茨城県行方市捻木の万葉歌碑
茨城県の霞ヶ浦の北端の辺りにある行方(なめかた)市の万葉歌碑を訪ねてきました(2010/6)。
万葉集には、常陸国(ひたちのくに)の防人、若舎人部広足(わかとねりべのひろたり)の歌が二首掲載されています。行方市捻木(ねじき)には、若舎人(わかつね)と呼ばれる地(現在は若常。但し、住所は捻木)であり、ここを広足の出身地と推定し、歌碑を設けたそうです。刻まれている歌は写真の下です。なお、この場所は、伝若舎人部館跡となています。
歌
防人(さきむり)に 立たむ騒(さわ)きに 家の妹(いむ)が なるべきことを 言はず来(き)ぬかも (巻20-4364) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。
(大意) 防人に出発するあわただしさに、家の妻がすべき生業のことを言わずにきてしまったなあ。
この歌碑には刻まれていませんが、万葉集に載っている広足のもう一首は下の歌です。
難波津(なにはつ)に 御船(みふね)下(お)ろすゑ 八十楫(やそか)貫(ぬ)き 今は漕(こ)ぎぬと 妹(いも)に告げこそ (巻20-4363) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。
(大意) 防人に出発するあわただしさに、家の妻がすべき生業のことを言わずにきてしまったなあ。
所在地
茨城県行方市捻木537の近く
行き方
国道355号線と県道116号線の間、玉造ゴルフクラブの捻木コースの近くです。下の地図のマークのところです。