月刊短波2024年3月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間  JST

◎RNEI 3月の日本向放送 
4版新規
 
Radio Northern Europe International(RNEI)の2024年3月の日本向放送は3月16日(土)の18:25-18:55に9900kHz(台湾褒忠送信所)で行われる。(RNEI)

◎RRI-Nabireラマダンに合わせ復活?   3版新規
 
米国のRon Howard氏によると、しばらく出ていなかったインドネシアRRI-Nabireが7290kHz(40kW)で3月8日に復活した。気がついたのは同日17:30過ぎで、日暮れのお祈りが放送され、18:30に終了した。(WWDXC TP 1573) 今年のインドネシアのラマダンは3月10日夕刻~4月9日夕方となっています。ラマダン時期のみの特別送信の可能性もあります。

◎VoIRIのラマダン特別放送   3版新規
 
ドイツのEike Bierwirth氏によると、イランVoIRI(Voice of the Islamic Republic of Iran)は2024年3月10-30日(UT基準、00:00以降は翌日)に以下のようなラマダン特別放送を実施する。送信所はすべてSirjan、500kW。
   10:20-11:20 トルコ語 6060 6170
   05:20-08:50 アゼリ語 7230
   06:20-07:50 タジク語 5990 6180
   08:50-09:50 クルド語 6060 7280
   08:50-12:20 アゼリ語 7230
(WORIG 3/7) 2024年のラマダンは3月10日~4月9日頃です。

◎CRIのB23最終スケジュール変更   3版新規
 
ドイツのEike Bierwirth氏によると、中国CRI(China Radio International)はB23スケジュールの最終変更を2024年3月4日より実施すると発表した。新たに付け加えられた放送は以下の通り。KAS: 喀什、XIA:西安咸陽、KUN:昆明、BEI:北京竇店、URU:烏魯木斉、SZG:石家荘。
 09:30-11:30 英語 南アジア向 11650KAS 東南アジア向 17710XIA
   14:30-17:30 中国語 東南アジア向 13750KUN  日本・韓国向 15745BEI オセアニア向 17540KUN 欧州向 17650KAS   中央アジア・東欧・イラン向 17700XIA   中東・北アフリカ向17800URU   南アジア・アフリカ南部向 17840URU
 15:30-17:30 英語 中東・北アフリカ向 17670KAS   欧州向 17870KAS
 08:30-12:00 中国語 中東向 12025KAS   南アジア・アフリカ東部向 13690URU   欧州向 13835URU   日本・韓国向 15135BEI   オセアニア向 17510KUN   東南アジア向 17540XIA   中央アジア・東欧・イラン向 17660SZG
 08:30-11:30(3/8以降)中東向 11705KAS
(WORIG 3/7)

◎2024年Winter SWL Fest開催予告   2版新規
 
米国Winter SWL Fest開催委員会のRichard Cuff、John Figliozzi氏によると、第37回に当る2024年NASWA Winter SWL Festは例年より2ヶ月遅れて2024年5月10-11日にペンシルバニア州Philadelphiaにて対面で開催される。第36回の前回大会は新型コロナの影響でZOOM開催であった。今回も当日会場に足を運べない人向けに今年もZOOM参加を可能とする。フォーラムで講演(短波、中波、アマチュア、長波などラジオ・無線に関連したもの)を希望する人は2024年3月15日までに事務局のJohn Figliozzi氏<jfiglio1 @ nycap.rr.com>に講演内容(対面かZOOMかも含めて)についてコンタクトを取って欲しい。(WORIG 3/2)

◎Tropical Bands Monitor 3月号発行   2版新規
 米国のGlenn Hauser氏によると、DSWCIよりTropical Bands Monitorの2024年3月号が発行された。http://www.dswci.org/tbmonitor/2024.pdfからダウンロードできる。新たにモニターされたトロピカルバンド局として、2325/4970kHz Radio 567 Rock and Roll Memories(オーストラリア)、2485kHz Radio Vanuatu、3365kHz Rádio Cultura Araraquara(ブラジル)、5035kHz Rádio Educacão Rural(ブラジル)等がリストされている。(WORIG 3/3)

◎Asian DX Review 3月号発行   2版新規
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ンドのJose Jacob氏がfacebookに投稿したところによると、India DX Club Internationalより「Asian DX Review」2024年3月号が発行された。入手先はhttps://tinyurl.com/adxrfである。主な記事は「“Supercharging” the Qodosen SR-286 」、「In Loving Memory of Ameen Sayani 」、「The Mediumwave "Rumbler"」など。Akashvani各局の詳細情報も掲載されている。23ページ。(赤林)

