第29回

雪印食中毒事件

00.7.9

診療日記
00.7.9


<雪印乳業>社員800人がおわび行脚 
大阪で消費者宅を訪問(毎日新聞)
雪印乳業大阪工場(大阪市都島区)が製造した製品による食中毒事件で、
同社は本社と全国各地の支店から集められた約800人の社員が、
同社に被害を訴えてきた消費者宅を戸別訪問する“おわび行脚”に追われている。
訪問した社員たちは、消費者に購入代金を返金し、治療費を支払う。
[毎日新聞 7月 8日]

<雪印乳業>週末も苦情処理と謝罪に追われる(毎日新聞)
雪印乳業大阪工場製造の乳製品による集団食中毒で、
同社は週末の8日も大勢の社員が出勤、
殺到する苦情の処理や被害者への謝罪に追われた。
同市北区の西日本支社のお客様相談室は、この日も臨時に開設し、
午前8時から約60人が電話の応対にあたった。
普段の4回線を30回線に増設したが、次々と電話が鳴る状態という。
[毎日新聞 7月 8日]


これは毎日新聞の記事である。
ここ数日大阪も猛暑が続いているのでさぞかし雪印乳業の社員も大変であろう。
被害が1万人以上になったのだから当然のことであるが、
自分個人の過失ではないのに頭を下げてまわらなければならないのは
さぞかし辛いことと思う。

今回の事件では、社長をはじめとする会社幹部の対応の悪さ誠意のなさがめだった。
大量の食品を製造している企業としての食品安全性に対する自覚のなさを感じた。
もっと誠意ある対応をしないと、この企業は本当に復活出来ないかもしれない。
今回の事件では食中毒患者のみならず、生産農家、取引業者、
多くの雪印乳業社員およびその家族すべて被害者である。
調理方法、製造方法の大量画一化
のため、一度起こると被害者の数は大量となる。
給食センタ−や外食産業や食品製造すべてで大量画一化がすすんでいる。
絶対に食中毒は起こしてはならないのである。

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