車椅子の体験
ここでは車椅子の開け方・閉め方、乗り方や介助の仕方などを学習した。場所は体育館。
<授業の実際(2時間連続)>
1.車椅子の開け方・閉じ方
| 今日は車椅子に乗っている方について勉強します。 これは何ですか? そう、車椅子ですね。車椅子に乗っている人はどんな人でしょう? |
けがなどで足が不自由な人、病気などで歩けない人
| 病気やけがで足が不自由だったり、足が動かなくて歩けない人が使います。なかには、体全体が自由に動かない人も使います。そのときには、後ろから押して動かしてやる介助が必要になります。 |
| この車椅子を誰か開いてくれませんか。(車椅子の経験のない子を指名する) |
数名に挑戦させた後、開き方を教えた。
| 今度は車椅子を閉じてくれませんか。 |
同様に挑戦させた後、閉じ方を示した。
車椅子が4台あったので4班に分けて整列させ、次の指示を出す。
| 今から、班ごとに車椅子を開く・閉じるの練習をします。一人一回です。 全員が終わったらもとのように並びます。では始め。 |
以上のようにして、班で競争させた。
2.車椅子の乗り方
| では、実際に車椅子に乗ってみます。 まず、大切なのはブレーキがかかっているか、確かめることです。もし、かかっていないまま乗ろうとすると、車椅子が後ろに動いて危険です。(実際に、乗りながら説明する) 車椅子に乗ったら、ブレーキをはずします。そして、このハンドリムを回して進みます。 曲がり方は、右に回るときは右側のハンドリムを止めたまま左手だけを回します。左に回るときは、左側を止めたまま右手だけを回します。 降りるときは、必ずブレーキをしております。(以上、すべて教師が模範を示しながら説明する) |
黒板に描いていた図を示して、練習コースを説明する。
| 行きはジグザグ、帰りはまっすぐ帰ってきます。帰ってきたら次の人と交代です。交代するときは必ずブレーキをかけてください。 |
以上のようにして各班でコースを練習させた。
ハンドリムのついた車椅子が2台しかなく、各人1回通りしか練習できなかった。
| 車椅子に乗ってみてどうでしたか。 |
子どもたちからは「手がつかれた」「曲がり方が難しかった」などの感想が出された。
3.車椅子の介助の仕方
| 車椅子の人が街に出て困ることは何でしょう? |
子どもからは次のような意見が出された。
・せまい道に自転車などが止めてあると通れない。
・みぞ、坂道、段差、でこぼこ道は通れない。
| 車椅子の人が困ることのひとつに段差があります。 このマットで段差を作っていますが、このマットに車椅子で上がることができる人はいるかな?誰か挑戦してごらん。 |
2〜3人に挑戦させた。
| わずかな段差でもひとりで上がるのは難しいのです。こういうときは手助けが必要になります。それを介助といいます。 段差を上がるときは、ステッピングレバーを踏んでキャスターを上げます。そして、車椅子を押し上げます。 降りるときは、前向きだと、降りたはずみで乗っている人が落ちてけがをする時があります。それで、後ろ向きで降ります。 まず、後ろの車輪をおろします。 次に、ステッピングレバーを踏んでキャスターを上げます。そのまま後ろに引いて静かにおろします。そのとき、「前を上げますよ」「降ろしますよ」等と声をかけながらしてください。 |
グループごとに段差の乗り降りの練習を行った。(マットを2枚重ねた段差)
4.困っている人への声かけ
| 街で体の不自由な人が(車椅子の人でもいいし、白いつえを持った目の不自由な人でもいいですが)、何か困っている様子だったとします。みんなはどうしますか。? とにかく声をかけてみることです。何と声かけしますか? 「お手伝いしましょうか」でいいんです。声をかけて、相手の話をよく聞いてお手伝いできるといいですね。 |
この後教室へもどって、プリントに学習の感想を書かせて授業を終えた。
<考 察>
子どもたちは意欲的に学習に取り組んでいた。
しかし、車椅子の乗り方の練習の際、車椅子が2台しかなかった(10人に1台割合)ので、待つ時間が長く授業の雰囲気がだれてきたようだ。 やはり空白の時間を生じさせると、授業はだれてしまう。少なくとも、車椅子は子ども4人に1台はほしいところである。