◎海賊局Charleston Radio Internationalに手入れ~放送停止   2版修正
 
海賊局Charleston Radio Internationalは2024年2月28日午後、スイス当局の捜査を受け放送を停止させられた。同局は毎日5140kHz、1kWで放送をしており、欧州各地で受信されていた。放送内容は1920-30年代の音楽で、ラジオ誕生100周年にちなむものであった。同局はドイツのBerlinが本拠地と称していたが、これは偽りでJ実際にはスイス南部の送信施設より放送していた。同局の代表Harry Richman氏によれば、3人のスイス当局者が踏み込み、写真を撮影するとともに送信機とアンテナを押収した。同氏には罰金刑が言い渡されるものと見られる。その金額はまだ不明だが、スイスの法律では5万スイスフラン(約850万円)以上と定められている。Harry Richman氏は今までのリスナーにこんな局があったと記憶にとどめておいて欲しいと言っている。(Radio Magazine via WORIG 3/2)


◎秋葉原BCLクラブより「ABC50's No.14」発行
 
秋葉原BCLクラブより、BCLファンの情報誌「ABC50's No.14」が発行された。今号の内容は●A23 シーズン受信のベリカード、●ベリカードの中の風景⑦ FM島田、●BCL Tシャツの作成、●中国のFM放送の時報のずれについて、●開局訪問・移動受信の旅2023、●BCL旅日記 2023年4月~9月、●民間AMラジオ放送局の一時運用休止を考える、●出揃った中波放送局の運用休止計画、●中学生のBCL活動を振り返ります、●近況報告、●会員からお便り、その他である。pdf版は「ABC書店」(https://abc50s.net/books.html)から無料でダウンロードできる。印刷版は有料で「ABC売店」(https://abc50s.net/shop.html)、または「製本直送.com」(https://www.seichoku.com/item/DS2006042)より購入することができる。(秋葉原BCLクラブ 伊藤晃氏) 52ページ。

表紙は難波正憲氏のシャックである


◎スイスC.M.Obrecht氏の特別短波放送
 
英国のAlan Roe氏によると、スイスのアーティストC.M.Obrecht氏の特別短波放送が2024年3月2日の22:00-23:00に21600kHz(Nauen送信所、125kW 86°)で東南アジア向けに行われる。同氏のアレンジによるJuno Reactor、Tchaikovsky、Sa Dingding、D-Block、S-te-fanなど多彩な音楽が演奏される予定。(WORIG 2/28)

◎HAARPが試験信号発射
 米国のBill Smith氏によると、アラスカのHAARP研究所は2024年2月28日-3月3日に2.8MHzおよび9,6MHzで試験信号を発射する。(HCDX 2/26) 6800、5800、5400、4600、3250kHzで出ているという報告があります。

◎Radio Andorra Revivalの3月特別放送
 
フランスのChristian Ghibaudo氏によると、Radio Andorra Revivalの2024年3月の特別放送は、3月4日の02:00-04:00 6005kHz、05:00-07:00 3985kHzでドイツKall-Krekel送信所より行われる。フランス語で1980年代の放送を流す。(WWDXC TP 1572)

◎Radio Iglooが特別短波送信
 スウェーデンのRadio Iglooは同国のWest Coast DX-ClubがGothenburgの北方の森にある木製キャビンでDXキャンプを開くのを記念して2024年3月3日の01:00より特別短波放送を実施する。周波数は5010(または5040)、5840、6260、6300kHzの予定だが近傍の別の周波数になる場合もある。今回は初めての試みとして、各周波数は欧州中部各地のそれぞれ異なった送信所から送信する。(WORIG 2/25)

◎HCJB日本語放送のA24スケジュール
 HJCB(Reach Beyond)日本語放送のA24スケジュールが発表された。それによると以下のように周波数が変更される。
 土・日曜 07:30-08:00 17650  20:00-20:30 15460(再放送)
 なお月ー金曜の07:30-08:00には同じ周波数で「いのちのみことば」(Thru the Bible)が放送される。(京都府 永野正和氏)Kununurra送信所、100kW、5°。

