我が町はやさしい町か(学習計画作り)

  自分たちの町の実情を知り、「我が町はやさしい町か」を考えさせた授業である。

<授業の実際>
(第1時)

 今まで体の不自由な方(目が不自由な方・耳が不自由な方・車椅子の方・お年寄り)のことを考えてきました。
 私たちは体が健康で、目も見えるし、耳も聞こえるし、自分の足で歩けるし、元気に生活しています。しかし、一方では体の不自由な方も生活して生きておられるのです。
 私たちの町にも体の不自由な方はおられます。全部で291人おられます。
 65歳以上のお年寄りは1480人です。町の人口は5949人です。
 みんなはこの町で、このような体の不自由な方や体の動きにくいお年寄りと共に生活しているのです。共に生きているのです。
 ところでこの言葉を知っていますか。

「人権」と板書。

「人権」とは何でしょう?
 これは「人はみんな人間らしく、幸せに生きていく権利がある」という意味なのです。
 つまり、体の不自由な人も自由に動けないお年寄りもみんな人権があり、幸せに生きていく権利があるのです。
 ところで、私たちの町は、体の不自由な人や自由に体が動きにくいお年寄りにとって、やさしい町だろうか。生活しやすく幸せに生きていけるやさしい町だろうか。

<体の不自由な方にとって>
  ・やさしい町・・・・・・2人(老人ホーム「竹里館」があるから)
  ・やさしくない町・・・1人(点字ブロックがない、横断歩道が少ないから)
  ・わからない・・・・15人(車椅子用道路が少ない、施設がほとんどない、点字で書いてあるところが少ないから)
<お年寄りにとって>
  ・やさしい町・・・・・13人(老人ホームがあるから、社会福祉センター「元気館」があるから)
  ・やさしくない町・・・0人
  ・わからない・・・・・・5人

では、私たちの町は、体の不自由な方やお年寄りにとってやさしい町か調べてみよう。


(第2時)

まず、前時を想起させ、「私たちの町はやさしい町か」について再度意見を出させた後、次のように指示した。

みんなこの後、どんなことをもう少し勉強してみたいなと思う?プリントに書いてみよう。

子どもたちから出された学習してみたいことは、26種類であった。
  ・目の不自由な方に関する内容(盲導犬や点字ブロックなどを含めて)・・8種類
  ・手話について・・1種類
  ・足の不自由な方に関する内容(車椅子を含めて)・・4種類
  ・お年寄りの方に関する内容・・2種類
  ・その他(手が不自由な方に関して、両手両足がない方に関して調べたいなど)・・11種類

プリントに書かせた後、調べるときにはどんな方法があるか聞くと、次のような意見が出された。
 @本で調べる。   A聞く        B実際にやってみる
               ・本人に
               ・家の人に
               ・詳しい人に
<考察>
 前時に、「私たちの町は体の不自由な方やお年寄りにとってやさしい町だろうか」と考えさせておいたにもかかわらず、子どもから出された学習のめあてはほとんどが自分たちの町から離れためあてであった。
 つまり、子どもの意識の中には自分たちの町を振り返るという意識はほとんどなかった。子どもの意識を自分たちの町へ向かわせる教師の手だてが不十分だったからであろう。但し、3人の子が、「車椅子で実際に町の中へ出てみたい。」と書いていた。
 また、全体の傾向として、子どもたちの課題は絞り込まれていないものが多いように思われた。

(第3〜4時)
 第3、4時は子どもの学習課題をいくつかの種類にまとめてグループを作らせ、各グループで学習の見通しを持たせた。
<授業の実際>
 子どもの学習課題をまとめた一覧表を配った。
 そして、一覧表を見ながら子どもの課題を同じ種類でくくらせた。全部で10種類の課題に分かれた。
 次に、課題をより具体的にしぼらせるために、次の点をプリントに書かせた。
   @何を調べたいか(深めたいか)、課題を明確にする。
   Aなぜ、それを調べたいのか。
 次に、調べ学習の方法を次のようにして話し合わせた。
   @各グループで、「調べる内容」「調べる理由」「調べる方法」を話し合い、四つ切り画用紙にまとめる。
   A全体の場で、グループ毎に「調べる内容」「理由」「方法」を出し合う。
   B質問を受ける。(意味の分からないところの質問や、調べ方についてのよりよい方法を協議する)
 なお、調べる方法としては、「役場で聞く」という方法が多く出された。
 以上のようにして各グループ毎に発表させた後、次のようにして次の授業へとつないだ。

 調べる方法については、「役場で聞く」という方法が多く出されました。そこで、次の時間は役場の方に来ていただいてお話をしていただきます。
 では、今から役場の方に聞きたい内容をグループでまとめてもらいます。

グループで質問をまとめさせた後、次のように話をして授業を終えた。

 役場で聞くといっても、役場には多くの課があって、たくさんの人がおられます。どの課の人に聞けばいいでしょう?(みんな首を傾げていた)
 では、明日はそういうことについてもよく話を聞いてください。