自家製レモンバーム酵母 | 御協力人 ピッキー さん | 2001.7.4 |
ハーブで酵母を起こしパンが焼けるのですね。
お庭にハーブを植えている方も多いですね。
今回はレモンバームを使用して酵母を起こしパンを焼きあげたピッキーさんのとっておきのレシピです。
●酵母を育てる●
レモンバーム | 片手のひら山盛り | 軽く洗う | |
水 | 90 | g | 葉が浸る程度 |
レモン汁 | 10 | g | 発酵促進、雑菌対策 |
蜂蜜 | 10 | g |
1.清潔なビンに材料を入れ、葡萄酵母同様 一日数回シェイクし新しい空気と入れ替え
2.3日目、微細なガス(ピチピチ)
3.4日目、ガス盛んになる(プシュ−)
4.5日目、エキスにする。(澄んでいるので漉す手間不要)
●パン種を育てる●
1基 | 全粒粉 | 125g |
レモンバームエキス | 100g | |
2基 | 全粒粉 | 200g |
水 | 150g | |
合計 | 575g |
1.1基材料を10分間こね3倍に発酵
2.1基に2基材料を加え10分間こね3倍に発酵
種継ぎは、残り種+1/3の水+1.05倍の全粒粉
★種の内訳・・・粉56.5%、水分43.5%
♪ポイント
@レモンバームは吸水が悪い
A種の水は控えて、本仕込みで調整
B今の時期の発酵時間 8時間2倍、12時間3倍
Cエキスが少なくても発酵力さえあればOK
D種が少なければつないで増やそう
●焼成●
ぶどう酵母やホシノと同様に。レモンバーム酵母は、葉自体に糖がないので、酵母(エキス)にする段階で蜂蜜をいれましたが、発酵中は、モルトシロップを餌に発酵し、ここで糖を食べ尽くしたのか、焼き上がりは少し塩気が強く感じられるように思います。糖がないのでメイラード反応せず、色白パンに。同じ生地で後から焼いたアンパンは、焼き色を付けようとして高温すぎて内部温度が高くなり過ぎアンが爆発して破裂しました。
●お味●
ほのかに香るレモン、言われなければ自家製天然酵母とは判らない。せっかくハーブで焼くのですから、油脂・乳製品・卵などは香りを損ねるのでさけたいです。ソフトさを求めるのならショートニングを。夏野菜のローストや白身魚のカルパッチョなどがあいそう。キンキンに冷やした白ワイン?私は飲めませんのでレモンティーを。お庭で食べたいですね。
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●今回作成の種●・・・勘違いでエキスが半分!しかし、かなり柔らかい。
★種の内訳・・・粉64%、水分36%白パン種のせいもあり、かなりべたつきビロローンとガム状態。道具にまとわりつきだんだん目減りしてゆく。結局3基作成。(粉85g水45g)
1基 | 強力粉 | 120g |
レモンバームエキス | 50g | |
2基 | 強力粉 | 200g |
水 | 130g | |
合計 | 500g |
どんな柔らかさの種でも大丈夫。種の内訳さえわかっていれば仕込みの粉と水の量で調整可能。
・ 種の内訳の計算式
粉=粉の合計÷(※粉と水分の合計) ※は目減りした種の実測でない。使用材料合計。
◆水分=水分の合計÷(※粉と水分の合計) ◆はエキスを含んだ液体を意味する。パンを焼く
種・・・出来上がり生地量の20%、または本仕込み粉の30%前後これって良くわかるようで計算大変。ベーカーズ%は仕込み粉がもとになっているので単純に本仕込み粉比で塩の量を決めると、種に塩が入っていないので味にしまりがない。そこでピッキー流計算式
●ピッキー流計算式●
●イーストレシピの作りたいパンをイメージ | ⇒ | 例えば フランスパン(粉100%水56%) |
●それに使用する粉と水の重量は? | ⇒ | 粉400g、水224g、生地重量624g |
●そして出来上がる生地重量は? | ⇒ | (今回の種の内訳は粉64%水分36%) |
●材料の配合 | ||
種の量=出来上がり生地重量×20%=種の量 | ⇒ | 種124g(624g×20%) |
種を構成している粉と水を前頁要領で計算しておく | ⇒ | (種の粉=124g×64%=79g) |
(種の水=124g×36%=45g) | ||
本仕込粉=イーストで使用する粉−種にしめる粉 | ⇒ | 本仕込み粉321g(400g−79g) |
本仕込水=イーストで使用する水−種に しめる水 | ⇒ | 本仕込み水179g(224g−45g) |
塩=イーストの場合のベーカーズ | ⇒ | イーストのベーカーズ(400g×1.8%) |
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●ピッキーさんより●
自家製酵母で失敗する原因は、水の仕込みと発酵だと思います。
一つのパンに占める水分量が多ければ重く口溶けが悪いパンに。
逆に少なければ硬く締まった岩石に。
無意味な長時間発酵は酸味となり、あせって未熟なものは目詰まりに。
適温適時間でつくれば、イーストやホシノ同様の軽くて粉の甘みの感じられるパンになります。
天然酵母は重くて・硬くて・酸っぱい というイメージが変わること感じて下さい。
本仕込み以降はホシノとほぼ同じ工程でOKです。
果たしてこれが全ての酵母に通用するかは疑問ですがある程度パンは理論だと思います。
数々の失敗の上に得たピッキーの素人レシピ。
あまり信用していけません。
信用して良いのは、自分で起こしたかわいい酵母くん。
みんながんばりましょう。
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