◎Rádio Clube de Ribeirão Pretoが復活 ~FM移行の利権がらみ
 ブラジルのJorge Freitas氏によると、同国São PauloのRádio Clube de Ribeirão Pretoが元使用していた短波の周波数15415kHzで復活した。古い送信機からそのまま出ている。ブラジルでは政府が中波局のFM化を法律で推進しているが、短波局からの移行も別途認められている。そのため中波の他に短波で放送していた方がより多くのFM波利権を与えられることになり、短波を廃止した局が一時的に復活させる事例が相次いでいる。(WORIG 2/19)
  米国のBen Dawson氏がブラジルのDXerより聞いた話では、同局は15415kHzの放送を復活させるため「Sistema Clube of Ribeirão Preto」を組織してラジオファンに加入を呼びかけている。使用されているのは1965年頃製造のPhilips社製1kW送信機である。
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、中波(660kHz)と以前使用されていた短波(3205kHz)の送信所は21 08 35.44 S、47 51 50.85 Wの地点にあったが、15415kHzが同じ地点から出ているかは不明である。(WWDXC TP 1572) 米国では日本時間の午前中に受信されているそうです。

現在のロゴにはFM周波数のみ掲載


◎キューバRadio Rebeldeの短波放送復活
 
スペインのManuel Mendez氏によると、過去数ヶ月間休止していたキューバRadio Rebeldeの短波放送5025kHz(Bauta送信所)が2月16日より復活した。米国のMarshall Reel氏が同局の中波放送1620kHzと聞き比べたところ同一内容であり、正式に復活したことが判明した。確認時刻は15:00頃。(WWDXC TP 1572)

◎エクアドルHCJBの6050kHz復活
 コロンビアのRafael Rodriguez氏によると、昨年末より休止していたエクアドルHCJBの短波放送6050kHzが2月19日に復活した。QuitoにてFM89.3MHzで流されているものと同一内容であった。ケチュア語その他の現地言語の放送で平日は11:30頃、週末は14:00頃に終了している。(WWDXC TP 1572)

◎Radio Amharaの受信状況
米国のJerry Lenamon氏によると、エチオピアのRadio Amharaが6090kHzにて12:55頃受信されている。Geja Dera送信所(08 45 38N 38 39 42E)からのもので、Google Earthからは中波用鉄塔2基とロンビックアンテナが確認できる。なおこの送信所の近くには旧ETLFのGaja Jewe送信所(08 47 12N 38 38 42E)があり、こちらもまだ使われているようで施設が残っている。(NASWA Flashsheet Feb 25 via WORIG 2/26)
   ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Geja Dera送信所は1980-90年代にはエチオピア軍の通信やエリトリア向秘密放送に使用され、キューバのBejucal送信所と同様空襲に耐えられる厳重な防壁を持った送信所である。(WWDXC TP 1572) 以前から日本でもよく受信されていました。

◎Radio Europa
 米国のRalph Perry氏によると、オランダAlphen aan den Rijn送信所から出ているRadio Europaが6130kHzで米国イリノイ州にて直接受信できる。15:45頃オランダ語の機械音声によるDJトークや音楽が聞こえる。IDも機械音声によるものである。(NASWA Flashsheet Feb 25 via WORIG 2/26)

◎RNZ Pacificが送信機修理のため短波放送一時休止 ~既に復活
 
英国のAlan Pennington氏によると、Radio New Zealand Pacificは第2号送信機修理のため短波放送を一時休止した。修理は専門技術者Steve White氏によって行われ、2月18日に終了し、2月19日03:00より短波送信を復活する予定である。第1号送信機は既に戦列を離れており、2024年1月よりAmepegon社製新送信機との入れ替え作業が開始されている。(WWDXC TP 1572)
 RZN Pacificの発表では短波送信は予定通り2月19日03:00より復活した。記事はhttps://www.rnz.co.nz/news/pacific/509488/rnz-pacific-transmitter-back-on-airを参照のこと。(赤林)

(左)Taupo送信所のアンテナ群 (右)Steve White氏と送信機(旧第1号) いずれも上記HPより
 
 
◎ポーランドが長波にデジタル時報信号を搭載
 
ポーランドのPolskie Radioは長波の252kHz(Solec Kujawski送信所、出力1000kW)に同国のCentral Office for Measures(中央計量局)より提供されるデジタル時報信号を重畳して搭載することを開始した。252kHzにはエネルギー最適化の信号や自動機械を制御する信号が既に搭載されている。時報信号は原子時計で生成された正確(長波上でもマイクロセカンドの正確さが保持できる)なもので、ドイツのDCF77(Mainflingen送信所、77.5kHz、出力50kW)とほぼ同じ仕組みで送られることになる。DCF77に対してこの長波時報システムは信号強度が高く広い範囲をカバーできる点や帯域幅、位相変調を採用している点などで優れている。(Radiorama Feb 2024 via Glenn Hauser via WWDXC TP 1752) 欧州に残る長波局の新たな活用術ですね。

