地蔵さんの新作塩ビ管スピーカー「ジラフ」 | コメント(読みにくい時は文字のサイズを小にして下さい) |
地蔵です。 お世話になっています。 新作ができましたので紹介します。 名前は「ジラフ(giraffe)」です。 形がちょっとキリンに似ているのでそう命名しました。 つい最近の関西オフ会に「地蔵2号改」を持って参加したのですが、 そこで痛切に感じたのが低音不足でした。 自分では充分低音が出ていると感じていたのですが、 他の方々のスピーカーと比べると、やはり不足していました。 ただ、12cmコアキシャルユニット(アゼストSRT1252)のおかげで 中・高音はきれいに出ているとのご評価いただきましたので、 このユニットを生かして、何とか低域を増強しようと考えました。 suisyuさんからは「ユニットをワイヤで引っ張って錘をつけても それはユニットを塩ビ管に密着させる為だけの効果しかない。 ユニット自体にしっかりと重量物を密着させた方が良い。 あとユニットの後ろを絞ってバックロードをかけてみてはどうか。」 というアドバイスをいただきました。 またコニさんからもユニットにおもりを直接付け、 それをボルトでエンクロージャー背面まで貫通させ、 ナットで固定する方法を教えていただきました。 御両名の貴重なアドバイスを活かして今回改良しました。 また前作の地蔵2号改ではアルミの排気ダクトを使用していましたが、 低音を大音量で入力した際に、ビビリ音が出てしまい、 振動の制御が困難と判断し、今回アルミダクトはやめました。 それからやはりユニットは完全な上向きではなく45度上を向くように設計をしたかったので (ユニットから出る直接音と反射音のバランスが良いと考えています) VU100用の45度チーズを使用しました。 凄い!また進化しましたね!! キリンにも似てますが、天体望遠鏡みたいでカッコイイですね!! アルミダクトもカッコ良かったですけど、ビビリ音は気になりますよね。 いつも仕上げが綺麗ですね! |
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ユニットの背面にボルトを取り付け、おもりを1kg付けています。 ボルトは外側まで貫通させ、ソルボセインをかませてナットで固定しました。 (コニさんの「ポチ」やsuisyuさんの「S-104」などにみられる方式です) さて低域増強策ですが、suisyuさんアドバイスのバックロードがよいと考え、 少し勉強しました。 すでに皆さんはご存知のことと思いますが、バックロードの利点はユニットのf0よりも 低い音を出せることだと思います。 私が使っているような12cmユニットでも設計次第では 25Hz〜30Hzが出せるということです。 そこで参考にさせていただいたのが3Dスパイラルホーンの考案者の Takenakaさんのページです。その中にヘルムホルツの共鳴算出式が載っていました。fh=(C/2π)×√(S/(V×L))という式です。 fhは共鳴周波数、Cは音速、Sは小さいほうのスロート面積、Vは空気室容積、 Lはホーンの最大長です。 この式からすれば、最低共鳴周波数fhをより低くもっていくためには、 入り口のスロート面積を小さく、空気室を大きく、ホーンを長くすることが必要となります。 低域は20Hzの後半から30Hz前半にピークをもって行きたかったので、 そうなるように設計しました。 「ジラフ」の場合、Sのスロート直径が3.2cm、Vの容積が5100立方cm、Lが約60cmで、 最低共振周波数ピークfhはおおよそ28Hzとなります。 *我々塩ビ管使いが計算しやすいように工夫したエクセル表を作りましたので 添付します。ご希望の方はご活用下さい。 このユニットの固定法はコニさんでお馴染みですね!! 地蔵さん、計算表まで公開して頂きありがとうございます。 遠慮なく使わせて頂きます。m(__)m |
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さて次はホーンをどうやって作るかです。 スパイラル3Dホーンは省スペースで理想的なのは理解できるのですが、 作るのが難しそうです。時間もかかりそうな雰囲気です。 不器用な私には無理と判断しました。もっと簡単にホーンができないか? 考えに考えましたが、ある時ふっと思いついたのが工事現場によく置いている 円錐形の「カラーコーン」です。「これだ!」 と思わず手をたたいて喜んでしまいました。 入手のしやすさ、加工のしやすさ、大きさ、ホーンの開き具合ともぴったりでした。 ホームセンターで1個298円という価格も魅力です。 スロート開口部となる細手の塩ビ管とカラーコーンを組み合わせます。 カラーコーンと塩ビ管の接合部は、これまたホームセンターに売っているカラーコーンに 電球などを取り付けるためのソケットを使用します。 ホーンの音道を作っておいて、最後に塩ビ管の底から差し込みました。 最後にユニットが収まっている頭部を差し込んで出来上がりです。 *構造については簡単な手書きの設計概略図を添付しますのでご参照ください。 出ましたね〜カラーコーン!! 以前にも2人程使った方いらっしゃいました。 お手軽バックロードで良いですよね! |
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完成して、音を出してみました。 これまで何度も聞いてきたなじみの音楽CDです。 お〜!! 低音が出ている! ほっとひと安心です。 次にチェックCDをかけてみました。 チェックできる周波数が20Hz、25Hz、31.5Hz、40Hz、50Hz・・・と限られていますが、 仕方ないです。 20Hzはコーン紙はぶるぶる震えていますが音は聞こえませんでした。 25Hzは音というよりは地鳴りのような、空気圧のようなものを感じました。 31.5Hzは重低音として、いわゆる音としてきちんと聞こえました。 おおよそ設計どおりだったかなと思っております。 本当は測定機材を使って波形を測定すべきなのでしょうが、 なにぶん機材が高く、所有しておりませんのでこの程度のチェックが精一杯です。 測定に関しては今後の課題です。 落ち着いたところで、管理人さん推薦のブロンバーグの最新アルバム 「DownrightUpright」をかけてみました。 一曲目の出だしからベースがすごい迫力でせまってきました。 リズミカルなノリノリのウッドベースです。脳天が揺さぶられるような感じです。 他にも聞きなれたCDを次々と聞きました。 低域が充実すれば音楽性がこんなに高まるのかと改めて思いました。 ただ冷静になって振り返れば、低音の量感は圧倒的というわけではなく、 きちんと出ているな、という程度です。 まだまだsuisyuさんの怒涛の重低音の足元にも及びません。 このあたりが今後の改良点になると思います。 塩ビ管の扱いに慣れた方なら比較的簡単にバックロードホーンが製作できますので、 ぜひ一度試してみてください。 色を塗ると全然カラーコーンというのが分からないですね! 低音も結構出ていて良さそうですね!! ブロンバーグは気に入って頂けて良かったです。 ウッドベースが最高ですッ!! 今後の課題という圧倒的な低音の量感ですが、 なかなか難しいですよね。 管理人のスピーカーなんで全然ダメダメです。(^_^;) それではまた改良や新作製作されましたらご投稿下さい。 ブログにも遠慮なくコメントお願い致します。 |