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       症例53 
      比較的急速に痴呆様症状で発症した74歳男性 
      74歳男性の Hさんは3月20日頃より、人の名前が読めない、書けない、 
      今言ったことをすぐ忘れる、着火マンでスト−ブをつけた後、電気ごたつをめくって着火マンで火をつけようとする等の行動異常が出てきました。 
      明らかな麻痺などの症状は認めませんでした。 
      4月5日家族に連れられて受診されました。 
      MRI 上、左の側脳室というところに6cmの大きな腫瘍を認めました。 
      この腫瘍は脳室内にありましたが、周囲の脳実質に著明な浮腫を認めました。 
      5月1日 S病院で脳腫瘍の摘出手術を開始しましたが、 
      術中の病理検査で極めて悪性度の高いglioblastomaという腫瘍である事が判明し手術は中止されました。 
      余命は2〜3ヶ月と判断され療養型の病院に転床となりました。 
      残念ながら何の治療もしてあげれませんでした。
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