◎BBCの長波放送廃止は2025年3月に延期 ~スマートメーターとの関連で
 
英国のMike Barraclough氏によると、BBCの長波198kHzにはEnergy Networks Association (ENA)との取り決めに基づき電力コストを最小化するためのスマートメーターに送るテレメトリー信号が重畳されているが、ENAとの契約は2024年3月いっぱいで満了する。しかし198kHz対応のテレメーターを他の信号で動作するものに交換するには最長2025年いっぱいまでかかり、すぐに198kHzが停止するとユーザーに大きな影響が出ることが分かった。そのため年間約500万ポンドの運用費を電力業界が負担して198kHzの廃止を2025年3月まで1年間延期することが決定された。原記事はhttps://www.energynetworks.org/industry/engineering-and-technical-programmes/radio-teleswitch。(WORIG 2/14)

◎VOVがラオスLNRの近代化を支援

 英国のMike Cooper氏がLao News Agencyの報道として伝えたところによると、ベトナムのVoice of Vietnam(VOV)とラオスのLao National Radio(LNR)の間で2024年1月30日、LNRの技術設備近代化プロジェクトに関する機器等の引き渡しが行われた。このプロジェクトはLNRの近代化のために2021-2025年にメディア内容の改善、設備のデジタル化を実現するもので、ベトナムからの無償資金1,980億ドン(約12億円)によって行われているものである。(WORIG 2/1)具体的内容は不明ですが、金額は大して多くありません。ラオスは日本の本州と同じ位の面積にLNRの放送局はわずか3地点しかなく極めて貧弱です。

◎Radio Algeria Internationalが中波で放送
 英国のTony Rogers氏らによると、Radio Algeria Internationalが北アフリカおよび欧州で中波の531kHz及び891kHzで受信されている。2024年1月25日現在モニターされたスケジュールは以下の通りである。13:50-14:00 アルジェリア国家・各言語によるID 14:00 アラビア語 14:00-22:30 アラビア語・フランス語 22:30-23:00 英語 23:00-23:30 スペイン語 23:30-01:00 アラビア語 01:00-01:30 フランス語 01:30-02:00 アラビア語 02:00-02:30 フランス語 02:30-04:00 アラビア語 04:00-04:30 英語 04:30-05:00 スペイン語 05:00-07:00 アラビア語 07:00-08:00 フランス語 08:00-08:15 英語 08:15-08:30 スペイン語 08:30-12:30 アラビア語 12:20-13:00 フランス語 13:00-13:50 アラビア語。
 現在ガザに関するアラビア語の臨時番組が多いためこのスケジュールが定まったものかは不明である。またIfrikya FMを受信するように促すメッセージがしばしば出ている。毎正時には6点打の時報が出る。
(BDXC "Communication" Feb 2024 via WORIG 2/5) 531kHzはF'Kirina送信所(出力600/300kW)、891kHzはOuled Fayet送信所(300/100kW)からの高出力送信です。



◎Holy TibetよりQSL
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、中国チベット自治区の西蔵広播電視台は英語番組「Holy Tibet」に対するE-mail<holytibetprogram @ 163.com>による受信報告に対して何と853日後にQSLカードを送ってきた。カードが遅れた理由は新型コロナの蔓延で、事前にE-mailにて発送通知が送られてきた。(WORIG 2/4)

◎エジプトからの短波送信が途絶える
 英国のAlan Holder氏によると、エジプトERUの海外放送Radio Cairoの電波が2024年1月28日以降途絶えている。ERUに問い合わせたところ、技術部門から返信があり、送信所の送信棟に支障が生じたためで現在対処中で、短波放送を廃止した訳ではないとの回答が来た。詳しい原因は説明されなかったが、Abis送信所の給電設備ないしは送信設備に不調が起きたものと考えられる。(WORIG 2/6)

◎カナダ「Bell Media」が配下の45放送局を売却
 英国のMike Cooper氏によると、カナダの大手メディア「Bell Media」は所有する103のラジオ放送局の内45局を売却し4,800人、9%の人員を削減すると発表した。理由は「ラジオ放送はもう商売にならない」からである。「Bell Media」は2023年夏に短波も放送していたCalgaryのCFVPなど9局のラジオ放送局を廃止し、人員を6%削減したばかりであった。今回売却される45局には現在7つの買い手が見つかっているという。本情報はhttps://www.bnnbloomberg.ca/not-a-viable-business-anymore-bell-media-selling-45-radio-stations-amid-layoffs-1.2032512を参照のこと。(WORIG 2/8)

