戦いです、戦いには武器が必要です。ところでこの戦いは霊的なもの（１２）ですから、切れ味が良いばかりではなく、霊的な武器でなければなりません。それこそ神さまのおことばです（１７、ヘブル４：１２）。悪魔を斬り、斥け、敗北させるのは神さまのおことばです。
イエス・キリストにその模範を見ることができます。荒野の誘惑のとき、みことばによって勝利なさいました（マタイ４：１−１１）。
また悪霊はイエス・キリストのお名前によって、すなわちおことばによって追放されました（ルカ９：４９）。おことばをもってあなたの霊魂（たましい）を満腹にしておきましょう。霊的に空腹のとき、サタンは喜びます。したがって聖句を暗記することは良いことです。また励みになるようなおことば、頼みとなるおことばを一日に何度も読む習慣をつけることは良いことです。神さまのお考えがあなたの心にしみ渡ります。その心に悪魔は無力です。
聖霊さまに満たされ
聖霊さまには愛のご人格から発せられるエネルギーがあります。世界には２種類の霊的な力があります。聖霊さまのものと悪魔（その子分が悪霊たち）のものです。罪人が悪魔と対決しようとするとき、はじめから位負け、力負けするのですが、聖霊さまのお力をいただくことによってその不利をはねかえすことが、すなわち勝つことができます。イエス・キリストが公生涯にお入りになろうとするとき、聖霊さまに満たされてからでした（４：１）。初代教会においても聖霊さまに満たされた人々の働きによって何千人もの人々が一度に信じて洗礼を受けました。少数であったクリスチャンたちはやがて飛ぶ鳥を落とす勢いのローマ帝国に対して優位に立つようにもなったのです。聖霊さまに満たされている者の中に悪魔はすきを見つけることはできません。
参考までに生まれながらの人、つまり聖霊さまに関係のない人の性質を見てみましょう。
- 第１に、高慢。「私は神さまよりも偉い！」と考えたのは悪魔が最初でした。彼は本来天使長でしたが、神さまの地位を奪おうとして天から彼の子分「悪霊」ともども落とされてしまいました。高慢な者は悪魔に負けるのみでなく、周囲の人々を不幸にする者にさえなってしまいます。
- 第２に、誘惑への弱さ。良心に恥じることをし続けるとき、サタンに囚われ、罪を犯し続けます。
- 第３に、偽る性質。一つのうそを真実に見せかけるために２０のうそが必要であるとはよく言われます。うその奴隷は悪魔の奴隷です。
- 第４に、肉欲、姦淫、過度の肌の露出など。これらは悪魔に利用され、人は堕落させられます。
- 第５に、物質至上主義と拝金主義。お金の奴隷になっている人がたくさん見受けられます。心は荒れすさみ、人間不信に陥っています。
- 第６に暴力。アメリカでは１３歳までに１３０００回の殺人場面をテレビで見るという報告がされています。子どもたちは悪魔のおもちゃにされています。
- 第７に、酒酔い。酒に酔う（満たされる）よりも聖霊さまに酔う（満たされる）ことが神さまの願いです（エペソ５：１８）。でも豚のように路上にころがり、汚物を吐き散らす人は絶えません。
- 第８に、にせ預言者。にせキリストが韓国には３０数人、アメリカには２０００人もいるそうです。彼らはいいかげんなことを言い、人々を惑わしています。
- 第９に、意気消沈。サウル王が晩年にうつ状態になったとき、ダビデは得意の竪琴で慰めましたが、（善意からでありましたが）その効果は一時的でした。音楽は人の心を慰めますが、聖霊さまの助けによって大きなかつ持続的な効果を発揮します。
「イエスさま。私の心の王座に着いてください。イエスさま。あなたの心を今、私の心とします」告白と同時に聖霊さまはあなたの中に充満します。信じてください。悪魔はもはやあなたに近づくことができません。
恐れずに大胆に攻撃
攻撃は最大の防御です。防御というものは緊張感を長く持続させなければならないものですが、恐れがその場合にもっとも強力な敵です。恐れこそがあなたの疲れを早めさせ、そのために結局は負けてしまうことが少なくありません。悪魔を必要以上に恐れないようにしましょう。主イエスさまを信じる者はすでに勝利しています。悪魔は自分が最終的な勝利者であるとあなたに錯覚させようとしていますから注意しましょう。有効な攻撃法とは、
- 第１に、肯定的な考え方をする。敗北も失敗もすべて十字架であがなわれています。
- 第２に、ときには断食をする。人の最大の欲求は食べることです。これを断ってあなたの美しい希望や夢を祈りましょう。どうして愛の神さまがあなたのプロポーズに知らんぷりをなさるでしょうか。
- 第３に、口で告白する。悪魔はことばを奪います。心の中で受け入れるだけでは弱い信仰です。口で告白する者は勝利を得ます。こう言いましょう。「私は神さまの子どもです」「私は勝利者です」
- 第４に、信仰を形に表わす。真実と誠実とをもって天地の造り主を礼拝しましょう。感謝の気持ちをささげものという形で表わし、また罪を悔い改めましょう。もはや悪魔は手を出すことができません。
- 第５に、いつも賛美する。賛美のテープを流しておくのもたいへん良いことです。
- 第６に、信者の交わりを密にする。一本の矢は折れやすくとも３本の矢は折れにくいのです。
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