茨城県潮来市潮音寺慈母観音の万葉歌碑
茨城県の南東、霞ヶ浦の太平洋側に位置し、水郷で有名な潮来市にある、潮音寺慈母観音の万葉歌碑を訪ねてきました(2010/6)。下の写真です。
歌
常陸(ひたち)なる 浪逆(なさか)の海の 玉藻(たまも)こそ 引けば絶(た)えすれ 何(あ)どか絶えせむ (巻14-3397) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。
(大意) 常陸の浪逆海の玉藻こそ引けば切れるが、われわれの仲はどうして切れよう。
潮音寺慈母観音は広い敷地の中にあります。万葉歌碑は、慈母観音本堂の裏にある広い庭園の池のほとりにあります。慈母観音の裏側に廻っていくと、鉄アレイのような形をした池があり、その中央の握りの部分にあたるところに、下の写真の浪逆橋が掛かっています。この橋を渡りすぐ左に歌碑があります。
実は、この歌碑の場所が分からず、境内をしばらくうろうろしてしまいました。貫禄のあるお坊さんがいらしたので、万葉歌碑の場所を伺ったところ、裏側の庭園にあることを丁寧に教えてくださいました。この方は、このお寺のご住職でした。ご住職によると、この歌碑は地元でもあまり知られておらず、小学校やいろいろなところでお話をする機会があると、必ず、この歌碑のお話をするそうです。歴史的、文化的に価値のあるものを是非知ってもらい、大事にしてほしい、という気持ちからだ、とおっしゃっていました。
所在地
茨城県潮来市日の出4丁目7
行き方
JR鹿島線潮来駅の2km程東にあります。下の地図のマークのところです。