◎RAE等の連絡先
 ウルグアイのHoracio Nigro氏がアルゼンチンRAEのAdrian Korol氏から得た情報によると、LRA36 Radio Nacional Arcangel San Gabriel及びRAEへの受信報告や手紙の宛先は、https://www.radionacional.com.ar/contacto/にアクセスして、メッセージ部分に、住所氏名、受信日時、信号強度、信号品質、コメントを記入して送るのが確実である。(WWDXC TP 1570)

◎SM Radio Dessauが高出力特別放送
 ドイツのHansjoerg Biener博士らによると、同国のSM Radio Dessauは、来る2024年3月10日の21:00-22:00に、オーストリアMoosbrun送信所より6070kHz(100kW)にて高出力の短波特別放送を行う。受信報告は<maxberger @ smradio-dessau.de>のMax Berger氏に、郵便ではSaalestrasse 44, 06846 Dessau, Germanyへ。同局のURLはhttps:www.smradio-dessau.deである。(WWDXC TP 1570)

◎オーストリアの中波面白局
 ドイツのHansjoerg Biener博士らによると、オーストリアの中波面白局Museumradio(1476kHz 400W)が、毎週日曜日の04:00より「DX-Wunschkonzert」(DX希望コンサート)という番組を放送している。日頃聞いていないリスナーにも参加してもらうのが目的でリクエスト等は<Request @ record box>で受けつける。同局のURLはhttps://www.plattenkiste.radioである。(WWDXC TP 1570) オーストリアSaltzburgの東方にある小さな町Bad Ishlから放送しているミニ放送局です。

同局のHP画面


◎ブラジル短波局現況
 スペインのManuel Mendez氏が2024年2月1日現在でとりまとめた現在受信できるブラジル短波局は以下の通りである。(アクセント記号は省略)
   4885kHz Radio Clube do Para, Belem

   4985kHz Radio Brasil Central, Goiania
   5940kHz Voz Missionaria, Camboriu
   6010kHz Radio Inconfidencia, Belo Horizonte
   6150kHz Radio Saturno, Belo Horizonte (無免許)
   6180kHz Radio Nacional da Amazonia, Brasilia
   9665kHz Voz Missionaria, Camboriu
   9819kHz Radio 9 de Julho, Sao Paulo
 11750kHz Voz Missionaria, Camboriu
 11780kHz Radio Nacional da Amazonia, Brasilia
 11815kHz Radio Brasil Central, Goiania
 15190kHz Radio Inconfidencia, Belo Horizonte.
 フィンランドのMauno Ritola氏が上記に「時々聞こえる」かその可能性がある局を付け加えると次の様になった。
   2470kHz Radio Cacique de Sorocaba
   3365kHz Hot Mix FM/Radio Cultura Araraquara
   4905kHz Radio Relogio, Sao Goncalo
   5035kHz Radio Educacao Rural de Coari
   6080kHz Radio Marumby
(WWDXC TP 1570)

ハンガリーMagyar Radio中波放送
 ドイツのAlexander Busneag氏編集による、ハンガリーMagyar Radio中波放送のスケジュール一覧が公開されている。記載時間は同国の標準時(通常UTC+1、夏期UTC+2)である。http://ab27.bplaced.net/ul-um_ungaria.pdf。
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、最近は受信報告に対してeQSLが発行されるようになった。受信報告の宛先は<info @ mtva.hu>である。(WWDXC TP 1570)



◎ペルー60mb短波局の現状
 ドイツのHansjoerg Biener博士によれば、コロンビアのRafael Rodriguez氏は、米国・ペルー・ブラジル・キューバ・ベネズエラからの受信報告を元に2024年2月1日現在60mbで実際に聞こえているペルー短波局を以下の様にとりまとめた。
 4775kHz Radio Tarma
 4810kHz Radio Logos
 4820kHz Radio Senda Cristiana
 4955kHz Radio Cultural Amauta
 他に4930kHzのRadio Pitumarca(在 Sicuani)は2023年のある時期に数ヶ月間受信されていた。この局はRadio Surandinaの送信機を借用して出ていた。2023年12月にRodriguez氏は同局に現状について質問したが、回答は来ていない。
 デンマークのAnker Petersen氏編集のTropical Band Monitor2月1日号には更に以下の局がアクティブと記載されているが、いつどこで確認されたかは不明である。
 4825kHz La Voz de la Selva, Iquitos
 4955kHz Radio Cultural Amauta, Huanta, Ayacucho
 5025kHz Radio Quillabamba, Quillabamba, Cusco
(WWDXC TP 1570)

