昔、昔の大昔・・・ 地球のある地域に
「吾が盾の堅きこと、能(よ)く陥(とほ)すものなきなり。」といい、また「わが矛の利(と)きこと、物において陥さざるなきなり。」という人があって、その盾と矛を並べて売っておりました。
神様はそのときボンヤリしていたので(どんな神様だ)その言い分にうっかりOKを出して品質を保障してしまったのでした。
それから長い年月が経って、今その二つが実地に戦わされようとする場面が目前に展開することになってしまいました。
神様は困りました。なんとかしなければ私のこの矛盾の存在しないはずの宇宙は瓦解してしまう。
そこで次のような選択肢を瞬時に思い浮かべました。
a. 物質と反物質の対消滅で何にもなかったことにしよう。
b. 核物質が臨界に達して大爆発を起こすことで一切ウヤムヤにしてしまおう。
c. 接触の瞬間にタイムマシンのスイッチが入って一瞬前に戻る。以下ループ。
d. 猫と一緒に箱の中に閉じ込めて、もう開けてみないことにする。
e. パラレルワールドの神様に引き取ってもらう。
f. その瞬間目が覚めて、なんだ夢だったのかあ、で済ます。