第112回

甲状腺眼症を発症したバセドウ病の54才女性

01.1.30

54才女性バセドウ病(甲状腺機能亢進症)にて治療中に左視力が低下してきました。そのため甲状腺眼症を疑われMRIの検査に紹介されました。MRI上、左の外眼筋に腫大が認められました。甲状腺機能亢進症では時々認められます。外眼筋(眼球を動かす筋肉)が腫大している場合はステロイドというホルモン療法か放射線を照射する治療が行われます。治療しないと目の動きが悪くなってしまいます。また、眼球突出の原因にもなります。この患者さんもステロイド治療の適応になります。バセドウ病の場合には甲状腺ホルモンを正常化させる必要もありますが、外眼筋の腫大に対してもタイミングよく治療する必要があります。

眼窩(眼球の入っているくぼみ)のMRI

眼球の後ろの部位

外眼筋の左右差がよくわかる

下直筋は明らかに左が腫大している

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