◎ルーマニアRadio Carpathiaのアドレス変更・QSLポリシーの変更
 ドイツのHansjoerg Biener博士が、ルーマニアRadio CarpathiaのLuca Trifan氏から得た情報では、同局は連絡先のアドレス(私書箱)を変更した。旧アドレスでは届かないので郵送の場合には注意が必要である。新アドレスはO.P. 1, C.P. 458, 00750 Cluj-Napoca, Romaniaである。連絡はE-mail<radiocarpathia @ gmail.com>を使用するのが確実である。E-mailによる受信報告にはeQSLを発行する。同局は印刷したQSLカードも発行しているが、このところ南アジア及び東アジアからカードのみを求める不正確な受信報告が殺到して困惑している。そこで今後は寄せられた受信報告の中から月の最終土曜日にその月の最優秀受信報告2通を選択し、それにのみ印刷したQSLカードを発行することにした。なお対象には自分所有以外のWebSDRでの受信は認めない。 (WWDXC TP 1570)

◎World Radio TV Handbook 2024が第2刷を発行
 World Radio TV Handbook 2024年版は好評を博しており、第1刷は1月中に完売した。そこで2月初旬より第2刷を発行する。第2刷はオンラインで予約することができる。(Radio Data Center) 予約はhttps://shop.radiodatacenter.net/product/wrth-2024-book/より、価格は送料込みでUS$49.90。

◎ロシアの新OTHレーダー
 1970年代の「Russian Woodpecker」とよばれたロシアのOTH(Over The Horizon)レーダーが存在したことをご存知の方も多いであろう。当時米国からの弾道核ロケットを早期に探知するためにソ連が開発したもので、電離層を電波の反射板に使うことでロケットを感知する仕組みであったが、雑音をまき散らすだけで失敗に終わり1986年に中止された。当時のソ連はウクライナに2カ所、極東に1カ所の送受信サイトを建設し新たな方法の研究に着手したが現在になりこれが実用化されることになった。新たな方法は飛行体による電離層の不安定性を克服するために、ドップラー効果を利用するもので、高速なコンピュータ処理能力で可能となった。21世紀初めにGorodetsに送信サイト、Kovylkinoに受信サイトが設置され、2018年頃まで試験運用が行われ3000km遠方を高さ100kmで飛行する物体も感知できるようになったとされている。現在この仕組みを利用したOTHレーダー送受信サイトの建設が極東や北極地に建設中である。周波数帯は短波より高い部分が用いられているようである。(lev.lyt) 既に「新Woodpeckerか?」と言われるような雑音を受信したという報告はあります。

◎ボリビア旧Radio Abaroaのビデオ
 コロンビアのRafael Rodríguez氏によれば、かつてBoliviaのRiberaltaから4720kHzで放送していたRadio Abaroaが現状のビデオを公開した。ビデオではかつて使用されていたスタジオ跡などを紹介し、旧オーナーRene Arias Pacheco氏が閉局に至った理由を説明している。同局は1990年代にはコロンビアの首都Bogotáでも普通に受信出来ていたが、21世紀に入る前に消滅してしまった。 https://www.facebook.com/jcnoticiastrinidad/videos/764879614609209/。(WORIG 2/14) この局はRene Arias Pacheco氏によって1971年3月23日に開局され、同日が誕生日の地元の英雄Coronel Eduardo AbaroaにちなんでRadio Abaroaと命名されました。ブラジルALCAM社製送信機から300Wで半波長ダイポールアンテナを使用して短波放送を行っていました。1993年8月6日にはHUCARR社製FM送信機から98.0MHz(20W)でFM放送(コールCP-138)も開始しました。

