「万葉歌碑巡り」のトップページへ戻る

群馬県邑楽(おうら)郡板倉町雷電神社の万葉歌碑

群馬県の板倉町にある雷電神社の万葉歌碑を探してきました(2010/4)。板倉町の中央公園の中にあるらしいことは分かっていたのですが、なかなか見つけることができませんでした。どうやら下の写真が目当ての碑だと思われます。この碑は、雷電神社の由緒を書いた碑で、雷神碑とあります。聖徳太子が建てさせたもので、、、から始まり由来が書かれ、終わりに、この伊奈良(いなら)の沼は昔の風情を残し、国歌に詠われたとあり、万葉集の「上毛野(かみつけの)伊奈良(いなら)の沼の・・」が刻まれています。雷電神社と中央公園とは接しており、この碑のあるところは中央公園ということになるようです。

群馬県板倉町雷電神社

上野(かみつけの)伊奈良(いなら)の沼の 大藺草(おほゐぐさ) よそに見しよは 今こそまされ (巻14-3417) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。

(大意) (上野の伊奈良の沼の大藺草のように、刈りに行かずに)遠くから見ていたそのときよりも、(逢った後の)今のほうが恋しさがまさる。

この碑がなかなか見つからなかったのは、松の枝に覆われており、ちょっと見ると何かの由来を書いた石碑のように見え、歌が刻まれているように思えなかったことにあります。松の枝を手で脇に避けながら読んで行って、最後に歌の書いてあるのがようやく分かりました。文面は下の写真です。

なお、大藺草の生い茂る、広大だった伊奈良(いなら)の沼も干拓が進み、今はこの碑の辺りにわずかに名残があるかという程度になってしまったようです。

群馬県板倉町雷電神社碑面

所在地

群馬県邑楽(おうら)郡板倉町2328 中央公園内 (雷神碑)

行き方

東北自動車道の館林ICの4km程東に位置します。下の地図は、公園内での歌碑のおおよその位置を示しています。