上記ビデオの一画面 局の入り口上部の表示 局名の右側(写真では見えない)にはFM周波数98MHzの表示がある


◎HAARPの紹介ビデオ・書籍を公開
 2024年1月に米国で開催された「Dayton Hamvention」で紹介されたSteve Floyd氏(W4YHD)によるアラスカHAARP (The High Frequency Active Auroral Research Program)の詳細な施設・業務の説明ビデオ(1時間41分)がYouTube上で公開されている。https://www.youtube.com/watch?v=7peh2Z6E3A0&ab_channel=DARAHamvention。
 また同じくHAARPの活動を紹介した書籍「Angels Don’t Play This HAARP: Advances in Tesla Technology」(Nick Begich氏著、221ページ)がインターネット上で公開され、無料で閲覧できる。https://archive.org/details/begich-angels-dont-play-this-haarp-advances-in-tesla-technology/mode/1up。(CIDX Messenger FEB via WORIG 2/15)



◎欧州民営放送局リスト

 ドイツのWalter Eibl氏が監修しHartvig Media ApSが発行した2024年2月1日現在の欧州民営放送局(合法的に放送している局のみ)のリストは以下の通りである。出力は最大で数kW程度である。国名 :D=ドイツ DNK=デンマーク FIN=フィンランドNOR=ノルウェイ NL=オランダ。
    3955 D Radio Channel 292 Rohrbach Waal 2024年3月復活予定
    3975 D Shortwave Radio Winsen, Aller 毎日 01:00-08:00
    3985 D Shortwaveservice Kall-Krekel 毎日 02:00-05:00
    3995 D HCJB Weenermoor 24H/7D
    5895 NOR Radio Northern Star Bergen 毎日 14:59-08:05
    5920 D HCJB Weenermoor 24H/7D
    5930 DNK World Music Radio Bramming 24H/7D
    5940 NL Radio Piepzender Zwolle  (週末のみ不定期) メイン周波数
    5955 NL Radio Veronica Westdorpe 毎日 13:57-23:57
    5970 DNK Radio208 Hvidovre 24H/7D
    5980 FIN Scandinavian Weekend Radio Virrat 毎月第1週の週末
    5980 DNK Radio OZ-Viola Hillerod 木 07:00-08:00
    6005 D Shortwaveservice Kall-Krekel 毎日 20:00-01:30
    6020 NL Radio Casanova International Winterswijk 不定期
    6055 DNK Radio OZ-Viola Hillerod 土21:00-日23:00
    6060 NL Radio Casanova International Winterswijk 不定期
    6070 D Radio Channel 292 Rohrbach Waal 24H/7D
    6085 D Shortwaveservice / Radio MiAmigo Int. Kall-Krekel 毎日 17:00-03:00
    6110 NL Radio Delta International Elburg 土16:00-19;:0 (不定期) 日15:00-19:00
    6115 D Radio SE-TA 2 Gera 不定期
    6130 NL Radio Europa Alphen a/d Rijn 24H/7D
    6150 D Europa 24 Datteln 毎日 17:00-00:00
    6160 D Shortwave Radio Winsen, Aller 毎日17:00-01:00
    6170 NL Radio Europa Alphen a/d Rijn 不定期.
    6170 FIN Scandinavian Weekend Radio Virrat 毎月第1週の週末
    6185 NL Radio Piepzender Zwolle 不定期 (代替周波数 5940 kHz)
    6195 D Radio SE-TA 2 Waldheim DRMのみ 不定期
    7270 NL RockPower Radio Nijmegen 毎日 18:00頃-00:55頃
    7340 NL Radio Europa Alphen a/d Rijn 不定期.
    7365 D HCJB Weenermoor 24H/7D (ロシア語「Segenswelle」)
    7405 NL Radio Piepzender Zwolle 週末
    7425 NL Radio Piepzender Zwolle 不定期 (代替周波数 7405kHz)
    9520 NL Radio Europa Alphen a/d Rijn 不定期
    9670 D Radio Channel 292 Rohrbach Waal 24H/7D
  11690 FIN Scandinavian Weekend Radio Virrat 毎月第1週の週末
  11720 FIN Scandinavian Weekend Radio Virrat 毎月第1週の週末
  12030 NL Radio Delta International Elburg 土19:00-00:00 (不定期) 日19:00-23:00
  13595 NL Radio Piepzender Zwolle 不定期 (代替周波数13865kHz)
  13865 NL Radio Piepzender Zwolle 週末
  15700 DNK World Music Radio Randers 24H/7D
  15785 D BitExpress Erlangen 24H/7D DRMのみ
  18940 NL Radio Europa Alphen a/d Rijn 不定期
  25800 DNK World Music Radio Marslet, Aarhus 24H/7D
(WWDXC TP 1571)

◎Radio Pakistan再建計画
 英国のMike Cooper氏によると、パキスタン放送協会(PBC)のSaeed Ahmed Sheikh会長は2024年2月13日の世界ラジオデーに際して、財政危機で壊滅状態にあるRadio Pakistanの再建について次のような計画があると語った。
 ・電力料金の一部として運営資金を徴収。
 ・PBCの所有地の売却や賃貸。
 ・高速道路走行車両からの「オーディオ税」の徴収。
 ・「オーディオブック」の制作・販売。
 ・広報誌「Aahang」への広告掲載。
 ・学生に対する門戸開放。
 ・従業員の献身的な働きの促進と行動の革新。
 またKhairpur局に続き、Hyderabad局及びLarkana局の送信機を更新し、DRM化の促進を行っているとした、元記事はhttps://www.nation.com.pk/14-Feb-2024/efforts-underway-for-revival-financial-stability-of-radio-pakistan-pbc-dg。(WORIG 2/17)

◎Eton Elite Satellit製造中止か
 米国のDan Robinson氏によると、Eton社のNational Sales ManagerであるSteve Gilmore氏は同社製Elite Satellitはの製造がすでに打ち切られていると表明した。ただしEton社自体はまだ公式には発表していない。同社は2023年5月にはElite Satellitの新モデルを検討中と発表していたのだが、現在では同社webサイト上の価格表等からも消滅している。(WORIG 2/21)

Elite Satllit受信機

◎アイスランドの長波189kHz試験停波
 Ydun's MW-Info 2/16にConor Burns氏が報告したところによると、アイスランドRUVの長波放送189kHzは2024年2月16日より一時停波している。目的は189kHzの長波を必須としている人がどれ位いるのかを調査するためである。(ARC mv-eko items Feb 19 via WORIG 2/21) 廃止への序曲ですね。

かつての高出力中波送信所閉鎖の危機に~インド
 かつてインド・ケララ州AIR-Thiruvananthapuramの送信(576kHz)を担当していたAlappuzha送信所(1971年建設)は100kW中波送信機2機を備えていたが、設備の老朽化で廃局の危機にさらされている。老朽化した送信機の内1機が故障したためである。送信機の取換を希望しているが予算がなくかないそうもない。(ARC mv-eko items Feb 19 via WORIG 2/21)

◎膨大な数のQSLカード閲覧サイト
 英国のMike Terry氏によると、米国のBill McDavitt氏(KG4RRT)が世界中の放送局から収集した膨大な数のQSLコレクションがweb上で公開されている。https://swling.com/blog/2024/02/massive-online-collection-of-qsl-cards/。(WORIG 2/21)

◎DWのスーダン向アラビア語放送継続
 ドイツのKai Ludwig氏によると、Deutsche Welleは新年以降もスーダン向アラビア語放送を継続している。同局は2023年6月にスーダン向アラビア語放送を開始した。2009年に全アラビア語放送を廃止して以来の復活であり、当初平日のみ毎日の放送であった。しかし2023年11月よりは週1回45分の放送に縮小され2023年末には終了すると見られていた。BBC World Serviceもガザ危機が発生するとスーダン向を止めてしまったからだ。
 B23の放送スケジュールは、水曜 21:15-22:00 15390I 17570I、木曜 03:30-04:15 11830N、月ー金曜 21:15-22:00 21820、火ー土曜 15275I 17800Iである。I:Isooudun 250kW 133°、N:Nauen:250kW 150°。(WORIG 2/25) 

◎新インターネットラジオ RADIOSIDE
 携帯電話、タブッレット、PCをインターネットラジオにしてしまうRADIOSIDEが公開されている。https://radioside.com/#xl_xr_page_index。(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)ブラウザーから駆動する形式なので、プラットフォームを選びません。アプリやソフトをインストールする必要がありません。40000局が収録されており、チャンネル番号から選ぶか順次選択して行きます。全画面に受信機イメージが表示されるので、インターネット受信機を買ったような気分になります。

画面いっぱいに操作パネルが表示されPC等が受信機になったように見える


◎モスクワの大学短波局
 Moscow Technical University of Communications and Informatics(MTUCI)より、「Зеленый глаз」(緑の目)という名称の短波放送が25900kHzで行われている。(WORIG 2/25)この放送の目的は不明ですが、同一周波数25900kHzでA24ではBBC World Serviceが21:00-21:30(Madagascar 250kW 310°フランス語)、01:00-03:00(Woofferton 125kW 165°英語)に出る予定です。


出典の略称
   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle


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